若年失業率の高いベルギーという背景をまず理解しておかねばならない。
というのは、盗品販売をしている主人公が、わが子(生まれてすぐの)を品物のように売ってしまうことである。
この非常な行為が、いとも簡単になされることにおどろく。
もちろんこれが、若者を苦しめるのだが、そもそもこの行為そのものが、痛々しいからだ。
若い二人のラブラブカップル。それが一転地獄に。
主人公に使われて盗みを働く少年も事件に巻き込まれ、死ぬ思いをする。
因果応報だが、それもつらい。
きめ細かな描写が、物語を引っ張っていく。
つらいが、惹かれる映画だ。