ひろの映画見たまま

映画にワクワク

イングロリアスバスターズ

2009-11-25 20:02:31 | 映画
クエンティンタランチーノ監督は、えてして、ゲテモノ映画で

どちらかというと、3流映画の感があるが、

この映画は、三流映画だが、その持ち味は徹底的に生かされて

それこそ、頭の皮をはぐという見たくない画面を

堂々と描きながら、実に風刺のきいたというか

素晴らしいストーリーで納得させてくれる。

ドイツ占領下のフランスにアメリカ軍が進駐してきたという

国際的な戦時下の物語。

それゆえ、英語、フランス語、ドイツ語、イタリヤ語と

言語は、国際的。

ユダヤ迫害という、命題とその復讐。

更には、女映画館主とドイツ軍のヒーローという

恋のさや当て。

更には、スパイたちの密会現場での迫真の銃撃戦。

書き連ねきれない豊富なストーリー展開。

さらに、映画をモチーフにした展開は、映画ファンを納得させる。

そうそう、俳優のことも触れておかなければ

ブラット・ビットの飄々としたでも残酷な特殊部隊の大尉。

ユダヤをあぶりだすドイツ軍の大佐の、人を射抜くような鮮烈な演技。

それぞれの役にはまった演技が、物語を面白くしている。
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2012

2009-11-24 20:18:40 | 映画
題名は、2012、マヤ暦による地球の終末がその年だということだ。

で、2012年に向け、地球に地殻変動が、

そして、アメリカで、大地震が起こり、

あちこちで、猛烈な被害が出る。

すごい地割れを起こし、高層ビルがぶっ壊れる。

さらに、陸地が海へめり込んでいく。

これらを特殊撮影で、リアルに描き出し、迫力満点。

離婚した妻と自分の子供たちを救おうと

必死に努力するリムジン運転手のプライベートな状況が

まるで、地崩れと争うように逃げまどう姿は

インディジョーンズ以上の大活劇だ。

一方科学者と政府は、人類の一部を救おうと

巨大な宇宙船を中国に作り、

高官と金持ちが逃げ延びられる計画だ。

アメリカは、大規模な地滑りで、崩壊するが

アジアでは、津波による被害が起こる。

中国奥地の避難船の基地も、津波に襲われる危機が

それがタイムリミットを呼んで

今度は、船中での大騒動。

タイタニック張りの水中アクションだ。

一方、アメリカからの脱出は飛行機で

これまた、給油地のハワイが火山の爆発で使えず

スリル満点の、航海と着陸だ。

盛りだくさんの活劇に疲れるほどだ。



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沈まぬ太陽(2)

2009-11-21 20:29:01 | 映画
この映画は長尺なので二回に分けてしまった。

後半は、前半に続き国民航空の話の続きだが

重点は、組合時代にタッグを組んだ仲間だが要領よく常務になった行天と

主人公恩地との対比だ。

国民航空立て直しのためにきた新しい会長は恩地を会長室部長にし

働き口を見つけてくれるが、会長が辞任。

再び恩地はアフリカへ

一方、行天常務は、さまざまな接待やゴマスリの結果

その資金ねん出のつまずきで……

総理大臣まで出てきて、政治がらみの話になるが

話が大きすぎて、舌足らず、

前半の感動は、ややそがれる。

ただ中では、家族愛の問題が描かれ、仕事一筋の男の生きざまが光る。

ただ、ラストのアフリカの沈まぬ太陽は恩地の心を表わしていて

救われる。
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沈まぬ太陽 (1)

2009-11-19 17:58:36 | 映画
202分の長尺ものだ。

国民航空、誰が見ても日航を思い出してしまう。

前半のキーワードは、アフリカと日航機墜落事故。

御巣鷹山だから、これは日航そのもの。

主人公は、組合委員長を務め、会社とやりあった。

で、左遷され、ついには、アフリカへ。

10年後、帰国するが、飛行機事故が起こり、救援隊として現地へ。

自分の意志を貫き、労組委員長として青春をつぎ込んだが

これが裏目で、海外へ左遷。

そんな男のサラリーマンとしての悲哀と男のロマンが前半のテーマだ。

飛行機事故と絡めた、会社と家庭のドラマは

周到に練られた脚本と相まって迫力のあるシーンの連続で

引き込まれる。

社会派ドラマの傑作だ。
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すみれ人形

2009-11-17 17:34:42 | 映画
これは、2008年に作られた小品だ。

映画美学校で熱望された奇才、金子雅治の作品だ。

ただ、やはり、一介の映画ファンには荷が重い。

景色というか、森の中、滝の前など

自然のファンタジックなのはよくわかる。

でも、木を擬人化したり、

切断された片腕に執着したり、

いささか、猟奇めいている。

だが、けっして猟奇でないところがこの作品の良いところか

ストリップ小屋が出てきたり、エロチックでもあるのだが

それが本題でもない。

監督に同化できればもっとよく理解できるのかも。
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僕の初恋をキミに捧ぐ

2009-11-16 20:18:58 | 映画
20歳しか命が持たない青年と、彼に恋をした少女の物語。

限られた命をいっぱい生きる物語は、それだけで涙を誘うが

逆に、お涙頂戴の道具になってしまう。

で、この映画ちょっと敬遠していた。

だが、非常によく作られていて、素直に泣けた。

8歳で余命を宣告された少年。

そのことを知りながら、愛する少女。

少女は、少年の主治医の娘だった。

ままごと風のお遊びから、四つ葉のクローバーというお話を軸に

初恋は育まれていった。

そして、高校受験、そこで、少年は少女との別れを決意するが

少女も同じ高校を受験してアウト。

そこで、少女に恋する男が出てきて、

この話は、ちょっとルール違反だが、

心臓移植の話に飛んで、ちょっとできすぎの感あり。

少女を演じる井上真央が、勝気でお茶目な感じがとってもよく出て

これがこの映画をがぜん面白くしている。

最後は、神様にお願いして最高のラブストーリーを演出してくれる。
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スペル

2009-11-13 17:21:41 | 映画
スペル、呪文だそうだ。

銀行員の女性が、新しいポストを手に入れるために頑張っている。

そこへやってきた老婆、借金の返済を猶予してくれという。

でもこれで、3回目という、で、断ると、のろわれると予告。

それから、この老婆の呪いか、次々にホラーな出来事が、

さらには、超能力的な老婆が。

例えば、腕が老婆の口を突きぬけたりとか。

で笑っちゃうのだ。

怖いのに笑うという不思議な体験。

ストーリーと演出のうまさに騙されて

次か次へと繰り広げられる、恐怖の仕掛け

もうこの辺でと思うとやってくる恐怖。

普通の銀行員が襲われる恐怖なだけに身近なのだ。

トップシーンでラテン系の呪いの場面があって

これがどうも、今日の呪いへと続いているらしいのだが、

除霊師も出てきて大騒ぎ。

ホラー嫌いの私も、これだけ笑わせられるとつい見入ってしまう。
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母なる証明

2009-11-10 19:55:51 | 映画
しかし、奥の深い映画だ。

知的障害を持つ息子が殺人の罪で捕まった。

母親は、息子の無罪を信じて、奔走する。

それだけの話ではない。

冒頭意味ありげな枯れた草原をふらふら歩く老女。

やがて踊り出す。

そして、場面変わって、わらをわら切り機で、切り落とす老女。

この同じ場面が後半に出てくる。

だが展開は違う。

一度目は息子が車にひかれる。

だが、二度目は刑事が入ってくる。

ドキッとさせながら、次へ展開。

なぜドキッとさせられるか、

それは事件を起こしたからだ。

殺された女学生は、セックスで金をもらっていた。

その現場を携帯で撮っていた。

弱者に視点を置いた犯罪映画。

母は、息子と自殺しようとした過去がある。

それを覚えている息子。

罪の意識はぬぐえない。

この罪の意識こそがこの映画のテーマだ。

ハッピーエンドとも、悲惨な結末ともいかない

ラストは、母親の踊りで終わる。
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フロストとニクソン

2009-11-06 18:12:25 | 映画
フロストとニクソンは、ウォーターゲート事件で失脚したニクソン米大統領が
フロストというテレビ司会者につけ込まれ真実を告白してしまった事実を

映画化したものである。
ゆえに、この話に興味があるか、対談の面白さが理解できる人には
薦められるが、興味のない人には、退屈な映画だ。

対談は、数日にわたって行われ、
最初は、ニクソンの饒舌が勝って、圧勝かと思われた。

が、フロストに、最終日の前日ニクソンから電話があったことで
再び調査を開始し、歴史に残る重大発言を勝ち取るのだ。

ドラマ的にはよくできている。
さらにこの対談の裏側が描写されていて、

ただ単なるインタビューの再現ではない。
フロストには、マイケルシーンが、ニクソンにはフランクランジェラが
扮し、緊迫感を盛り上げている。


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風が強く吹いている

2009-11-05 17:41:30 | 映画
ちょっと題名で損してるかな。

駅伝物語だ。

駅伝といえば、箱根駅伝。

弱小大学で、一念発起駅伝に出ようともくろんだ男がいた。

アパートに誘い込み、巧みな話術で駅伝部員にしてしまう。

そんな、素人集団が、箱根駅伝に出場健闘するのだ。

走るというのは、すがすがしいし、根性物語でもある。

特に駅伝は、それぞれのランナーにスポットが当てられ

ドラマが生まれる。

九州でロケを敢行。本物の場面をうまくミックスさせ臨場感あふれる。

恋人争いであったり、ライバル対決だったり、親子の問題があったり

ふんだんなドラマの中で、青春が爆発する。

脚本、演出、出演者が功を奏して、手に汗握る躍動感があふれている。

久しぶりにスカッとする映画だ。
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