ひろの映画見たまま

映画にワクワク

イラク映画「バビロンの陽光」、フセイン崩壊3週間後のイラク!

2012-03-31 19:45:37 | 映画
おススメ度 ☆☆☆
     イラクの現状を知るには ☆☆☆☆

あの崩壊後のイラクが舞台。

監督もイラク人。

出てくるのは、3歳の少年とその祖母。

二人は、戦争のために出かけた少年の父(祖母の息子)を探すため、バグダッドから南へ旅する。

そして出会う人々との交流を通して、イラクのおかれた、悲劇と、人間としての善と悪について、行動と言動で表現する。

まず、彼らはクルド人のため南部では言葉が通じない。少年はアラビア語をわずかに理解するのでなんとか通じる。

少年は、父のくれた横笛を持ち、将来は音楽家になりたいという。

最後に、題名とは裏腹に悲劇で終わる。

イラクの抱える悲劇が胸に迫ってくる。

黒い布をまとった女性たちの群像が、映像的にも目を引く。

監督のインタビューによると、主役二人は、素人、だが、探し回って生い立ちが役柄と似た人を見つけた。好演だ。

撮影には、イラクで撮影しただけに、様々な苦労があったという。その話を聞いただけで、これはぜひ見るべき映画だと思った。

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イタリア映画「やがて来たるものへ」、イタリアでナチスにより行われた大虐殺!

2012-03-30 18:53:49 | 映画
おススメ度 ☆☆☆
   本当は、☆☆☆☆なんだけど、ちょっと日本人にはとっつきにくい。

北イタリア、ボローニャ近くの農山村。

牧畜を営む地味な農家。大家族だ。

8歳の女の子が主人公。彼女は、生まれたばかりの弟を自分の腕の中で死なせてから、口がきけなくなっていた。

前半、地味な田舎の生活がていねいに描かれる。この平凡な山村におこる恐ろしい出来事。

第二次世界大戦のイタリヤは、複雑な立ち位置だ。連合軍に敗れ、南は連合軍に、だが、北は同盟軍のドイツが、支配する。

だが、それを嫌って、抵抗勢力パルチザンが活躍。彼らは、村の出身者たちだ。

その複雑な関係が悲劇を生む。

パルチザンと村人の区別ができなくなったドイツ兵が、村人を無差別に虐殺。

映画は、少女の目から、その有様を描く、ひたひたとくるドイツ軍の恐怖。

しかし、映画は、「やがて来るものへ」のメッセージを発するラストで終わる。





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日本映画「サウダージ」、地方都市の閉塞感が胸に迫ってきます。

2012-03-29 16:28:34 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
      見方によっては、☆☆☆☆

この映画、くせもので、やっと京都で上映されている。それも新京極シネマリーベという、アーティスチックな映画の上映館で。

聞くところによると、当分DVDにしないというから、上映館を見つけてみるしかない。

普通の映画の上映ルートでないところで、上映されているようだ。

また、映画自身、変わっていて、タイトルシーンのないまま、二人の男がラーメン屋で、ラーメンをすすっている長回しシーンで始まる。

そして、建築現場というか、穴掘り現場、手掘りと古ぼけたショベルカーで溝を掘っているシーン。

映画は、甲府市、東京に近いが、それでも結構遠い、地方都市、観光もない都市だから、商店街はシャッター通りに。

そこには、タイやブラジルの移民たちが、それぞれの共同社会をつくって働いて生活している。

バブルがはじけて、どこも苦しく、仕事もない。

そんな、閉塞社会で生きる若者たち。

たくさんの登場人物が脈絡なしに出てきて、遠景のシーンが多く、セリフが聞きづらく、タイやブラジル人など登場人物の顔を覚えるのも大変。

ただ、非常にリアリティがあり、一方で、薬というか、トリップシーンがあり、幻想的でもある。

音楽は基本は、バンドのラップであり、のりはいい。

描かれるシーンは、日本の現状であり、たとえば、ブラジル人の帰国など我々周辺でも見られるもので、

所々に、どきっとするセリフが胸を突く。

救いようがないようでいて、それなりに生きていく人たちのバイタリティに救いを求めたいが?

3時間近い長編だが、飽きさせない。
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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 喜劇編 作品発表!

2012-03-28 19:49:47 | 映画
昨夜、山田洋次が選んだ日本映画百選 喜劇編のラインナップが発表された。

家族編に比べると、名作に該当する映画は少ないが、

さっそく、「ディアドクター」や「下妻物語」など、最近の映画もあって。期待できる。

一方、古くでは、エノケンや美空ひばりなど往年の名優たちがみれそう。

早速、4月からスタートだ。

写真は、エノケン
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映画「拉致 私たちは何故気づかなかった」、無料でレンタルしていた!

2012-03-27 19:31:57 | 映画
「拉致」の文字に惹かれて、レンタルしたらなんと無料。

じつはこれ、拉致問題のPRDVDだった。

でも、これ結構真面目に、拉致問題を描いていて、

まあ、教科書的なのだが、まとまっていると思う。

おまけに特集されている、横田夫妻のインタビューがけっこう長い。

それにしても、今また、北朝鮮は、ロケット発射で世界を驚かせている。

無頼の国のイメージは変わらない。

横田夫妻の願いはいつ届くのだろうか。

すでに孫がいるのだが、悲しい現実だ。


PRしているように、拉致問題を知らない若い人に是非見てもらいたい。
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イギリス・アメリカ映画「マリリン 7日間の恋」、悩むマリリンと若き助監督の恋!

2012-03-26 17:03:54 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
      
マリリンモンローが、デビュー後、演技派をめざし、

イギリスでローレンスオリヴィエ監督主演で撮った、「王子と踊子」の撮影秘話。

その時助監督だった男の回想録から映画化したもの。

ミシェル・ウィリアムズがマリリンに扮し、そっくりとか、アカデミー賞候補とか話題を呼んでいる。

実話なので、けっこうそのままの名前で呼ばれており、オリヴィエとか、ビビアンリーとか、映画のシーンも当時の映画をまねている。

まあ、ウィリアムズは確かに似てはいるし、頑張ってはいるけど、物語自身が、恋物語だが、お付付きのデートで、ほんとはどこまで真実なのか?

まあ、映画作りの華やかさは垣間見られるが、楽屋話にしては、シリアスさに欠ける。

ミュージックシーンなど見どころは用意されている。
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韓国映画「奥様は16歳」、なんでこんな映画観たのか?

2012-03-25 15:54:34 | 韓国映画
2004年作品。 おススメ度 ☆
         お笑い好き ☆☆

よくまあくだらないこんな映画を見たねと言われそう。

50円でDVDが借りられるので借りてしまった。

でも時間の無駄。

もちろん、16歳で結婚という奇想天外な話だが、

もっとも奇想天外なのは、韓国ではよくすることなのか?

昔の時代にあった不幸で、今世に引き継がれるという輪廻の話。

16歳で目的の相手と結婚しなければ死ぬというあり得ない話。

おまけに、キョンシーよろしく、とびまわったり、まあハチャメチャなのだ。

よく付き合ったね。
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映画「SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー ☆傷だらけのライム」

2012-03-23 13:32:41 | 日本映画
2010年作品 おススメ度 ☆☆
        お悩みの女子 ☆☆☆☆

「SR サイタマノラッパー」が、ゆうばり映画祭でオフシアターコンペティションでグランプリを取り、その副賞の支援でできた第2作。

今回は、埼玉でなく、群馬の女子ラッパー5人組。

高校時代、ラップで盛り上がった5人が、再び活動しようとするが、様々な挫折を味わうという物語。

蒟蒻屋の娘、旅館の娘、ソープで働く娘を中心に練習を始める。

だが、発表場所の問題でお金が必要となり、選挙運動や、プールでの公演など頑張るが、結局破綻。

でも、青春には、ラップが一番効くみたい再び再生できるか?

今回は、女子ラッパーのお悩みが中心だ。

で、最新作は「サイタマノラッパー3ロードサイドの逃亡者」、渋谷から今月スタート、全国を巡る。

3部作で、3作目が一番ラップを楽しめそう。
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NHK山田洋次が選んだ日本映画100選 山田洋次の「家族」

2012-03-22 16:23:29 | 日本映画
山田洋次が選んだ日本映画100選、家族編がやっと最終回を迎えた。

その作品は、自身の「家族」。

1970年作品。万博の年である。

山田洋次も若い。40歳直前の脂の乗り切った時だ。

「寅さん」を撮り始め、ヒットし、自分の作りたい作品を作ることができた。

自ら、ハンディカメラを回し、時の社会を見事に写し取っている。

長崎の一小島から、北海道まで、3000キロの旅。

新幹線がやっと走ったころ。まだまだ長い旅だった。

そして家族(夫婦と父、子供二人)、炭鉱閉山で職を失い、念願の北海道開拓に出向こうとするが、妻は反対、でも夢だ。

妻も考えた末、ついていくことを決断する。

しかし、道中も楽ではない。

このロードムービーは、一面で苦のロードだ。

そしてたどり着いた北海道、夢とは遠かった。

ただ、山田は最後に、明るい生でもって終わらせる。

倍賞千恵子が、なんとみずみずしく、気丈な女をしっかり演じている。うまい役者だ。

夫に扮する井川比佐志がはまり役だ、なんとも無愛想な、それでいて意固地な、でもほっとした笑顔はなごませる。

チョイ出の役者が、うまく使われ、山田監督の面目躍如だ。
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映画「種まく旅人 みのりの茶」、大分を舞台にしたお茶づくりの映画!

2012-03-21 17:11:45 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
      真面目な映画の好きな人 ☆☆☆☆

大分県臼杵市が舞台の茶づくり映画。

東京でお払い箱になったデザイナーみのり(田中麗奈)。

無農薬のお茶を作っているおじいちゃんの住む大分へやってくる。

そのさなかおじいちゃんは心臓発作で倒れ、手術。

一方、農水産省の役人で、昔、農家の手伝いをしたことのある金次郎、大分市の農政局長として赴任。おじいちゃんを訪ねてきていて、おじいちゃんの病気に遭遇。

この二人が、おじいちゃんの作っている茶畑を管理することに。

東京で生きがいを見つけられなかったOLと、農家と付き合う出色の農水官僚という、二つのキャラが、必死で無農薬茶を育てる、ハートウォーミングな出来だ。

大分でたくさんの素人さんが参加、盛り上げた映画だが、都会ではひっそりと上映。

こんな真面目な映画も見てほしいものだ。
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