ひろの映画見たまま

映画にワクワク

ブレイブワン

2007-10-29 19:23:14 | 映画
ジョディ・フォスター渾身の演技

ジョディフォスターでなければできなかった映画。

小柄でスリムな美人。

だからこそ、この恐ろしい物語が納得できる

愛し合う二人、自然な愛の交換と

突如起こった、不意打ちの暴行。

二つの場面が交錯し、物語は始まる。

恋人の死、それも同時に自らも暴行を受け、瀕死の重傷に

傷が癒えても戻らぬ日々

ラジオのパーソナリティを務める彼女は、

ニューヨークの恐ろしい現実を伝えようとする。

そして彼女は、ある事件を経験し徐々に変身する、ストレンジャーに。


ここが、ジョディの真骨頂。

小さくて、きれいな彼女が、

強い意志を持って、世の中に挑戦していく。

そしてラストは、彼女の事件の真犯人に行きつくのだが。

映画は、同時にこれらの事件の捜査にかかわる刑事が描かれる。

事件のさなかに出会う彼女に接近し

いつの間にか彼女と心のつながりを感じる。

でも、警察官、公序を守る立場だ。

スリルとサスペンスにあふれたこの映画は

むしろ、彼女が悪と闘う姿を浮き彫りにする。

日本でも、さまざまないやな事件が発生する昨今

法がさばききれないものを、どうやって、裁けるのか。

つらいテーマを突き付ける。

でも、3時近く映画は私を釘づけにする。

そして最後には涙も。

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ヘアスプレー

2007-10-26 19:45:59 | 映画
背が低くて、太っちょ。

何か、ミュージカルと縁がなさそう。

その母と来たら、これまた太っちょで、目が細い。

この二人が主役のミュージカル。

でも、ほんと、音楽って不思議、歌とダンスのシーンになるとがぜん

体が動いて、リズムをとってしまう。

太いほうが、尻は大きくて、後ろ姿のけつふりダンスは最高だ。

話は、黒人差別が主題のミュージカルだが、

太っていることへの差別。

要は、差別に対するデモが主題だ。

しかし、結局、大衆が差別を超えた判定をすることで一件落着。

黒人のエネルギッシュな歌と踊りが圧巻で、最後を締めくくる。

中では、幾つもの恋物語が同時進行し、ハッピー度を上げてくれる。

物語が平凡なので途中ちょっとだれるが、

歌と音楽は抜群で、演出も文句なし。

ミュージカルを楽しませてくれる。


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長江哀歌

2007-10-24 17:53:26 | 映画
中国の長江を開発して、三峡ダムを造っているという話はほとんどの人が知っている。

三峡は、渓谷美・すなわち川下りの観光でも有名だ。

ダムの建設によりこの川の周辺に住む人々は、転居を余儀なくされている。

この映画は、その開発途上の三峡ダムの現場を中心に、崩れゆく古き良きものと

新しく合理的な建築物との対比の中で物語は進んでいく。

場所は、重慶の近くの奉節。

ここに、16年前に別れた妻子を探す夫と、2年間音信のない夫を訪ねる妻という、

何の脈絡もない二組の物語が、描かれる。

前者は、下層労働者(ビルの破壊を業とする)

後者は、転居のあっせんをする実業家。まあちっぽけな社長。

中国の貧富を代表する二組。

それぞれが、自分の相方を求めてさまよう。

それは、人生の機微。

背景は大きいが、別れというイベントを抱えた二人にとっては、

現実が問題だ。

だましたり、だまされたりの人生。

熱い。男は上半身裸、女はペットボトルの水が手放せない

たばこ、酒、茶、あめ

嗜好品は、恋と同じか

別れた夫婦に何があったのか。

重くのしかかる過去。

壮大な背景と、まったくリアルな現実の生活。

じっくりと描いて、輝く。



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グッドシェパード

2007-10-22 18:20:16 | 映画
超大作だ。

アメリカの諜報機関CIAの裏面史だ。

過酷な諜報機関の丁々発止の攻防が見ものだ。

CIAの責任者の19歳から約30年間の足跡を中心に描いたミステリーだが、

時代背景をしっかりと描き、さもありなんとするストーリーは骨太だ。

主人公は、3人の女性と恋をするが、

それぞれの家庭もしっかり描かれ、家庭人としての一面ものぞかせる。

そして、国家と家庭のはざまで揺れ動くさまを、丁寧に描く。

諜報に身を置く者の、世界をドラマチックに描くが、

マッドデイモンが、地味な演技で、口数の少ない男を演じる。

女性陣の中では、やはり、アンジェリーナガ光っている。

監督をするロバート・デニーロも長官という重要な役をこなす。

裏社会だけに手放しで、肯定はできないが、

自殺した主人公の父の手紙を読むシーンはじんとくる。

ドンパチのアクションはないが、ミステリーとしては上出来だ。

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あるスキャンダルの覚書

2007-10-16 17:07:42 | 映画
定年まじかの独身おばさんは、ネコちゃんが唯一のペット。

中学教師だが、校長にも同僚にも、愛想つかしされ、

いつもは、人の悩み事を聞いては、日記に付けている孤独な生活。

「家政婦は見た」の家政婦なみの興味を持っている。

そんなとき、若い美人教師が赴任してきた。

早速、仲良くして、人のお節介を焼こうとしたが

なんと、彼女が中学生と不倫をしている現場を見てしまった。

物語はどんどん発展し、マスコミの大騒動に

日本の市原悦子か、イギリスのジュディデンチか

その演技力は抜群。

若い女教師を演じるのは、ケイトブランシェット、これもはまり役

しかし、学校での不倫をテーマに人生の機微を

これだけ面白く描くのは、並大抵の演出力だ。

地味に見えるが、話としては出色の面白さだ。


ただし、アクションは期待しないこと。

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小池真理子の「欲望」(映画)を見る

2007-10-12 18:36:10 | 映画
ちょっと前の映画だ。

DVDを見て、以前公開時に見ていた。

ヒロインを演じる板谷由夏にまだ、なじみがなく。

高岡早紀の映画とばかり認識していた。

でも、あらためて見ると、

板谷の全裸ラブシーンが二人の男と繰り広げられる

「欲望」とは性欲のこと、とテーマが訴えているが。

最愛の人が事故でインポとなり、

でも愛しているので、全裸で抱き合う。

しかし、男は水死し、女は友人の夫に呼ばれ

三島の小説を朗読させられる。

小池真理子らしい雰囲気だ。

でも、ちょっと、文学的に凝りすぎ映画が散漫となっている。

忘れてしまったのも無碍なるかな。

板谷のインテリヌードに見入るだけである。

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幸せのレシピ

2007-10-10 18:20:11 | 映画
レシピというから料理映画かなと思ったが、

たしかに、ヒロインはトップシェフだし、彼氏はその弟子だからいいけど、

これは、キャリアウーマンの挫折と復帰の、物語だ。

一方で、姉の娘を預かるはめになり、年頃の娘の難しさをしみじみとあじあわされる。

でも結局は娘がかすがいとなり、ハッピーエンドとなる。

レストランのシェフの大変さが垣間見え、結構職業映画としても面白い。

じっくりと描いた変形ホームドラマで、最後まで温かき気持ちで見せてくれる。

ヒロインは精神科医にかかっているが、その医師がなんとも

いい医師で、突き放しているようで、フォローしているのがなんとも微笑ましい。

いい意味での期待外れで、心温まる映画だ。








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ローグアサシン

2007-10-09 19:40:59 | 映画
伝説の殺し屋ローグアサシン。これを追う、FBI捜査官。

ジェット・リーとジェイソンステイサムが、この二人に扮し、激闘を繰り広げる。

アクション役者だけあって、そこここで、素手、剣、ピストル、ガン、爆薬

とあらゆる、格闘技が繰り広げられる。

カーアクションも十分だ。

そして物語が面白い。

ローグが、整形しているというのだ。

誰が誰に変身しているのか、最後に謎が解ける。

ただ、サンフランシスコの黒社会が

香港やくざと、日本のやくざという東洋的でいいのだが、

これが、アメリカ映画(または香港やくざ映画)っぽくて、噴飯ものだ。

やくざの手下どもは、コロコロと死んでしまうし、

女も絡んで、B級映画丸出しだ。

B級の割にはいきさがなく、物語の面白さだけが目立つ

アクションだけ楽しむのなら、まあ、一応のものはそろっている。





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22歳の別れ Lycoris葉見ず花見ず物語

2007-10-08 19:01:14 | 映画
22才の別れ 葉見ず花見ず物語。

大林監督、大分3部作の第2弾

なごり雪に続いて、伊勢正三の名曲をモチーフに描く

冒頭、商社員の男が、「無精子症」と診断される場面からはじまり、戸惑いを覚える

会社では、上海転勤話を持ちかけられる。つかず離れずの女性がいて、上海行きを躊躇している。

そんな彼が、公園で浜に囲まれている少女に声をかけられる。

そんな彼女に援助交際を求められ、またもや戸惑う。

やがて、彼女は昔彼が恋をした相手の娘だったことがわかる

そして、場面は昔の恋物語へ、

九州で恋をしていた二人だが、男は上京する

あとを追って女が上京、貧しいが清い恋の物語だ。

20代と40代の恋を通して、人生の素晴らしさを

大林は歌い上げる。

伊勢の歌とともに、懐かしい時代の恋。

まだまずしかった日本の青春の息吹が聞こえる。

大分の自然と東京の自然、背景も美しい。

脇役が達者だ。

若き恋人を前にした商社員は次はどういう道をえらぶのだろうか。





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世界最速のインディアン

2007-10-07 16:44:13 | 映画
これは、DVDで見た。

名前からして、スピードレースの映画かと思って敬遠していた。が、

これは、一人の老人の冒険物語であり、

ニュージーランドから、アメリカの塩平原へのロードムービーだ。

だから、レーズ場面もあるが、それも一台で走るレーズで、

探究心と、レースに出たいという熱意に凝り固まった老人の人生を描いた映画だ。

だから、最速などより、この老人の前向きな生き方に共鳴する部分が大きい。

この老人の熱意に、周りの人々も法律を曲げて、老人を応援する

そのため、いくつかの難関が、なんとはなしにいつか出来てしまう

そして、行く先々での人とのふれあいが何とも心温まる。

対処する事務官も、温かみが感じられる。

実話の映画化という自信もこの映画を強くしている

まあ、見つけものの作品だ。

アンソニーホプキンスが好演だ。
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