デンマーク映画だ。そして、アカデミーとゴールデングローブの外国映画賞を受賞している。
原題は、「復讐」だが、邦題は未来へ生きる君たちに見てほしいと訴える。
学校のいじめ、街の暴力それと対比されるアフリカでの闘争。
いくつかの暴力事件を通して、寛容か強硬かを問いかける。
だが答えはない。ラスト、ばらばらだった家族が絆を深めて終わる。
アフリカの現実は厳しい。
家庭の問題も複雑だ。
主人公は、二人の少年だが、二人とも転校生。
だから、二人の絆は強いが、ほかに友達がいない。
いじめられる少年の父親は、アフリカで避難民たちの治療にあっている。
しかし、愛人問題で妻とは離婚中だ。
一方、新しい転校生は、母親を亡くしたばかり、父に不信感を持っている。
廃屋の屋上から街を眺めて、悩む少年だ。
非暴力を子供に教える医師も、アフリカでは、暴力男を救えない。
非常に重いテーマながら、丁寧な演出で説得する。
ただ、アフリカの現実とか、北欧での親子の葛藤とか、ちょっと解せないところにひっかかっている。