おすすめ度 ☆☆
「EUREKA ユリイカ」などで国際的にも高い評価を受ける青山真治監督が、2006年に手がけた長編作品。
一部の映画祭やイベントで上映されただけで長らく日の目を見ることがなく、幻の一作になっていたが、2020年1月8日にDVDで発売。それに先駆け19年12月に限定的に劇場公開もされる。
西伊豆で、もう若くはなくなってきた女のかおるは、目が不自由で口も利けない男と暮らしているが、その実態は男を「飼っている」状態に近かった。かおりには「私がいなければこの男は生きていけない」という優越感があったが、男は近頃ひとりで出歩き、深夜の海につかるといった不可解な行動を取るにようになっていた。そんなある日、かおるは地元のバーで出会った若い男と女から、その土地に伝わる謎めいた歴史を聞かされるが……。
男と女の物語。
だがこの映画、物語は追っていけない。まあ、感性で見る映画なのかな。
いずれにせよ、意味があるのだが意味不明のシーンの連続。
隠れキリシタンの話とか、昆虫のタイトルとか。
いずれにせよ、盲目の老人の意味不明な行動。
この老人を飼いならしている若くはない女。
貪り食うシーンとか、食のいやらしさ。
ただ、エロスはない。
フランスに実在した男女を日本風にアレンジしたメタファ。
鈴木京香と山崎努の快演。
劇場上映が遅れていたのは、難解なせいではなく、製作陣のごたごたらしい。