ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「こおろぎ」、謎多き未公開映画がリリース!

2020-03-31 18:04:11 | 日本映画

おすすめ度 ☆☆

「EUREKA ユリイカ」などで国際的にも高い評価を受ける青山真治監督が、2006年に手がけた長編作品。

一部の映画祭やイベントで上映されただけで長らく日の目を見ることがなく、幻の一作になっていたが、2020年1月8日にDVDで発売。それに先駆け19年12月に限定的に劇場公開もされる。

西伊豆で、もう若くはなくなってきた女のかおるは、目が不自由で口も利けない男と暮らしているが、その実態は男を「飼っている」状態に近かった。かおりには「私がいなければこの男は生きていけない」という優越感があったが、男は近頃ひとりで出歩き、深夜の海につかるといった不可解な行動を取るにようになっていた。そんなある日、かおるは地元のバーで出会った若い男と女から、その土地に伝わる謎めいた歴史を聞かされるが……。

男と女の物語。

だがこの映画、物語は追っていけない。まあ、感性で見る映画なのかな。

いずれにせよ、意味があるのだが意味不明のシーンの連続。

隠れキリシタンの話とか、昆虫のタイトルとか。

いずれにせよ、盲目の老人の意味不明な行動。

この老人を飼いならしている若くはない女。

貪り食うシーンとか、食のいやらしさ。

ただ、エロスはない。

フランスに実在した男女を日本風にアレンジしたメタファ。

鈴木京香と山崎努の快演。

劇場上映が遅れていたのは、難解なせいではなく、製作陣のごたごたらしい。

 

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「毒戦 BELIEVER」、鮮烈な麻薬捜査!

2020-03-30 16:44:41 | 韓国映画

おすすめ度 ☆☆☆☆

PG12

2012年製作のジョニー・トー監督作「ドラッグ・ウォー 毒戦」のリメイク。

いかにも、韓国らしい味付け。有能配役陣を駆使し、韓国ノアールに仕上げた。

おかげで、韓国での興収もダントツ。

巨大麻薬組織のボス、イ先生を追う麻薬捜査班の刑事ウォンホ。

麻薬製造工場が爆破され、一人の青年ラクが生き残った。

二人で麻薬組織に潜入する。

まずは、中国密売人。演じるキム・ジュヒョク、助演賞を獲得するも逝去。妻を演じるチンソヨンも助演賞受賞。女ながら格闘技に参戦。このシーンで、ウォンホ刑事は、瀕死の薬中毒に。

出てくる麻薬組織の人間はみなくそばかり。その辺のねちっこさは韓国映画の得意技。

銃あり格闘技ありの、アクションシーンも忘れていない。

刑事ウォンホと青年ラクの微妙な関係が最後までミステリーアスで、ラストの意見が二分される謎のシーンへ。

韓国映画の底力をうかがわせる傑作。

 

 

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「ラスト・ムービースター」、バートレイノルズ渾身の遺作!

2020-03-29 17:20:34 | アメリカ映画

おすすめ度 ☆☆☆★

バートレイノルズ好き ☆☆☆☆

「脱出」「ロンゲスト・ヤード」「トランザム7000」「ブギーナイツ」など数多くの作品に出演したバートレイノルズ、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・八ウッド」に出演が決まっていながら2018年9月に82歳で亡くなった。

その彼を模した落ちぶれハリウッド男優の悲喜劇。

映画賞にありつけるということで、勇んで行った映画祭。

田舎町のしょぼい上映会だった。

だが、彼をエスコートした、主催者の妹、うつ病の今どき若者。だが、徐々に気を許し、生まれ育った地へのロードムービー。

一番愛していた別れた認知症の妻との再会。

映画上映会では、昔の映画が上映され、今の彼とのセリフのやり取りがあったりして、名前こそ変えてあるが、まさに、バートの遺作だ。本人が死を意識していたかはともかく、絶品だ。

まさに、年老いて、好々爺。昔は、抱かれたい男ナンバーワンだった。結婚も回を重ねている。

かつて一世を風靡した映画界のスーパースター、ヴィック・エドワーズのもとに、ある映画祭から功労賞受賞の招待状が届く。歴代受賞者がデ・ニーロやイーストウッドだと聞いて、しぶしぶ参加したものの、騙しに近い名もない映画祭だと知ると、エドワーズは憤慨。だが、映画祭が行われていた場所は、彼が生まれ育った街ノックスビルに近く、過去の思い出が甦り…。

 

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「宮本から君へ」、ぶつかり合う愛と愛!

2020-03-28 16:46:46 | 日本映画

おすすめ度 ☆☆☆☆

R15+

男女とも、感情のぶつかり合い。

ちょっと、日本離れしている。

特に、宮本を演じる池松壮亮。主演男優賞を数多く得ているが、なにしろ、前歯を欠いての熱演。

その血だらけの顔が。

相手の、靖子を演じる蒼井優。結婚してさらに、進化したのめり込み演技。

原作は、新井英樹の劇画。バブル崩壊直前! 日本で最も嫌われた伝説の漫画。

徹底的ないじめ映画。

いじめを盛り返すところがすごい。

体格でかなわぬ相手を、反則技でノックアウト。

まあ、これがなければ、単なるいじめ。

すきっとはしないが、宮本を応援したくなる。

超不器用人間ながら誰よりも正義感の強い宮本浩は、文具メーカーで営業マンとして働いていた。会社の先輩である神保の仕事仲間、中野靖子と恋に落ちた宮本は、靖子の自宅に招かれるが、そこに靖子の元彼である裕二がやってくる。靖子は裕二を拒むために宮本と寝たことを伝えるが、激怒した裕二は靖子に手を挙げてしまう。そんな裕二に、宮本は「この女は俺が守る」と言い放ったことをきっかけに、宮本と靖子は心から結ばれるが……。

 

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「ラスト・バレット」ジャンレノのクライムサスペンス!

2020-03-27 17:01:13 | ヨーロッパ映画

おすすめ度 ☆☆☆

フランス・ウクライナ・ベルギー合作

「未体験ゾーンの映画たち2020」上映作品

レオンから25年。ジャンレノのサスペンス。

人里離れた山小屋で孤独な生活を送る凄腕の殺し屋ヘンリー(ジャンレノ)報酬さえもらえれば依頼主が何者かは問わない彼は、厳重な警備に守られた大富豪ケスラーをいとも簡単に始末する。数日後、森で倒れている女を発見したヘンリーは、不審に思いながらも介抱する。同じ頃、ケスラー殺害事件を捜査する警察と、女の行方を追う謎の男たちがヘンリーに急接近し……。

この女が、ヘンリーへの復讐にやってきたのだが、ヘンリーは優しく、傷の手当てをしてやる。

ただ、この女の動機や、ヘンリーの行動にいまいち納得のいく説明でく、謎を残す。

ジャンレノということで、客は呼べるかもしれないが、期待を裏切る。

冒頭の殺人シーン以外、これといったアクションもない。

まあ、年だしね。

ただ雪山のシーンは、美しい。

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「見栄を張る」、弱冠28歳監督の長編第一作!

2020-03-27 10:50:16 | 日本映画

おすすめ度 ☆☆☆★

28歳の売れない女優・絵梨子のもとに、疎遠にしていた姉の訃報が届く。葬儀に出席するため和歌山に帰郷した絵梨子は、姉が女手ひとつで育てていた息子・和馬を引き取ることを決意。そして和馬との生活のため、姉がやっていた「泣き屋」の仕事を、絵梨子も始めるのだが……。

泣き屋の仕事を通して、本当の演技とは何かを学んでいく成長物語。

泣き屋という珍しい仕事をテーマとすることで、演技というものを考えていく。

一方で、姉の息子を預かることになり、この面でも成長といえるか。

主演は、久保陽香。

監督は、藤村明世。

淡々とした描写で盛り上がりに欠けるが、しみじみとした映画。

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「犬鳴村」、心霊スポット犬鳴村!

2020-03-26 17:54:52 | 日本映画

おすすめ度 ☆☆ (劇場鑑賞)

心霊ホラー好き ☆☆☆

「呪怨」シリーズなどで知られるホラー映画の名手・清水崇監督が、福岡県に実在する心霊スポットを舞台に描くホラー。

犬鳴トンネルは実際に存在し(福岡県の旧犬鳴トンネル)、心霊スポットとして都市伝説になっている。

映画は、この都市伝説にヒントを得て、臨床心理士の森田奏(三吉彩花)の周りで起こる不思議な現象を描いている。

奏の兄・悠真は恋人の明菜と共に、犬鳴トンネルに向かい、不思議な現象に出会う。

後半は、この地がダム造成のため、湖に沈んだとのこと。

そこに思いをいたし、犬とかかわりのある一族を作りだしている。

血筋に思い致すことで、現実を避けている。

電話ボックスのトリック。

ただ、前半は確かに怖いが、後半は因縁話めいて怖さは半減。

コロナウイルスで、暇している人には、時間つぶしにはよいかも。

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「完璧な他人」、イタリア映画「大人の事情」のリメイク!

2020-03-25 17:33:06 | 韓国映画

おすすめ度 ☆☆☆

イタリア映画を見ていない方 ☆☆☆★

ほぼイタリア映画を踏襲しているので、二度見はつらい。

とくに全編会話劇なので、動きは少ない。

韓国独特のコメディタッチがなんとも。

月食の夜、幼馴染の4人の中年男性(一人は独身)の仲間の新居披露晩餐会に集まった妻3人の7人が、お互いの携帯電話の会話を公表するゲームを始める…という密室葛藤サスペンスで、次々と掛かってくる予想外の電話内容が集まった人々の秘密と本性を露わにしてゆく脚本の見事さに唸らされる作品であります。

弁護士が、付き合っている女性から、決まった時間に画像を送ってくるのがばれるのがいやで、独身男と携帯を交換したことから、それぞれの秘密が明らかなる。

脛持つ夫婦にとっては、ひやひやもののサスペンスだ。

元ネタがしっかりしているので、映画自体は面白い。

恐るべき携帯電話。

 

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「Mr.&Ms.スティーラー」男女詐欺師のお点前は!

2020-03-24 16:57:22 | アメリカ映画

おすすめ度 ☆☆★

「WWC ホワット・ア・ワンダフル・シネマ2019」上映作品

華麗なる詐欺師の話で、相棒は美人詐欺師。

ただ計画通りにはいかず、ハラハラの展開。

ブラピとアンジーの「Mr&Ms スミス」を期待すると期待外れ。

美人詐欺師を演じるエミリー・ラタコウスキーが結構美人で、目の保養に。

淡々と詐欺話が進むので、盛り上がりに欠ける。

ロサンゼルスに暮らすアイヴァンは天才的な美術品泥棒で、依頼人である組織のボスからの指示を受け、これまで数々の盗みを繰り返してきた。しかし、そろそろ足を洗いたいと考えていたある日、狙いをつけた美術品のある家のパーティに潜り込んだアイヴァンは、ハリウッド女優でありながら、借金返済のために自らの美貌を武器に詐欺師として働く女性エリスと知り合う。互いの素性を知った2人は、それぞれのテクニックをいかした強奪計画を練り、手を組むことに。

と話は面白そうだが?

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「聖女 Mad Sister」、性奴隷にされた妹を救うヴァイオレンス映画!

2020-03-23 19:56:46 | 韓国映画

おすすめ度 ☆☆ (未成年の性犯罪ゆえに)

アクション好き ☆☆☆

「のむコレ3」上映作品 PG12

元警護員で過剰防衛により服役していた女格闘家イネは刑期を終え、障害を抱える妹ウネのもとへ帰ってくる。ようやく普通の暮らしを取り戻したかに思えた矢先、妹が学校へ行ったまま帰ってこなくなってしまう。心配したイネは学校に問い合わせ、警察にも届け出るが誰も真剣に取り合ってくれない。必死で妹の行方を探すイネだったが……。

CG無し スタント無し 表情無しの美女が繰り広げる<情けなし>バイオレンス・アクション! 

主人公イネを演じるのが、ボクシング韓国代表という異色の経歴を持つ女優イ・シヨン。

妹は知的障碍者で、未成年の性的犯罪。どいつもこいつも、挙句の果ては議員さんまで、加担するとは、どういう社会。

そのくそっぷりをやっつけるかっこいい女と行きたいところだが、結構姉も傷つく。赤いドレスにハイヒールと格好つけて。

なんぼ何でも、か弱い女性に多勢の男性。それも暴力団まがい。無謀すぎる展開に唖然。

 

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