おすすめ度 ☆☆☆★
スペイン・アメリカ合作
150万人が犠牲となったオスマン帝国によるアルメニア人大量虐殺事件を題材に、事件に翻弄された3人の男女を描いたヒューマンドラマ。
この虐殺をトルコは認めていないため、9000万ドルもの制作費の大半を、この虐殺で家族を殺されたアルメニア系アメリカ人の大富豪が捻出し、完成を待たずに亡くなったそうだ。
さらに、撮影も許可されず、主としてスペインで撮影された。
背景に、第一次世界大戦がある。中央同盟国と連合国の戦いだが、トルコ(当時はオスマントルコ)は、ドイツに加担中央同盟国に、一方、ロシアは連合国に、でアルメニア人が住む地域は、ロシアに近く、ロシアに加担しないか警戒。
また、トルコは、イスラム、アルメニアはキリストと宗教的にも違いが。
最初、主人公ミカエル(オスカー・アイザック)は、医学を目指し、イスタンブールへ留学、そこには親戚がいた。家庭教師(アルメニア人)のアナ(シャルロット・ルボン)と親しくなる。一方、アナに思いを駆けるアメリカ人記者クリス(クリスチャン・ベール)がいた。
留学中に、第一次世界大戦が勃発、徴兵される。
後半は、村に逃げ帰ったミカエル、虐殺を目撃、母のみがかろうじて生きていた。
そして逃避行。
大作だけに、心してみる必要があるが、歴史の重みを感じられる良作だ。
アメリカ人記者の奮闘と内容は盛りだくさん。