「戦と乱」、身分違いの友情！

おすすめ度　☆☆☆★

Netflix　映画

運命に翻弄される2人の若者の友情が描かれる。奴隷と両班（貴族）の息子、身分は違っても歳が近い2人は、チョンヨンがジョンニョの稽古相手になることで友情を深めていぅ。家と国家の都合ですれ違い、引き裂かれてしまう2人。違う世の中であれば、少しでも違う道だったなら……、2人が手を取り合う未来を考えずにはいられない終盤の展開は思わず涙する。

冒頭でいきなり「この世は万人のもの」「王も奴婢も同じなのだ」とこの映画の立ち位置が語られ、倭寇襲来の戦乱期を舞台に差別がいかに不条理なものかを描いている。三つ巴の立ち回りとかアクションシーンも秀逸。

2人にとって特別な証である青い衣をまとったチョンヨンと、暴君の配下の証である赤い衣をまとったジョンニョ。対比の効いた衣装からも、運命に翻弄され、戦うしかなくなってしまった2人の悲哀が感じられる。

流動的で柔軟なカメラワークは、引いた画から寄った画まで臨場感抜群！  演者の肩越しの剣戟（けんげき）は、殺陣（たて）の中に入ってしまったかのような臨場感が味わえる。引きの画面でも、あえて手ブレを演出することで戦場の混乱や緊張感を見事に表現。強敵に視線が向く場面など、特徴的な画作りからは目が離せない。

カンドンウォンとー、パクジョンミン共演。

 

「罪深き少年たち」、消えた真実、牙をむく正義！

おすすめ度　☆☆☆★

隣の国韓国で、戒厳令が敷かれ、大勢の人が議会前で、武装した軍隊に歯向かっている人々の姿がテレビで放映された。

そんな、韓国の映画、実際に起きた強盗殺人事件で、無実の人を犯人にでっちあげたという案件の映画化。

数年後に、真犯人の情報が寄せられ、凄腕刑事が、奮闘、逆転無罪を勝ち取るという話。なんと杜撰な警察。

その敏腕刑事を演じるのがソル・ギョング。

 

1999年に全羅北道（チョルラプクト）完州郡（ウォンジュグン）参礼邑（サムレウプ）の「ナラスーパー」という小さな商店に3人組の強盗が侵入し、寝ていた７０代女性を殺害した後現金などを盗んだ「参礼（サムレ）ナラスーパー事件」を基に、濡れ衣を着せられた少年たちの無実の罪を晴らそうと、1人の刑事が警察と検察の闇を炙り出すべく奮闘する姿を骨太に描く！

 

「毒親 ドクチン」、余りにも強すぎる母の愛が、彼女を壊していく１

おすすめ度　☆☆☆

母からの過剰な愛に苦悩する娘の心の闇を描いた韓国発のミステリードラマ。

優等生の女子高生ユリが、集団自殺し、母親へヨンは事実を認めず半狂乱に。ユリはへヨンの強すぎる束縛に耐えきれなかったのだが、へヨンは教師を訴えるなど歯止めが効かず…

刑事さんたちと一緒にユリを調べていくんだけど、だんだんと母親の異常さが浮き彫りに。しかもそれがとても心当たりのある、めちゃくちゃいそう、だけど他人から見たら愛されてるんだね〜wで済まされそうな感じがすごくしんどい…。

負の連鎖を断ち切るためにとったユリの行動、そしてお母さんのお母さんになりたいと、

「スリープ」、目覚めだす！

おすすめ度　☆☆☆

睡眠時間に得体の知れない恐怖に脅かされる夫婦を描いた韓国製スリラー。

ポン・ジュノ監督が見出した新たなる才能ユ・ジェソン監督デビュー作。
幸せな生活を蝕む“それ”の正体とは？チョン・ユミ × イ・ソンギュンの実力派キャストが贈るコンフュージョン・スリラー。

目覚めだす――
出産を控え、幸せな結婚生活を送るヒョンスとスジン。ある夜、隣で眠る夫ヒョンスが突然起き上がり「誰か入ってきた」と呟いた。その呟きに呼応するように家を覆い尽くす不穏な気配…。
翌朝、下の階に越してきた住人から「明け方の騒音が1週間も続いて、我慢できない」と相談をされるも全く身に覚えがなかった。少しの違和感を抱きながらも夜を迎えたその日から、眠りにつく度にヒョンスは人が変わってしまったかのように奇行を繰り返す。頬を掻きむしる。生魚を丸呑みする。窓から身を乗り出す。
その異常行動は日を追う毎にエスカレートしていく。得体の知れない“それ”に恐怖を感じ、怯えながら夜を過ごす夫婦は睡眠クリニックの受診を決意するが、スジンは母から超自然的な力に頼るべきだと、巫女から手に入れた御札を渡される。果たして “それ”は医学で克服できるものなのか、それともー。

夢遊病の旦那と、それに悩まされる妻によるホラー作品。寝ている間に何かが起こるというのはよくある話だが。旦那以上に妻が狂気じみてくると、結末が見えなくなる面白い作品。

 

 

「梟 フクロウ」、

おすすめ度　☆☆☆★

2023年・第59回大鐘賞映画祭で新人監督賞・脚本賞・編集賞、第44回青龍映画賞で新人監督賞・撮影照明賞・編集賞を受賞するなど、同年の韓国国内映画賞で最多受賞を記録した。

1600年代の韓国宮廷に鍼師として入った盲目のギョンス。御医が皇太子を毒針で殺すのを目撃する。日中は全盲だけど、夜は弱視になる。王の指示で皇太子を殺すことは、ギョンスが後宮に入る前から計画されていて、彼は"見えない"ことを理由に採用される。宮廷は恐ろしい場所で、親子で殺し合ったり、人質に出したりする。権力を得るためなら何でもする狂人たちのコロシアム。

宮中の権力争い　現王が清との関係を下に見ていることから息子を亡き者に、さらに妻や孫までも　主人公は必死に真実を知らせ孫を守るために奔走するが、信頼していた重臣も王を利用しようとする最悪展開　作中語られる「卑しいものは見えるものを見ないようにすることで生きられる」ことを語っていたがまさにその流れに　この事件の最後に皆の前で真実を叫ぶが、真実は理解されるものの権力に勝てないむなしい結末に

「バッカス・レディ」、本当のことは誰にも分らない！

おすすめ度　☆☆☆★

Unext鑑賞　　2016年製作

韓国の国民的女優ユン・ヨジョンを主演に迎え、高齢男性相手の売春で生計を立てる60代女性の姿を通して高齢化社会や移民問題の実情に迫った人間ドラマ。

韓国では売買春は違法である。 しかし、韓国女性政策研究院によると、2007年の韓国国内の売春の市場規模は合計14兆ウォン（130億USドル）と推計された。 韓国の国内総生産 （GDP） の約1.6%に相当する。 

朝鮮戦争は一時休戦という形で戦闘状態が収まった。在韓米軍の緊張状態は以後も長く続いたのだろう。大量の兵士がいれば、売春婦も相当な数に上ったはず。この映画は、その時代から売春せざる
を得なかったソヨンの晩年期に焦点を当てている。

後半は高齢男性の自殺を幇助の行脚となる。いつの間にか老女から老人の最期がテーマになる。寝たきりの男性の家族はアメリカ流儀で、ソヨンも遺産目当てにしか見ない。ソヨンは男の意志を
汲んで、彼の口に大量の殺虫剤を流し込む。ある男はソヨンを山の散歩に連れ出す。ソヨンは断崖絶壁に立ち覚悟を決めた男の背を押す。そして三番目の男はホテルで大量のクスリを服用、ソヨンは
隣で彼の最期を看取るのだった。

高齢化問題をセンセーショナルな話題で切り込む。

 

 

 

「晩秋」、仮出所の女囚と逃亡中の強盗犯の悲しい愛の結末を描くメロドラマ！

おすすめ度　☆☆☆

Unext　鑑賞　　1982年製作

1966年に韓国でヒットしたイ・マンヒ監督作品のリメイク。

１９８０年代の韓国。長距離列車のロードムービー。

訳ありの男女が汽車の中で出会う。用があるので待っていてくれと、男。待てど暮らせど戻ってこない。いつしか男への想いが募る。

連絡手段がない時代。やっと会えた！それだけで運命感じてしまう

シンプルなストーリーで、前半、キム・ヘジャssiは無口に表情だけの演技。

韓国の街並み、港町、インテリア見れてよかった。

当時、韓国を訪れていたわたしには、思い出ほろり。

 

 

 

「チャバク 車中泊 」、最高の夜が悪夢に変わる！

おすすめ度　☆☆

劇場未公開　　配信　DVD

韓国NETFLIXでランキング1位?暗闇から迫る殺人鬼に狙われる恐怖の一夜、絶体絶命の韓国スリラー！
見知らぬ土地のキャンプ場に潜む狂気最高の夜が悪夢に変わる！

結婚記念として車中泊（チャバク）キャンプに出向いた夫婦が
深夜の山中で狂気に満ちた殺人鬼に一晩中追い回される！
キャンプやグランピング・・・気軽に楽しめる身近なレジャーが悪夢に変わる恐怖！！
誰にでも起こりうるリアルな恐怖を描く、韓国スリラー！

シンプルに車中泊に行った夫婦が襲われるだけでは捻りがないと、実は夫が妻を疑って計画したけれど、思わぬ方向に……という筋にした！

ハラハラドキドキなシチュエーションホラーを期待していたのに、とにかく中だるみ感が半端ない。ヒロインの前で夫が突然歌を歌い出すシーンなんてチグハグ過ぎて「えっ？？」となる。

 

 

 

「貴公子」、巨額の遺産に翻弄される者たち！

おすすめ度　☆☆☆

「THE WITCH 魔女」シリーズのパク・フンジョン監督が、巨額の遺産を巡って繰り広げられる攻防戦を予測不能な展開で描いた韓国ノワールアクション。

フィリピンに住むボクシング賭博をしている混血孤児のボクサーの前に父が捜していると、弁護士がやって来る。
弁護士と共に韓国に行くのだが、というストーリー。

予想もしなかった運命に翻弄され、巨額の遺産相続争いに巻き込まれた貧しい青年。彼の前に現れた美しい顔立ちの男“貴公子”は味方か？ それとも悪魔か？

兄側の思惑（マルコの臓器移植、その後に遺言変更）、義理妹の思惑（遺言の強行の為、マルコを殺害）の間で繰り広げられる抗争とマルコ強奪　この監督らしいバイオレンスアクションが楽しめる。

 

「ソウルメイト」、その”秘密”が私を強くする！

おすすめ度　☆☆☆★

切ない映画好き　☆☆☆☆

PG12

香港のデレク・ツァン監督が手がけた「ソウルメイト　七月と安生」を、韓国・済州島に舞台を移して新たに映画化。幼い頃からの無二の親友だった2人の少女のすれ違いや絆を、切なくも温かく描いた友情の物語。

済州島で、小学校からまるで姉妹のように共に一緒に過ごしてきたミソとハウン。絵が好きなふたりだったが、自由奔放なミソはセンスはあるが技術がなく、真面目で堅実なハウンは技術があるがセンスに欠ける――そんなふたりの関係は、高校時代、ハウンがジヌに恋をした事から変わっていく……ある出来事をきっかけにギクシャクした関係になったまま、ミソはソウルの美大へ進学、ハウンは絵を諦めて教師となるために地元大学に進学するが……

　これは、対照的でありながらも、魂で結ばれた２人の女性の１９９８年から２０２３年まで、２５年に及ぶ愛と友情の物語。

同性愛でもない、ソウルで結ばれる二人の女性。

一人の男を愛し、傷つきながら、人生を生きた二人。

バイカル湖の様子が美しい。