ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「ジャッジ 裁かれる判事」、父親の事件を担当する弁護士の確執

2015-01-31 17:29:44 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆☆

裁判は出てきますが、これは、敏腕判事とその息子の親子愛の物語です。

シカゴの敏腕弁護士、母の死でインディアナ州の田舎町に帰ってくる。

母の葬儀の日、父親は交通事故を起こす。

それも、相手は、以前その町で判事をする父親が関わった事件の当事者だった。

そこで、息子が父親の弁護を買って出て、裁判に。

当然二人は、法律の専門家、だが、二人の関係は、何年も疎遠になった親子だった。

しかし、裁判が続くにつれ、二人の関係は、やがて明らかになる。

裁判もののようなイメージのタイトル。たしかに裁判が中心の映画だが、法廷シーンよりも、二人の父子の絆が暴かれていくストーリー。

父子の関係にある(男ならそうだが)人にとって、自らの経験からこの映画を判断するのだろう。

それがこの映画の良否がわかれるゆえんだ。

実際に、父子のことで悩んだことのある人にとっては、実に身につまされる話であり、感動を覚えるに違いない。

船の上で、父の語った言葉「一番の弁護士はお前だ」、父はわかってくれていた。この言葉で、父と分かり合えたのだが。

父親役のロバート・デュバルがアカデミー賞候補なのもわかる。

ロバート・ダウニー・Jrも頑張っているが「アイアンマン」のイメージ強すぎ。



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「ビッグアイズ」、大きな目をした女の子の絵をめぐる夫婦の物語

2015-01-30 17:11:54 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

ファンタジー映画を撮らせたら一品のティムバートン。

今回は、実話ものに挑戦。おかげで、ティムバートンらしさは影をひそめてしまった。

クリストフワルツとエイミーアダムスの演技合戦の体をなしている。

大きな目をした不思議な少女の絵、何かこちらを見つめられているような錯覚に陥る不思議な絵だ。この目がいくつも、沢山出てきたら、実はちょっと気持ち悪い。

で、この映画の主人公は、現在も87歳で健在。北カリフォルニアのワイン畑で、今も、絵を描き続けているそうな。

この映画の後半で繰り広げられる、裁判騒動も現実のものらしい。

バツイチ同士、絵が好きということで結婚した二人。

だが妻は、絵はうまいが、口下手で、内向的。

その点、夫は、絵は今一つだが、絵の売り込みに抜群の才能を生かす。

このコンビ、本当はうまくいけば、二人で事業という意味で大成功なのだが、

夫は、絵が売れるのをいいことに、毎日遊び歩いている。

妻はひっそりと、黙々と絵を描き続ける。

60年代、アメリカでも女権は虐げられていた。

しかし、娘の助言もあり、敢然と立ち上がるマーガレット。

この勇気に宗教が関係しているのもアメリカ的。
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「自由が丘で」、加瀬亮主演で撮ったホンサンス監督作品

2015-01-29 19:04:36 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆

ホンサンス映画好き ☆☆☆☆

加瀬亮主演で、自由ヶ丘とくれば日本で撮影されたかと錯覚するが、韓国の喫茶店の架空の名前です。

また、いわゆる韓国ドラマを期待すると裏切られます。

この映画に意見が分かれるのは、時間軸をバラバラにした、不可思議な映画であることと、日本と韓国のギャップを埋めるために加瀬演じるモリと韓国人との対話が英語なため、違和感が生じることです。

おまけに、ホンサンスの特徴である独特のカメラワーク(ズームの使い方、カット割りなど)、コミカルでないけど微笑ましい日常の描写などがあげられますが、そこが、見る人にとって良くも悪くもなる。

今回は、モリという日本男子が、2年ほど前、韓国の語学学校で日本語の教師をし、そこで知り合ったクオン、結婚したいとまで思っていて、訪ねて韓国へ。

だが、彼女は不在、そこで、ゲストハウスに泊まりながら彼女の現れるのを待つ。

そのゲストハウスの近くに「自由が丘」というカフェがあり、そこもよく訪ね、オーナーとも親しくなる。

ゲストハウスの、女主人や、その甥でゲストハウスに泊まっている男と親しくなり、英語で会話する。

その会話が、何とも異文化的で面白い。それに、タバコとアルコール。

加瀬は、ホンサンスからその日撮影する脚本を渡されるので、この英語をしゃべるのだから大したものだ。

モリがいつも持ち歩く本が「時」というのも、この映画を象徴して面白い。

話自体は単純なのだが、物語が前後するのが、よくわからずこんぐらがる。

67分の短編で救われる。

まあ、こういう映画もありか。
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「友よさらばと言おう」、愛する者のため全力で相手と戦うサスペンスアクション

2015-01-28 18:45:55 | フランス映画
おススメ度 ☆☆☆

二人の男、一人は現役警察官フランク、一人は自動車事故で警察を辞めたガードマン、シモン。

ガードマンは、妻とも離婚、最愛の息子と一緒に暮らしたいが、妻には新しい男が。

そんな時、妻と恋人、息子が、闘牛を見物に、

息子が、トイレで、マフィアたちの殺しの現場を目撃、追いかけられる。近くにいたシモンが助けに入る。

ここは一応無事逃げ切るが、追っ手は迫っており、急きょ、元妻と子供を連れてシモンは、列車で姉のところへ。

だが、この列車にマフィアの一味が乗っており、追っかけられる。

このシーンは、フランクが一端、別れたのち、マフィアの動きに気づき、列車を追いかける。

一方、三人は、拳銃で応戦するも、ナイフで刺されたり、一時も目が離せない。

妻や子供も必死に応戦する。

列車に轢死させる荒業もでるが、フランクは銃殺される。友よさらばと言おうである。

ここで重大な告白があり、二人の友情が得難いものであることがわかる。

フランスのギャング映画は、ノアールという伝統があったが、

この映画は、やはりその流れを彷彿とさせる。

90分の短さで、しっかりアクションを描いてくれる。

ただ、それ以上のふくらみはない。
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「アニー」、ヒットミュージカルの映画化

2015-01-27 18:04:06 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

ミュージカル好き ☆☆☆☆

ブロードウェイ・ミュージカル『ANNIE/アニー』の映画化。

以前にも映画化されているが、今回は、話を現代に置き換えての映画化。

ヒロインに、「ハッシュパピー バスタブ島の少女」で好演した黒人のクワベンジャネ・ウォレス。

相手役は、これまた黒人のベテラン男優ジェイミー・フォックス。

舞台は、ニューヨークマンハッタン。

幼いころレストランの前に捨てられたアニー。今は、里親の元で暮らすが、そのレストランでいつか実の親が現れるのを待っている。

携帯電話会社のCEOで、ニューヨーク市長に立候補しているスタックス。

スタックスの乗っていた車に轢かれそうになったアニー。

これがニュースになり、スタックス陣営はこれを選挙に利用しようと、アニーの里親になる。

お蔭で、アニーはニューヨークの高層ビルの住人になり、贅沢三昧。

スタックスは、孤独が好きで、子供嫌いだったが、アニーの少々生意気だが天性元気人間のアニーに惹かれていく。

アニーの実親騒動があり、ブラジルへ行こうとするのをヘリコプターで追いかけ、めでたしとなる。

ミュージカルだから、当然、歌と踊りはふんだん。

なんといっても、ウォレスの天性の明るさで、元気をもらえる。

キャメロンディアスは、元の里親役で、サポート。
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「世界の果ての通学路」、世界にはこんなに苦労して学校に通っている生徒がいる

2015-01-26 16:28:35 | フランス映画
おススメ度 ☆☆☆☆

子供たちの生き方、教育に関心のある方 ☆☆☆☆☆

4組の生徒が出てくる。

ジャクソン ケニア 片道 15キロ 2時間

ザヒラ  モロッコ 片道 22キロ 4時間 月曜に出かけ、金曜に帰る

カルロス アルゼンチン 片道 18キロ 1時間30分 馬に乗って出かける

サミュエル インド 片道 4キロ 1時間15分 車いすで出かける。

それぞれ状況は違うが、いずれも、難関。

みんな工夫して出かける。

単独ではなく、兄弟姉妹、友達と一緒に出掛ける。家族の後押しがなければ続かない。

最期に、彼らに、将来の希望を聞くと、やはりそれぞれ意欲があるだけあって、医者やパイロットなど、社会に貢献できる人になりたいということだ。

通学途中、助けてくれる人もいるが、冷たい人もいる。これで、社会の勉強になる。

特に、最後のインドの少年、体が不自由で、車いす生活。だが、彼を車いすに乗せて運ぶ兄弟がいる。そしてタイヤが外れて動きが取れなくなると修理してくれる人が現れる。

命の危険といえば、ケニアのサバンナ。象をはじめ獰猛な動物がいる。それを交わしながらの通学だ。おかげで足の速いこと。壮大な草原は画面い納まりきらない。

日本では、登校しない生徒もいるらしいが、勿体ない話だ。ぜひこの映画を参考にしてもらいたい。


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「チェンナイエクスプレス 愛と勇気のヒーロー参上」、インドで興行収入第2位の入り

2015-01-25 18:57:53 | 映画
おススメ度 ☆☆☆

インドで興行収入第2位のヒット作だが、日本では、ボリウッド週間での興行と、DVDレンタルがツタヤだけという冷遇ぶり。

確かにインド映画としては面白いが、一般の日本の観客には、ちとうざいかも。

インド映画界のスーパースター、シャー・ルク・カーンと「恋する輪廻」のディーピカー・パードゥコーンが熱演。

二人の恋を巡って、アクションムービー。

舞台は、南インド、タミル・ナードゥ州の地方の村。

主人公のラーフル(カーン)は40歳独身。祖父の死でその骨灰を川に捨てるために乗ったチェンナイエクスプレス。そこで美女と、野獣軍団に出くわす。

行きがかりで、美女(パードゥコーン)の父がドンを務める村に、美女は父親の決めた男と結婚するのが嫌で、ラーフルが好きだと言い出す。

それからが大変、二人は逃げ出すが、追いかけられ大奮闘に、

カーチェイスや、バトルなどお決まりのアクション。

まあ、金をかけているだけあったコメディタッチな面もあり、大盛り上がり。

で、途中にふんだんにミュージカルというかインドの歌と踊りが挿入される。

インド映画にしては珍しく2時間余の作品。

南インド特有の明るいカラーで、映画自体は陽気。

勝てるわけない大男と決闘をして、めでたく解決。

インド映画らしいオマージュが一杯らしいが、こちとらには響かない。

まあ、軽く楽しむ分には。
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「バード」、クリントイーストウッドが撮ったチャーリーパーカーの映画

2015-01-25 09:47:06 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆

ジャズファン ☆☆☆☆

ツタヤ旧作50円で借りる。

「ジャージーボーイズ」で実力を見せつけたクリントイーストウッドが1988年に監督した作品。彼は、根っからのジャズファンで、特にこの映画の主人公チャーリーパーカー(サックス奏者)は大好きだったらしい。

それにしても、この映画は暗い。

全編、アル中、薬中の演奏が続くので、音楽自身は最高なのだけれど、やりきれない。

パーカーは、34歳で死亡しているので、まったく天才としか言いようがない。

映画の中でも、彼の演奏が、他の人と比べて、違うことが歴然である。この映画では、実際のパーカーの演奏を抜き出して、他の人とで演奏したらしい。

演じているのは、フォレスト・ウィテカー。ちょっと、本物のパーカーとはスタイルが違うが、いい演技をしてカンヌ映画祭で主演男優賞を受賞している。

それにしても、「ラバーマン」という作品では、泥酔したままレコーディングをし、それが後世にまで残っているという傑作だが、そのシーンも、ウィティカーの素晴らしい演技で魅せてくれる。

1930年代から50年代にかけて活躍したチャーリー・パーカーは「モダンジャズの父」と呼ばれ、勢いのあるアドリブで一世を風靡した。

ジャズファンなら垂涎の一作だ。
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「スパイ・レジェンド」、ピアース・ブロスナン主演の本格スパイ・アクション

2015-01-24 16:40:36 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

本格スパイアクション好き ☆☆☆☆

007ジェームスボンドの経験のあるピアースブロスナン主演。

原作は、ビル・グレンジャーの小説「ノヴェンバー・マン」。

CIAを引退していたデヴェロー、かっての仲間たちが殺されるの見て、立ち上がる。

そして、元愛していた仲間を元の部下に殺される。

元CIAが逆にCIAに追われることに。

さらにロシアの大統領選も絡んで、やや複雑な展開に。

だが、アクションは、結構派手で、娘が誘拐されたりします。

インターナショナルな展開も、物語の広がりを見せます。

まあ、肉弾戦のようなアクションや、危機一髪の爆発などはありませんが、地味目のスパイアクションは乙なものです。

ロシアの出てくるところは引っかかりますが、CIAも敵だったりして、まあ、入り乱れての攻防です。

ラストはきっちり締めてくれるので満足です。

女性陣ではウクライナ出身のオルガ・キュリレンコが素と娼婦で頑張ってます。

  
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「アゲイン 28年目の甲子園」、28年前果たせなかった甲子園出場を果たせた川越学園

2015-01-23 17:44:35 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆

40代以上のおじさんたち、高校野球好き ☆☆☆☆

マスターズ甲子園というのがあるのも知らなかったが、これは実在する。

重松清がこれを題材にした小説、これが原作。

28年というのが非常に微妙で、いま45,46才というところか。

そこへ、東日本大震災もからめて、物語は進む。

主人公は、甲子園へ行けなかった球児の一人、松川典夫の娘美枝。松川は「一球入魂」の文字を書いた年賀状を球友に出さずにいた。そして震災で亡くなってしまった。

美枝は、その意味が解らず、マスターズ甲子園の事務員をしているので、球友たちに出場の勧誘をしていた。

最初に訪れたのが、坂町。彼は、離婚した妻を亡くし、娘とも疎遠だった。

かたくなに、辞退する坂町だったが、球友を訪ね歩くうちに、徐々に出場の機運が。

しかし、28年前の不祥事が尾を引いて。

ちょっと丁寧過ぎる前半に、やや退屈を覚えるが、

マスターズに出ると決めてからの元球児たちの張りきりようは、みものだ。

結局、28年前の出来事も、元マネージャーの出現で明らかになり、

皆のしこりも解け、マスターズ甲子園への出場を果たす。

負けてもいいから、やってみろの精神など、野球ならではの教訓も多々披露され、オジサンたちの涙を誘う。

スポ根ものではないが、家族愛のテーマも効いて、真面目な盛り上がりを見せる。

ラストの、甲子園でのキャッチボールは、推奨ものだ。

美枝の波留、坂町の中井貴一など芸達者がそろっている。
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