ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「サードパーソン」、パリ、ローマ、ニューヨーク三都市にまたがる三つの物語

2014-06-30 18:24:04 | イギリス映画

おすすめ度 ☆☆

 ひねった映画好き ☆☆☆☆

パリ、ローマ、ニューヨーク三つの都市で繰り広げられる物語。

でも、並行して三つが描かれるのだが、何かおかしい。

妻と別居中の小説家は、作家志望の女性と不倫中。

ホテルで別の部屋を取っているのだが、女性は、作家の部屋でバスタオルを借り、一端部屋にもどったのち、裸にタオルを巻いて作家の部屋へ。ところが、作家は、バスタオルは自分の部屋のものだといって取り上げ、鍵を閉めてしまう。全裸の彼女はホテル内をうろうろ、ホテルの監視カメラにばっちり映っている。

これって、ストーリーに関係あるの?という具合に、物語の展開だけは面白い。

ローマ、アメリカ人の実業家、あるバーで、見染めたロマの女。彼女の残していったバッグには大金が。

気を利かして、バッグを彼女に返したつもりが、金を盗んだとぬれぎぬ。その金は女の8歳の娘の身代金だった。実業家は金を用意して取引現場に向かうが。

ニューヨーク、幼い息子に黙らせるためナイロン袋かぶせたのが罪に問われ、夫と息子とは別居させられ、ホテルでメイドとして働くことになった元女優、精神鑑定を受けるため、ホテルで受けた電話で、その住所のメモを取るが、他の用事ができて、無くしてしまう。

ところがそのホテルの一室は、小説家の部屋だった。要は、時間空間を超えて話が移動する。

ホテルの部屋、水、メモ、携帯電話、『見てて(Watch me)』というセリフ、そして白いばらが多用されている。

 リーアム・ニーソン/ミラ・クニス /エイドリアン・ブロディ/オリビア・ワイルド/ジェームズ・フランコ/モラン・アティアスと多彩な顔ぶれ。

脚本監督は、ポール・ハギス。

もう一度見て、細部を確認する必要がありそう。

 

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「裸のいとこ」、相馬市、東日本大震災後の青春

2014-06-29 16:15:28 | 日本映画

おススメ度 ☆☆

俳優の大槻義丹が脚本・監督。

昨年公開されたが、東日本大震災後の南相馬市(福島第一原子発電所の近く)が舞台で、現地ロケしているので、震災後のあちこちの風景が見られます。

東京で、企業を立ち上げ、秘書ともいい関係の田口、失敗して借金の末、福島の叔母の元へ。

そこには、ちょっと頭の弱い叔母の娘みゆがいた。

そして、ミユの彼氏とも親しくなり、飲み屋で飲み明かす。

昼間は、ボランティアで震災の後片付け。

線量計を買って、付近の線量を測定する。

ミユの彼氏は、大麻を吸っており、大麻と原発を対比する面白さ。

淡々と、物語は進むが、南相馬村を映すことで、原発に対する批判映画になっている。

綺麗な海が舞台にあり、震災後の広々とした光景が印象的。

題名は「裸のいとこ」と官能映画っぽいが、その味は薄い。

原発事故を題材にした映画が多いが、あまり成功していないのはなぜだろうか。

 

 

 

 

 

 

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熊切監督の「私の男」、モスクワ映画祭グランプリを受賞、同時に主演賞浅野忠信

2014-06-29 09:19:47 | 映画

今朝の新聞は、モスクワ映画祭受賞で持ち切り。

今上映されている、「私の男」がグランプリと主演男優賞(浅野忠信)のダブル受賞となった。

禁断の親子愛を描いた当作品は、北海道の流氷を背景にした殺人事件と、

その後の禁断の愛の物語。

桜庭一樹原作を、熊切監督が、的確な表現で描き切った問題作だ。

ただ、熊切監督も、浅野忠信も、映画祭には出席せず、ちょっとさみしい映画祭だ。

熊切監督は、新しい作品作りで台湾にいるらしい。

 

 

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「300 帝国の進撃」、ギリシャ対ペルシャの海戦です。

2014-06-28 18:58:11 | アメリカ映画

おススメ度 ☆☆☆

元ネタはペルシア戦争中の「サラミスの海戦」。

300というタイトルから、300人のスパルタ兵の戦いと勘違いして見てしまった。実は、「300」は、すでに2007年に製作され、世界的に評判となっていた。本作はその続編にあたる。

本作は、海中での戦いが主体で、奴隷たちが船を漕ぐ、ローマ時代の軍船の話で、騎士たちは、船を渡り歩いての壮絶な戦いとなる。途中馬まで出てきて、海中でありながら陸戦のような様相。

当然戦いのシーンでは、汗と血しぶきと、切られた腕や足が飛び散る壮絶なもので、今回、女性騎士が目玉で、女性ながら、かなりえぐい戦いをする。

ギリシャとペルシャのそれぞれの国の話が出てくるが、ちょっとややこしく、結局は戦闘シーンの圧巻がこの映画の目玉で、それで十分だ。

黄金のキングが出てきたり、女戦士の活躍があったりと、話に色を添えているが、なんといっても、むさくるしい男たち裸の肉弾バトルがお目当てだ。

エヴァグリーンが女将軍に扮し、演技、アクションに加えてセクシーさと残酷さを発揮し、主役級の活躍。

 

 

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「殺人の川」、実際に起きた事件の映画化です

2014-06-27 17:19:27 | 韓国映画

おススメ度 ☆☆

劇場未公開

美少女殺人事件を巡る、その後の事件。

この手の犯罪映画は、韓国は得意とし、評判の映画はたくさんあります。

だが、この映画は、実話の割には、釈然としない部分が多く。ちょっと肩すかしでした。

1985年、一人の少女を二人の中学生スンホとトンシクが好きになり、これから恋が発展する矢先、雨の日に川の近くで、殺されてしまいます。

犯人は、少し精神を病んでいるトンシクの兄が怪しいとされ、あまり証拠もあるとも思えないが、警察は黒として処理してしまう。

それから6年後、スンホは思想犯でつかまり刑務所に、そこで、トンシクの兄と出会うが、彼は自殺してしまう。

その後、スンホは97年には、検事代理に出世している。そこで、米兵に殺されたトンシクの姉の事件を担当することに。その結末に納得しないトンシク。

因縁のスンホとトンシク、2人はお互いを疑いながら過ごしてきた。

果たして真相は。

殺人事件という暗い印象が全編を覆い、そのくせ、活劇でも、推理劇でもなく、ちょっと中途半端な出来。

韓国語故の分かり難さがあるのかもしれないが、見るのがつらい映画だ。

韓国ドラマファンにもお馴染みのシン・ソンロクとミュージッカル界の王子キム・ダヒョンが主演。

 

 

 

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「ラストミッション」、ケビンコスナー主演の父娘愛のアクション映画です。

2014-06-26 19:17:26 | アメリカ映画

おススメ度 ☆☆☆

リュックベッソン原作、脚本、マックG監督作品。

ベテランCIAエージェント・イーサン(ケビンコスナー)は、家庭を顧みず仕事に没頭してきたが、ある日、ガン宣告をされ余命いくばくもないと。

そこで、パリに住む妻と娘の元に。しかし、長く離れていた娘は簡単には心を開いてくれなかった。

そんなとき、女エージェントヴィヴィから、延命治療薬をえさに、仕事を頼まれる。

妻から娘の面倒を見てくれと頼まれたイーサンは、自転車の乗り方を教えるなど積極的にかかわっていく。

仕事と、娘との時間、この二つが入れ混じって、爆破シーンが次々と、更にはナイトクラブでのワンシーン、カーチェイスもかなり派手。

親子愛とアクションシーンが適度に混じった、いわゆるベンソンスタイル。

久しぶりのケビンコスナーを楽しむもよし。

 

 

 

 

 

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「ハミングバード」、ジェイソンステイサムの復讐劇です

2014-06-25 17:35:09 | イギリス映画

おススメ度 ☆☆☆

復讐劇の割には、可愛い題名ですが、日本名でハチドリ、だがこの映画で使われているのは、アフガニスタンで使われていた無人探査機のことです。

ロンドンの下町で浮浪者として暮らすジョセフ(ジェイソンステイサム)、戦地で非情な殺りくをし、軍法裁判から逃れて、精神を病み、酒浸りのその日暮らしをしていた。

彼が大切にしていた少女が行方不明に、その行方を探すうちに地回りの男に追いかけられ、迷い込んだ家が、秋まで留守にしていたゲイの写真家の家。

そこで、その男になりすまし、金や車を自由に使えることに、中国マフィアらの裏社会へと入っていく。

全体に、イギリス映画であるせいもあって、今までのジェイソンのアクションスタイルの出来とはちょっと趣が違う。アクションシーンもあるが、きわめて控えめ。

一方、浮浪者時代に知り合った修道女と、めぐり合う機会があり、恋心を掻き立てる。彼女にドレスをプレゼントして、写真展に招待するなど、ジェイサムの紳士づらが見られる。

結局、少女は殺されており、復讐するのだが、結末はちょっと曖昧。

ジェイサムの大人の演技を堪能するもよし。

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「フラッシュメモリーズ」、交通事故で記憶障害を患ったディジュリドゥ奏者GOMA物語

2014-06-24 15:51:08 | 日本映画

おススメ度 ☆☆☆

 ラテン音楽好き ☆☆☆☆

 ディジュリドゥ好き ☆☆☆☆☆

この映画、劇場で見逃していたが、DVDも見逃していた。必然的に3D映画だが2D鑑賞。

今やっとDVDを借りることに。(ゲオにはおいてなかった)

ディジュリドゥという楽器名すら知らなかったが、オーストラリア原住民アポリジニの演奏する古楽器。吹管楽器だ、まあ、太い竹筒を吹いているような感じ。

こんなまれな楽器を追い求めて、アポリジニで生活もし、演奏会で準優勝までしたGOMAさん。

世界各地で演奏旅行をはじめ、認知度が高まってきたそんな矢先、2009年、交通事故(自動車の追突)で、脳に傷害を得、記憶障害を患った。

リハビリもしたが、記憶が全くないという悲惨な状態。

そんな彼の、復帰演奏を中心に、彼の音楽ルーツ、家族との交流、妻と子、交換日記を重ね、記憶をたどっていく。

さらに、記憶を失ってからまず始めたのが画、それも円の連なった不思議なアート。

演奏中のあちこちで、その絵が音楽を豊かなものにしている。

音楽自体は単純なリズムの連続、そこにディジュリドゥの不思議な音色が重なって独特のアートを演出している。

「あんにょん由美香」の松江哲明が監督を務めている。

 

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「私の男」、浅野忠信、二階堂ふみ主演の男女のどろどろ。

2014-06-23 19:10:22 | 日本映画

おススメ度 ☆☆☆

 男女のドロドロが好きな方 ☆☆☆☆

桜庭一樹原作の映画化。

北海道紋別の田舎町。

冒頭、二階堂ふみ演じる花が、流氷の水中から体を現す。

極寒の流氷につかりながらの演技に二階堂の本気度を見る。

奥尻島の大地震で孤児になった花。この幼女を親戚の男淳悟が引き取る。(この時点では、なぜ親戚とはいえ、孤児をあえて引き取るのか明かされない)

そもそも、年齢差と幼女という関係だけでも何か、おどろおどろしいものを感じてしまう。

一方で、淳梧には、彼女がおり、冒頭からかなり激しいセックスシーンが。

そして、高校生となった花の流氷のシーン。淳梧と花の父娘関係を危ぶんだ村の実力者大塩が花に淳悟と別れるように説得に来る。そして二人で、どんどんと、流氷の真中へ。事件が。

舞台は変わって、川崎。なぜか二人で暮らす淳梧と花、そこへ訪ねてきた刑事。そこにはメガネがあった。

別れられない二人の関係。衝撃の事実が明かされ、花は新しい人生を送るはずなのだが。

私の男は、

きわどい物語を、前半は北海道の氷の世界で、ドロドロを描き、後半は東京での大人同士のどろどろ。

イメージシーンで、血のシャワーだったり、指をなめ合うエロチックなシーンとか、この映画では、男は、女の「私の男」なのだ。

浅野忠信が、実に抑えた演技で、二階堂ふみは中学生のあどけなさと高校生のお色気を巧みに演じ、熊切演出に答えている。

 

 

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「恋の渦」、9人の男女の恋愛駆け引き!

2014-06-22 16:33:02 | 日本映画

おススメ度 ☆☆☆

  群像青春映画好き ☆☆☆☆

実は評判の「愛の渦」を借りたつもりだった。

冒頭、「愛の渦」の予告編が出て焦った。

でも、みてみて、案外面白いので納得。

この映画も、三浦大輔の原作、いわゆる舞台劇だ。こちらは、「モテキ」の大根仁監督作品。

4日間で取り上げたという低予算映画。映画学校卒業制作みたいなもので、俳優は、候補生が主体。

話は、もてない男に女を紹介しようとして、集まったコンパ。ところが彼女は意外にブスだった。

そこから始まる恋のメリーゴーランド。

今の若者の生態を、実にフランクに描きあげ、俳優たちのそれこそ地で行くようなセリフ回しにぐいぐいと引き込まれてしまう。

内容は、かなり下品でエロチック。ただ、あくまで描写はさらり。

そこで繰り広げられる、男と女の会話は、お互いを罵り合い、そのくせ別れると寂しい。自分勝手な連中。

特に、ブス女をブスだからいやだと相手を責めながら、結局ブス女に頼らざるを得ない男の悲哀。

ブスとけなされながら、愛を求めて縋り付く女の欲望。

三浦大輔の人間観察はさすがに鋭い。

そして男も女もみんな、だましだまされの世界。

愛とはそもそも偽りなのか???

 

 

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