おすすめ度 ☆☆☆
Unext鑑賞 2000年製作 2024年、4Kレストア版にてリバイバル公開。
ハンガリー・ドイツ・フランス合作
ハンガリーの鬼才タル・ベーラが大作「サタンタンゴ」に続いて撮りあげた長編作品で、クラスナホルカイ・ラースローの小説「抵抗の憂鬱」をモノクロ映像で映画化した幻想ドラマ。
忽然と現れたクジラ、暗闇に響く扇動者プリンスの声。そして、世界は破滅に向かう。
破壊とヴァイオレンスに満ちた、漆黒の黙示録。
ハンガリーの街に突然現れた移動サーカスと巨大クジラをめぐり、人々が衝突する様を描いたダーク・ファンタジー。
全編合わせても、数十カットしかないんじゃないか?という長回し撮影の嵐で、観ている方も緊張感が途切れない145分。
プリンスと名乗る扇動者の声に煽られるように広場に住人たちが群がり、やがて町中に破壊と暴力が充満していく。
特に、病院での破壊がすごい。全裸のやせっぽちの老人が立ち尽くす。