おすすめ度 ☆☆☆☆
梨泰院(いてウォン)、これ覚えるのに時間がかかった。
韓国の首都ソウルの中でも特に国際色豊かな街の名前だ。米軍基地や各国の大使館があることから、多国籍な人や文化による独特な雰囲気を醸し出す界隈である。かつてはよく“韓国の六本木”とも言われた。
高校時代の不祥事で、高校中退、前科者のパク・セロイ。
事件の背景にあった料理界の帝王長家当主に復讐を誓い、この梨泰院に料理店を出すところからきている。
主人公のパク・セロイが一徹で、のし上がっていくさまがまさにかっこいい。
で、この梨泰院クラスの面々が個性的で、長家の愛人の息子、彼が愛する今どき経営才能をもつ未成年女子、刑務所で知り合った暴力系男子、トランスジェンダーで悩む男、アフリカ系の男と多士済々。
一方、セロイは、高校時代からの初恋の相手がいて、彼女は長家の戦略企画部長。
長家の憎々しさと、その息子のヒステリックが物語を面白くしている。
13話と、実に超長場。
それぞれのエピソードで、飽きを起こさせない周到な本づくり。
恋愛と復讐という二大テーマは、物語の本道だ。
韓国ドラマ恐るべし。