ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「31年目の夫婦げんか」、メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズの老夫婦物語

2013-07-31 18:14:35 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    倦怠期の熟年のかた ☆☆☆☆

さすがアメリカ、倦怠期の夫婦を題材に、セックスコメディを撮ってしまうのだから。

メリル・ストリープとトミー・リー・ジョーンズの2人の名優が出ていなかったら、興味がわかないかも。

それにしても、あからさまなセックス表現。

まず、妻が、今日はなにがしたいと夫の寝室に行くが(夫婦別室)、疲れているからとにべもない。

そこで妻が、夫婦関係のセラピーを受けようと勝手に申し込んでしまう。

嫌がっていた夫は、しぶしぶついていくはめに。

セラピストは、セックスカウンセラー。執拗に性生活について質問、揚句に課題として「抱き合って寝ろ」。

更に、課題はエスカレート、果ては映画館で公衆の面前でフェラをしろの指令があり、これを実行する夫妻。(なかなか勇気がいる)、さらには、妻がバナナで練習するシーンも。

カウンセラーを詐欺師呼ばわりし、夫婦の関係は悪化の兆しも。

まあそこは映画、両優の演技もあって、巧みな転換が。

セックス話を中心とした老年にさしかかる夫婦の問題に終始するので、若い人や、円満な夫婦にはちと荷が重いが、夫婦のぎくしゃくに思い当たる人にとっては、いいカンフル剤だ。

実際に、せっかくのムードで、男の役がたたなくなるシーンもあり、シリアスだ。

トミー・リー・ジョーンズは、CMの影響でこの役はちとつらい。
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閑話休題  旭山動物園に行く

2013-07-30 19:49:07 | 日記
しばらくブログの休みをいただいて旅に出ました。

夏休み、子供を連れて北海道へ。

新幹線の乗継と帰りは「ナイトエクスプレス」とやや贅沢な旅。

いきたいと思っていた、ラベンダー畑の富良野と子供に人気の旭山動物園に行ってきました。

案外スムースに行けたので幸いでした。

特に、旭山動物園は混むと聞いていたので、早めに出かけました。

おかげで、白熊館で「もぐもぐタイム」に並んだくらいであとはスムースでした。

やはり手じかに動物たちが見られる展示に楽しめました。

富良野のぶどう館、旭川の花の庭園、上野ファームで花をめでました。

5日間の旅でした。
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「ガールズ」、アラサー4人の奮闘劇!

2013-07-30 16:32:29 | 日本映画
おススメ度 ☆☆
    アラサーガールズ ☆☆☆

アメリカ映画「セックスアンドザシティ」のような映画かと思いしや、真面目な映画。

30代を前にした女の悩み総まくりみたいなもの。

奥田英朗原作の短編小説から、4人の女性をピックアップ、それを巧みに交互に描写して話を面白くしている。

でも、前半はドジな女どものヒステリックな言動に、いささかうんざり。

もともとこの題名からして、男性拒否な映画だが、作りは案外まじめで男性にも共感を呼ぶシーンもあり、作りようによっては、シリアスなドラマにもなりえたのだが。

ただ、女優陣は豪勢で、麻生久仁子、吉瀬美智子、板谷由夏、香里奈に、檀れい、加藤ローサなど。

後半は、がぜん女子力を発揮、上り調子になるのだが、そんなにも簡単に変わるのも不自然。明るいのは良いのだが。

それにしても、女子の本音トークみたいなとこがあり、頑張るぞ的な終り方にちょっとがっかり。

心の入った恋愛映画が無性に見たくなる。

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「三姉妹 雲南の子」、標高3200メートルの僻地に住む姉妹。

2013-07-29 19:27:10 | 中国映画
おススメ度 ☆☆☆
    中国僻地に興味のある方 ☆☆☆☆

「無言歌」の監督王兵が再びドキュメンタリーを撮る。

延々と姉妹に寄り添うカメラ。2時間30分の超長場。

母に捨てられ、父は一人出稼ぎに。

ジャガイモしかとれない荒れた高地。

羊、牛、豚、山羊、犬、鶏等動物との共同生活。

3姉妹は、自立せざるを得ない。

姉10歳、次姉5歳、妹4歳。

姉は、小学生だが、妹たちの面倒を見るため学校にも行けない。

ぐずる妹、それでも生きるためには、動物の世話をはじめ労働が待っている。

たまに行く叔母の家では、よそ者扱い。

淡々とした日常の描写が、ナレーションなし、音楽なし。素朴。

電気なし、水道は共同栓、洗濯は川。

布団はしけているし、シラミが発生。

原初生活、それも子供たちだけの生活。でも、姉妹の絆は。

中盤父が帰ってきて、今度は妹二人を連れて出稼ぎに。

一人残された姉は、祖父と共に暮らす。

学校へ行くが、労働が待っている。

夜は独り暮らし。孤独が襲う。でも映画は淡々と。

大叔父の家で大宴会。そこでは、村の現状が語られる。保険制度があってもそれに払う金をどうするか。村はいずれ解体されるが、将来どうなるのか?

最後は、父が女性とその子を連れて帰ってくる。新しい家族だが、貧しさには変わりはない。

淡々としたドキュメントだが、主人公となる姉の意志の強さが救いか。




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「莫逆家族 バクギャクファミーリア」、チュートリアルの徳井さんが暴走族で頑張ってます

2013-07-28 17:19:48 | 日本映画
おススメ度 ☆☆
    コミックファン ☆☆☆

田中宏の人気ヤンキー漫画の映画化。

家族といっても父子の物語。だが、暴走族一家は,倍賞美津子演じるドンばーのもとで育てられた貧しい子たち。

30代になって真面目に建設作業員として生活しているが、友人の娘が激しい暴行を受けたことから、それが昔の事件と関連があり、再び暴力の世界へ。

暴走族だが、やっていることは暴力団、要は、暴力による、復讐の連鎖。

暴行シーンは、長い、美しくもあるが、暗くて陰鬱。

話が込み入っていてちょっと関係がわかりづらい。

任侠映画的復讐劇といえようか。

でも、かっこよさとは程遠い。

いい役者をそろえているので、演技面では満足だが、暴力の連鎖はつらい。
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「終戦のエンペラー」、エンペラーは天皇のことですか、マッカーサーのことですか?

2013-07-27 20:00:11 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    戦後史の好きな方 ☆☆☆☆

日本が敗戦、進駐軍が占領。

マッカーサーは、本国からの指令もあり、天皇の責任問題の調査にかかる。

担当したのが、フェラーズ准将。

映画のプロデューサーに、日本人が二人。それも、この映画を推進した本人。

だから、アメリカ映画だが、日本人がかなり深くかかわっている。

そのため、従来のアメリカ映画に比べ、日本の考えがよく描かれている。

主な背景は、史実に近い描写だが、フェラーズ准将に日本人女性の恋人をからませ、ラブストーリーの趣が。これは、娯楽映画だから仕方ないが、あまり成功とはいえない。

ただ、その女性の叔父が武官(西田敏行が演じている)で、フェラーズ准将に、日本とアメリカの文化の違い、日本人の武士道というか、戦争時の心みたいなものを語らせ、本題である天皇責任論の解説にもなっている。

確かに、天皇が、裁判にかけられず、刑に服さなかったことに、マッカーサーの意向があったという史実は聞かされたことがある。

そして、クライマックスは、マッカーサーと天皇の会見。

トミーリージョーンズ(缶コーヒーのCMでおなじみ)がマッカーサーを、片岡孝太郎が昭和天皇を演じ、2人の雰囲気をよく表現している。(貫録が出ないのはやむを得ないか)

天皇の「私に全責任がある」という言葉にじんとくる。日本人であるせいか??

ニュージーランドに戦後の焼け野原を再現。時代背景をよく映し出している。

そのほか、敗戦に関わった人たちが出てくるが、配役に凝ったせいで、かなり充実した出来になっている。

関屋貞三郎という、皇室の事務方のトップが、重要な役割を演じている。凛として、米国軍人に対応する様は見事。亡くなった夏八木氏が演じて光る。

関屋の孫が、プロデューサー奈良橋陽子で、思い入れがあったのだろう。









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「風たちぬ」、ジブリの実話ものです。

2013-07-21 17:49:53 | 日本映画
おススメ度 ☆☆☆
ジブリ好き ☆☆☆☆

漫画とはいえ、昭和初期から戦争の時代まで、

特に関東震災は、素晴らしい映像だった。

話は、ゼロ戦という、第二次世界大戦に登場、日本の航空機技術の高さを示した戦闘機の開発物語。

主として、開発(設計)を担当した、堀越二郎の物語だ。

少年時代から始まり、大学から、航空機会社へ、そして、ドイツへ留学。いわゆるエリートだ。

当時の開発の状況が、工場や上司仲間との共同作業など、

特に、同期の本庄とは良きライバルとして描かれ、いわゆる当時のエリートの心意気なるものがよく描かれている。

一方、堀辰雄の風たちぬから、結核を患う恋人との恋物語がもう一つの柱。

傘や、紙飛行機などを通して、風と恋人を巧みに描き、絵的にも素晴らしいものとなっている。

しかし、上流社会の話ゆえ、絵空事の感が強く。

美しさゆえに、人間のドロドロが描かれず、なじみの薄いものとなっている。

堀越、堀二人は素晴らしい人たちだが、反戦であればもう少し描きようがあったのでは?

声優は、なかなかマッチしていた。
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「チャンピオン」、世界選手権を目指した韓国ボクサーの実話の映画化です

2013-07-20 17:26:38 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆

2002年作品。

1970年代の貧しい韓国。その貧しさの中から、自分の力だけで地位も金も得られる職業、それはボクシングだった。日本でも、戦後貧しさの中からたくさんのチャンピオンが生まれている。

田舎でボクサーへのあこがれをたぎらせ、都会へ出てジムの門をたたくキムドゥック。

会長に目を付けられ、熱心に稽古を積み、頭角を現していく。

実話の映画化だけに、あまりてらいはなく、純粋な勝負を挑んでいく。

特別な、競争相手もなく、自らとの戦いの様相が。

そして隣に引っ越してきた純真な娘、2人は愛をはぐくんでいく。

一応常勝のような形で、国内チャンピオン、アジアチャンピオンと進むので、盛り上がりには欠ける。

ただ、ドラマはラストに用意されている。

これは歴史事実だから、韓国民には分かっている。

それをあえて丁寧に描くことで映画を盛り上げていく。

死を予感した場面がそこここに出て、ちょっと痛い。

「チング 友よ」で、世に出たクアンキョンテク監督が演出、同じ映画に主演したユ・オソンが演じタッグを組んでいる。

韓国人にとっては、世界チャンピオンを目指し、力の限りを尽くした男の物語であり、胸躍らせるだろう。

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「欲望のバージニア」、アメリカ、禁酒法時代、密造者の物語

2013-07-19 16:02:44 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆
    
場所はアメリカバージニア、実在した禁酒法時代の酒の密造に携わる3兄弟の物語。勿論、かなり脚色されているが。

3兄弟の末っ子が狂言回し。

兄2人は、どっしりした強者で、特に二男は、こわもて、のどをかっ切られても生き延びるしぶとさ。それに比べて、3男は駆け出しでへまばかり、度胸が大切と兄たちに教わるが、実際は腰が引ける。

でも人一倍好奇心もあり、酒の密売の交渉に成功する(といって、失敗の連続だが)。

一方で、クリスチャンの娘に惚れるが、厳しい父親に邪魔される。

そんな街に、あらたに派遣されてきた密造酒取締官。これが結構、陰湿で、賄賂や女に目がないやり手。

3兄弟の兄2人は、暴力でも名うての腕を持っており、凛としてわが道を行く。

ここに、紛れ込んできた、酒場の女が色を添える。

20-30年代の西部の雰囲気は、けっこう荒れたものだが、それでも自然は残るし、どこか牧歌的。密造が悪なのだが、逆に取締官が悪役だ。

最後は、ドンパチで、決着のつけ方がうまい。

無法時代の跳ね上がりの若者を主役にした、純情物語でもある。
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「25年目の弦楽四重奏」、4人の演奏家のそれぞれの人生

2013-07-18 20:11:15 | アメリカ映画
おススメ度 ☆☆☆

題名の弦楽4重奏は、ベートーベンが聴覚を失ったとされる晩年の作で、非常に高い技術力と緊張感の持続が要求される楽曲。

その楽曲を25年も弾き続けてきた4人のアンサンブルは見事なもので、観客を魅了してやまない。

で、この映画、題名はクラシック音楽っぽく、かつ弦楽4重奏のメンバーの話なので、これはもうクラシックファン向けの一大音楽映画だと勘違いしてしまいそうだが、実はこのメンバー4人のドロドロした人間関係を描くヒューマンドラマなのだ。

それもそうだろう、アカデミー賞ばりの名優ぞろいで、演技のオンパレードだから、むしろ、弦楽4重奏を借りたどろどろラブドラマだ。

もちろん、一方で、この楽団のリーダーが、パーキンソン病になり、楽器が弾けなくなる悲哀、ひいては死に向かう老人の話もない混ぜて見せてくれる。

中では、第二バイオリン奏者の悩みと、恋の話は、25年前の楽団結成時のエピソードに戻って、師弟、仲間の小さいソサエティの恋話に話が飛んで、25年もひきずるどろどろに向かう。この嫌味な役をフィリップ・シーモア・ホフマンは、見事に演じあげ、貫録を見せる。

当然役者らは、このむつかしい演奏にチャレンジするが、まあ専門家からみたら、ちょっと物足りないかも。


     
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