おすすめ度 ☆☆☆★
松竹映画の100周年といえば、山田洋次監督。
一応、原田マハが原作になっているが、かなり改変されている。
ギャンブル漬けで借金まみれのゴウは妻の淑子と娘の歩にも見放されたダメ親父。そんな彼にも、たった一つだけ愛してやまないものがあった。それは「映画」――― 。行きつけの名画座の館主・テラシンとゴウは、かつて撮影所で働く仲間だった。
若き日のゴウは助監督として、映写技師のテラシンをはじめ、時代を代表する名監督やスター女優の園子、また撮影所近くの食堂の娘・淑子に囲まれながら夢を追い求め、青春を駆け抜けていた。しかしゴウは初監督作品『キネマの神様』の撮影初日に転落事故で大怪我をし、その作品は幻となってしまう。半世紀後の2020年。あの日の『キネマの神様』の脚本が出てきたことで、ゴウの中で止まっていた夢が再び動き始める―――。
若き日の撮影所は、山田監督にとっては懐かしい。北川景子を当時の主役にもってきて、その美貌は、当時の晴れやかな女優陣をほうふつとさせる。
映画監督を目指したゴウは、まさに晴れやかな撮影所の若者。菅田将暉、永野芽衣のコンビは、花がある。
現在パートでは、宮本信子が地味目で光っている。
志村けんが惜しまれる。