ひろの映画見たまま

映画にワクワク

歩いても歩いても

2008-07-29 20:36:49 | 映画
是枝裕和監督の物語だ。

それぞれに悩みを持つ普通の家族の物語だ。

父親は医師。開院していたがこのほど閉院した。頑固。

長男は、事故で死亡。その法事で家族が集まる

次男は、都会に出ているが失業中。子連れの妻がいる。失業を隠している。

長女は、夫と子供二人。老夫婦の介護を心配している。

で、この映画の主役は母だ。

家族が集まり、それぞれが典型的な日本の家族の悩みを持つが、それをうまくコントロールしている。

法事と、その日宿泊した二男家族の微妙な家族関係がなんとも切ない。

表立ってと、うらでと、本音をはき、日本の社会のひずみとそれがもたらす、

感情の行き違いなどが、実にうまく語られる。

そういう意味では、新しい家庭映画といえるだろう。

いい役者がそろっている。

母親の樹希樹林、父親の原田芳雄、長女のYOU、次男の阿部寛ら、

ベテランのいい味が、是枝の指導もあって絶妙だ。

話の重なりが、耳触りのようでいてそれが次の会話につながったり微妙だ。

後味が良くもなし、悪しくもなし。

泣けるでなし。感動がこみ上げるでもなし。

そういう意味でちょっと難しい映画だ。
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