今年の夏は長い雨続きで陰鬱な陽気でしたが、8月後半になってからも曇りや断続的な雨など不安定な空に悩まされました。天候の悪い日はイマイチ撮影意欲が湧かず、更新がずっと滞りましたが、また今月から更新して行きたいと思います。
今日の記事は、13000系増備で気付けば残り1編成となってしまった03系VVVF車(現在はチョッパ制御の初期車も改造済み)です。写真の36編成は5次車に分類(26~46編成が該当)されるグループで、それまでの高周波分巻チョッパ制御から、IGBT素子を用いたVVVFインバータ制御に改められており、正面にはVの文字を掲出してVVVF編成であることを示しています。
今でこそありふれたIGBTのVVVFですが、日本では03系がいち早く採用し、これは世界に先駆けてのことだったことが2005年発行の鉄道ピクトリアル臨時増刊号で触れられていましたが、かなり画期的な車両だったんですね。
暖色系で纏めた車内設備。座席袖の横方向の手すりにモケットが巻きつけられているのはこの世代の営団車両特有です。スタンションポールは後年に増設されました。
全ドア上のLEDによる車内案内表示装置。乗り入れ先でも対応しており、写真は東武伊勢崎線内での表示内容を撮影しました。この設備は熊本電鉄に譲渡された車両にも設置していましたが、地方私鉄では再利用しないことが多いようです・・・。
現在の03系は、熊本電鉄に始まり、経年50年を超える元京王3000系の8800・8900系置き換え用に北陸鉄道にも譲渡が始まりました。今後は長野電鉄なども営団3000系置き換え用に03系導入を検討している旨の噂がありますが、来年までどんな動きを見せるか楽しみでもあります。