町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

地下鉄新時代の幕開け、東京メトロ10000系

2019年11月10日 | 首都圏の地下鉄

昨日は天皇陛下御即位を祝う国民祭典が開かれ、本日は台風19号の影響で中止になっていた祝賀御列の儀が執り行われました。新時代の始動を祝うかのような晴天に恵まれましたが、改元からしばらく大規模な災害や事件が相次いだ波乱の幕開けを思うと、この先の令和時代は少しでも平穏に長く続くことを願わずにはいられません。

さて今日の記事は、有楽町線・副都心線向けに2006年から導入された東京メトロ初の新形式10000系電車です。営団地下鉄からの民営化直後は、東西線の0513次車を初の新製車として導入していますが、従来からの派生ではない新設計の車両は本形式が初になりました。「新生・変革」を設計思想に盛り込んでいる為、日本の鉄道史の中でも名車の誉れ高い300形の前照灯をモチーフにした鍵穴のようなライトケースや、銀座線の旧型車に設置されていたトロンボーン笛を装備するなど、随所に拘りを感じさせる仕様になっています。

川越市駅で東武鉄道10000系との並び。相互直通運転に当たっては、形式が被らないようにされることが殆どですが、東武東上線に於いては双方共に10000系を名乗っていても特に問題は無いようです。

車内設備も2006年当時では極めて斬新で、蛍光灯や冷房の配置に工夫を凝らし営団地下鉄0系グループより高い天井を実現しました。妻面に広幅のガラス製引き戸を設置し開放感を演出しています。ドア横の手摺はアルミの縦枠を加工した一体型でしたが、握りにくいと苦情が舞い込んだため23編成以降は通常の独立した手摺に変更しました。

車内案内表示は15インチ液晶画面ですが、ワイド画面を見慣れているとかなり小振りな感じがします。目に見えない点として、開閉時のドアチャイムがありますが、JR東日本同様の3打点タイプの採用は東京メトロ初の事例です。


今後の有楽町線・副都心線には新形式の導入が発表されていますが、登場年月を考えると10000系にも何らかの更新が施工されることが予想され、どんな風に姿を変えるか楽しみでもあります。

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