成田スカイアクセス線(京成成田空港線)のアクセス特急には3000形7次車に当たる50番台車が充当されて来ましたが、開通10周年を控えた2019年に訪日外国人の増加やバリアフリー強化を見据えて16年振りの新形式となる3100形を導入しました。「受け継ぐ伝統と新たな価値の創造」をコンセプトに掲げた京成グループの新たな標準車両として位置付けられており、新京成電鉄にも本形式と基本設計を共通化した80000形が登場しています。
成田スカイアクセス線の運用が中心になる為、京成本線系統との誤乗防止で初となるオレンジ系のカラーを採用し、側面には飛行機と成田山新勝寺、東京スカイツリー、浅草雷門、千葉県側から見た富士山遠景など沿線の名所のイラストをあしらいました。飛行機イラストは機首が1〜4号車は成田空港側、4〜8号車は羽田空港側を向いています。写真は夕方に運転される京急久里浜線直通の列車で、京成車が神奈川県まで遠征する数少ない運用となっています。
4社局相互直通30周年記念のヘッドマークを掲げエアポート快特として京急本線を走行するトップナンバー3151F。この編成のみ車体の裾に飾り帯があるのが特徴です。日中は成田空港〜羽田空港間の運用が基本ですが、朝夕は京成上野発着や上写真のような京急久里浜線直通、また非常に僅かながら夜間は普通列車運用も設定されています。
車内設備は3000形7次車が空をイメージした青系の車内から一転し、白の化粧板に桜の花柄が入ったオレンジのハイバック座席の組み合わせになりました。空港アクセス列車という特性からロングシートの一部が折り畳み式になっているのが最大の特徴で、8人掛け座席を3-2-3に仕切りで分割しており中心の2人分は跳ね上げて荷物置き場として使用できる様にしています。
車内案内表示器はオーソドックスな17インチ液晶画面ですが左右一体型ではなく向かって左が動画広告、右が路線図や行先などの情報提供用です。運用範囲が広大なので、東京メトロのような3画面でも良かったのでは…という気がしますね。
新たな京成グループ標準車両として登場し、今後も増備予定の3100形ですが将来的には本線仕様や北総鉄道向けの登場、または新京成電鉄は80000形の更なる増加や京成千葉線直通対応化などがあるか、この先が色々気になる車両です。