二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

生きるということ、生きていくということ

2006-12-09 22:55:55 | その他テレビ
「硫黄島~戦場の郵便配達~」をみている。

とても平静でいられないので、みながら書き込み。

事実の恐怖は、かくも、残酷なりや。

戦争モノは、もともと興味あります。好き、という訳ではない。おいらのじいちゃんが、サイパンの玉砕で戦死しているから、だ。じいちゃんにつながるものは、何となく、知りたい。

だめだ。頭がぐらぐらする。涙も嗚咽も止まらない。でも、ありがとう。この番組が作られたことを。スタッフに、キャストに、スポンサーに。感謝。

忘れたくない。忘れてはいけない。確かにいた、あんなに苦しんで死んでいった彼ら。

それが、自分ではなかったことは、ただの偶然なのだ。


ありがとう、番組の制作に関わった人々。たとえそれがどんな形であれ、繰り返し語られることは、供養の一つだ。事実はもっともっと厳しかっただろうけど、夢も願望も鎮魂の祈りも込めて、語り継がれることを、これからも、明かりが消えないことを、望みます。

そんなこと書き込んでたら、CMでNTT東日本の「つながらない人をつくらないために」だよ。タイミングよすぎ(苦笑)!

つながっている。60数年前は、今につながっている。今が、未来につながっていることを信じているように。

そう思わなかったら、生きてなんていけないよ。これ以上の、孤独など、ないのに。これ以上の、慚愧などないのに。


追伸;

「Dr.コトー診療所」第9話、「愛を乞う者」視聴。あまりに衝撃的で、感想がしばらく出なかった。一番ショックだったのは、「この恐怖を全然共感できない人もいるんだろうな」ということに、気づいてしまったことだ。1回目に視聴したとき、思わず心が回れ右して、何も感じなくなりそうになった(苦笑)。2回目にみて、だんだん怖くなってきて、その理由に気づいたとき、なんだか、わかってしまった。これは、「四日間の奇蹟」だと。語ることのできない悲しみ。語ることの許されない苦しみ。それを、あえて解剖しなかった演出と脚本に敬意を表したい。そして、幾重もの薄布で覆われた哀しみと絶望の向こう、それでも、ちゃんと、一筋の希望は描かれていたのだ。和田さんの自転車の音。振り返った彼の顔と挨拶。コトー先生の挨拶。。。Good luck. あそこに流れていたのは、そんな空気だった。あのシーンが余韻となって、とても胸に残っている。そして、恐怖を乗り越えて病室で夫に語りかけたミナの表情は、よかったなぁ。。。毎回のことだが、今回も、ものすごくいろいろなことを感じた物語だった。

意味不明?ごめん。でも、わかんねー奴は、気にしないでくれ。きっと、露骨に描写したら、傷を持つ者がもっと苦しむだけだ。おいらは、傷がなくたって、寝るまでに、Dr.コトー診療所のサントラを1周聴いて、やっと落ち着いたんだ。おいらは、ただ柔なだけだが、悲しい人が、その傷と前向きに向かいあえるように、優しさは必要だったのだと、思う。

ふと、思う。2006版のサントラが、以前にも増して優しい音楽ばかりなのは、必然なのだ、と。
コメント
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