Maria Callas Diary

着物・ドール・お料理・お家・家族など、日々のことを日記として書いています。

イタリア料理教室【手打ちパスタ中級編:7月】

2014-07-17 23:10:59 | イタリア料理
今日は久しぶりにイタリア料理教室へ行ってきました

約1か月ぶりのお料理教室。仕事が忙しかったり娘の体調が悪かったりとなかなか
予定が立たなかったのですが、ようやく行くことができました

本当は先週の木曜日にシチリア料理のコースを申し込んでいたのですが、台風の
影響で休講になってしまい、別の日に振り替えとなってしまって…


今日は待ちに待った新しいメニューのレッスンです。こちらのお教室では、この
7月にメニューが一新されて、新メニューの手打ちパスタ編がスタートしました
今まで以上に珍しい手の込んだお料理が習えるのでは、と期待しています

いつも通りメニューの内容や調理手順のご説明をお伺いしてから調理スタート


まずは、寝かせる必要があるパスタ生地の準備から始めます。今日のパスタ
「Garganelli al sugo di maiale」。ガルガネッリとは、エミリア・ロマーニャ州の
パスタでペンネに似た形のショートパスタです

鳥の食道(首の部分)をガルガネルというそうですので、それに似ているところ
から名前がつけられたのではとのことでした。

生地にナツメグとパルミジャーノチーズを練りこむのが最大の特徴です。あまり
生地にチーズを練りこむパスタはないので珍しいですよね

エミリア・ロマーニャ州はパルミジャーノチーズの名産地であり、また生ハムや
ソーセージ類の生産も有名です

ガルガネッリは色々なソースに合うのですが、一般的なのはサルシッチャの中身
だけを使ったソース。今日はそれに近い雰囲気のパスタを作ります

そのほかにもクリームソース、角切りの生ハムを生クリームで伸ばしたソース、
ミートソース、トマトソースなどと相性が良いようです


ボウルに強力粉・卵・パルミジャーノチーズ・ナツメグ・塩を入れてよく混ぜ、
ひとまとまりになったら台の上で表面が滑らかになるまでしっかりと捏ねます。
チーズが入っているせいか水分量が多く柔らかくなりがちなので、卵は小さめの
物を使ったほうがよさそうです

捏ねあがった生地はラップに包んで、冷蔵庫で1時間ほど休ませます。もし時間が
あれば一晩休めるのがベストです


次はパスタソースの下準備をします。サルシッチャ風のソースにするので、少し
塩漬けっぽい雰囲気にする必要があります。

サルシッチャはイタリアの生ソーセージで豚挽肉を塩や香辛料とともに腸詰めに
したもの。普通のソーセージのように加熱はしない、非加熱食品です。

もちろんそのまま焼いて食べられます。今日のようにソースとして使う場合は、
腸を破って中身だけをスプーンなどで掻き出して使ったりします。



ボウルに豚挽き肉・フェンネルシード・塩コショウを入れ、粘りが出てくるまで
しっかりと混ぜ合わせます。このまま30分ほど置くと塩が浸透していきます。


その待ち時間に前菜の準備をします。今日の前菜は「Barchetta di melanzane」。
バルケッタとは「小舟」という意味のイタリア語でナスを縦半分に切って作る
お料理なので、その見た目が小舟のように見えることから名づけられました

どこのお料理というわけではないようですが、ナスはイタリア南部でよく採れる
お野菜ですので、南イタリアの料理と考えても良いかもしれませんね

レストランなどでは小さいナスで作ったバルケッタが、冷やした状態で前菜の
盛り合わせのうちの1品として、よく出てくるそうです


まずナスを縦半分に切り、皮に沿って数ミリ内側に包丁で切れ目を入れていき、
その切れ目の内側にさらに格子状の切れ目を入れます。

長ナスだと皮が固いのであまりお勧めしませんが、米ナスなどだとボリュームが
出るのでメイン料理としても使えるかもしれません。今日は普通の日本のナスを
使っていますので、少し小ぶりです。


ナス全体に塩を振ったらフライパンにたっぷりオリーブオイルをひき、切れ目を
入れた面を下にして、弱火でじっくりと片面だけソテーします。



焼きあがったナスの粗熱が取れたらスプーンを使って身をくり抜き、くり抜いた
中身を格子状の切れ目に沿って角切りにします。ボウルに茄子の中身を入れて、
角切りのモツァレラチーズを加えたら、塩コショウで味を調えます。



それをナスに戻していき、上にちぎったバジル・トマトソース(なければトマト
缶でも大丈夫です)・粉チーズを乗せたら、220℃のオーブンで10分ほど焼けば
完成です。くり抜くのは少し手間ですが、面倒なのはそこだけの簡単料理


次はパスタソースを仕上げていきます。フライパンにたっぷりオリーブオイルを
入れニンニクと鷹の爪を熱し、オイルに香りと辛みを移していきます。移ったら
ニンニクと鷹の爪は取り出します。


そのオイルでみじん切りにした玉ねぎを弱火でじっくりと炒め、しんなりとして
来たら先ほど塩を浸透させておいた豚挽肉を入れ、粗くほぐして炒めます。

サルシッチャの中身は少し塊っぽくなっていることが多いそうで、それに似せる
ためにあまりパラパラにほぐさないようにしています。


お肉の色が変わったら厚めにスライスしたマッシュルームを加えて炒め、そこに
白ワインを加えてアルコールを飛ばします。


更にトマト缶、水を少々加えて、弱火で5分ほど軽く煮込みます。


次はメインの準備をします。メインは「Pollo alla diavola」。ディアボラとは
「悪魔風」という意味で、トスカーナ州が発祥のお料理です。

元々は鶏を一羽丸ごと使うもので、鶏を背中から綺麗に開いて使うため、その
開いた形がまるで悪魔がマントを広げたように見えることから名づけられたのだ
とか。また、トスカーナでは炭火焼にするのですが、焼くときに鶏の脂が落ちて
が燃え上がる様子を悪魔っぽいと言ったという説もあるそうです。

今日はトスカーナ風ではなくナポリ風に調理していきます。ナポリ風というのは
唐辛子をしっかりと効かせたピリ辛な調理法で、その辛さが悪魔っぽいことから
これをディアボラというそうです。


一羽丸ごとは大変なので、今日は鶏もも肉を使います。お肉の厚さが部位により
均等でない場合は、事前に肉叩きで叩いて均しておきます。全面に塩コショウを
しておきます。


フライパンにオリーブオイルをたっぷり入れ、スライスしたニンニク・鷹の爪を
熱してオイルに香りを移していきます。香りが移ったらニンニクと鷹の爪は一度
取り出しておきます。


そのフライパンローズマリーを枝ごと入れて香りを移し、鶏もも肉を皮目を下に
して入れ、弱めの中火でじっくりソテーしていきます。なるべくカリッと仕上げ
たいので、皮目側だけでほぼ火が通るくらいまでじっくり火を入れていきます。


火が通ったら鶏もも肉を裏返して、白ワインを入れてアルコールを飛ばします。
フライパンを揺らしながらアルコールを飛ばすと、鶏肉から出た脂と白ワインが
だんだん乳化してきて、これがソースになります。

水気が足りないようなら水を少し加えてもOKです。ここでいったん火を止めて、
パスタの形成に入ります。



今日はパスタマシーンと、ペッティネと呼ばれるガルガネッリ専用の型を使って
形成していきます。このガルガネッリ用の型は小さな洗濯板のような形ですが、
ニョッキにも使えるのでひとつあるととても便利です


寝かせて置いたパスタ生地を何等分かに切り分け、手で潰してパスタマシーンに
通るほどの厚さにし、メモリを2つずつ下げながら何度か伸ばしていきます。

パスタマシーンの幅に合わせて一度生地を畳んだら、今度はメモリを1つずつ下げ
ながら伸ばしていき、ある程度の厚さになったら止めます。生地があまり薄いと
茹でたときにぺちゃんこになってしまうので注意が必要です




長方形の生地が出来上がったら4cm角の正方形にカットし、木型に掘られた溝に
対して斜めに置きます。その上に棒を乗せて、棒を使って生地を端から巻き取り
ながら溝に押し付け、模様をつけつつ丸めていきます


一つ一つが小さいので何個も作ることになるのですが、私はこういう単純作業が
大好きなので、楽しみながら作ることができました。たくさんのガルガネッリが
完成しました



お鍋にたっぷりとお湯を沸かして塩を加え、沸騰したら完成したガルガネッリを
入れて3分ほど茹でます。茹であがったら煮込んでおいたソースに加えてしっかり
混ぜたら、塩コショウで味を調え、仕上げに粉チーズを加えて乳化させます。
これでパスタの完成です


先ほどいったん火を止めておいたメインのフライパンをもう一度火にかけ、熱く
なったらレモンを絞ってソースとよく混ぜ合わせ、みじん切りにしたイタリアン
パセリを加えたらメインも完成です

全部出来上がったところで、さっそく試食タイムへ


前菜はナスのバルケッタ。まさに小舟のような見た目ですね。ナス・チーズ・
トマトソース・バジルしか使っていないシンプルなお料理なのに、それぞれの
素材の味が引き立って、とっても美味しい一皿でした

簡単だし見た目も良いし、パーティーの前菜などにも良さそうですね


パスタはガルガネッリ・豚肉のソース。生地に練り込んだチーズはあまり主張を
しないのですが、ナツメグの香りが良く出ています。ソースに使ったフェンネル
シードの香りと合わさると、なんだか南国風なお料理に感じました。


メインは鶏肉の悪魔風・ナポリバージョン。唐辛子を効かせた辛いお料理と聞き
辛いものが苦手な私は少しドキドキしていたのですが、食べてみるとそれほどは
辛くなくて、悪魔というよりは小悪魔くらいでした。

レモンの風味が効いていて、さっぱり食べられる夏向きの一品です


食後は紅茶を出して頂いてホッと一息。引っ越したお教室にも慣れてきたのと、
私も忙しさが少し落ち着いたので、来月はまたオーダーメイドレッスンをお願い
することになりました

今月はあと1回レッスンがあり、来月は3回レッスンを予定しています。こちらに
通ってお料理するのが良い気分転換になっているので、来月もまた楽しみです