株に出会う

独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

休日のバッハ(3.12.11)

2011-03-12 08:40:51 | 休日のバッハ
今日の「休日のバッハ」は、カンタータ第110番(我らの口を笑いで満たし)の第2曲、テノールのアリアです。

このカンタータの第1曲は、有名な管弦楽組曲第4番の序曲を転用したものです。
二本のフルートとチェンバロに率いられてテノールが歌うこの第2曲は、1度聴いただけでは何となく見過ごしてしまうものです。それが何度目かになると、他のバッハのカンタータやその他の曲にはない、実に心に染みいるような何とも言えない余韻を残す曲となるから不思議なものです。

これは何故だろうと考えてみました。心からの祈りの歌という解釈もあるようですが、そうとも取れますが、ヨーロッパの教会のミサで歌われるような祈りの歌とは全く異なりますので、これが果たして祈りの歌なのかどうか?

そこで歌詞を見てみました。

Ihr Gedanken und ihr Sinnen,  心よ 思いよ

Schwinget euch anitzt von hinnen, いでゆき 舞いのぼれ

Steiget schleunig himmelan 届け み空に

Und bedenkt, was Gott getan! 神の いま 果たせる みわざを 思え

Er wird Mensch, und dies allein, み子 人と なりて

Daβ wir Himmels Kinder sein. われらを 神の子と なしぬ

ちょっと古風な訳ですが、最後の「神の子となしぬ」が示すように、先週、三位一体について書きましたが、イエス・キリストの死によって、神とこの世の人間とが一体化するその瞬間の信仰の感動とでも言うものが、この曲によって表現されているのではないかと思うのです。

京大の今西探検隊に先んじて、チンパンジーが道具を使うことを最初に発見し世界に名を馳せたジェーン・グドールが、東アフリカのゴンベの森でチンパンジーとようやく心を通じ合うことが出来た時、彼女がゴンベの森の大地に抱かれた時に感じた、宇宙との一体感を持った時の霊的な感動を静かに音楽で表現すれば、多分、このような曲になるのではないかと思うのです。

この安らかな静謐感溢れる曲想は、バッハの音楽の中でも独特の位置を占めているものです。

聴けば聴くほど魅惑の深みに嵌り込む曲と言えます。

演奏は、フェルトホーフェン指揮、オランダ・バッハ協会の2009年12月の録音盤です。オランダ・バッハ協会は、いわゆるOVPP(One Voice Per Part)で今回の盤もソプラノ2人、アルト、テノール、そしてバスの5人だけです。なかなか現代のバッハ演奏としては優れた団体だと思います。このフェルトホーフェンは最近、マタイ受難曲も3月末に発売する予定ですので聴いてみたいと思います

いつものようにここをクリック、ウィンドウズ・メディア・プレイヤーでお聴き下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

市場概況(3.11.11)

2011-03-12 08:18:19 | 市場概況
引け際に大地震に見舞われて急落した3月11日(金)の市場概況です。 先物は午後3時15分現在。
下に11日の海外市況

◆日経先物:10170円(-200円)OSC35%(-8%)2月21日のOSC65%、終値10870円から下落に転じる。RSIは32%(-5%)
◆日経平均:10254円(-180円)OSC35%(-1%)3月4日のOSC54%、終値10694円から下落に転じる。RSIは33%(-4%)
◆TOPIX:916(-15)OSC32%(+-0%)3月1日のOSC53%、終値964ポイントから下落に転じる。RSIは31%(-4%)
◆マザーズ指数:495(-5)OSC43%(-1%)3月7日のOSC67%、終値517から下落に転じる。RSIは43%(-5%)

◆騰落レシオ(25日間)
 東証1部:92.96%(-6.4%)-3月11日現在。
 マザーズ:93.52(-1.1%)-3月11日現在。

◆10日高値移動平均値超の銘柄比率4%(-7%)
◆10日安値移動平均値未満の銘柄比率82%(+17%)

いや~、引け際にかけての大地震、余震がしつこいと思っていたら、何と茨城県沖でも大地震。15時半を過ぎた今でもまだぐらぐら揺れております。

こんな、地震は生まれて初めてです。普通は大きいのが来ても、数分で収まり、後は小さな余震が続く程度です。

引け前に1899福田組を見たら187円ぐらいに急騰しておりました。少し上に行きましたが落ちてくるだろうと187円で一旦は指しましたが、すぐに取りやめました。揺れも気になったのですが、何も他人の不幸に乗じて稼ぐ必要はないだろうと、思い直したため。しかし目の前に人参をぶら下げられると心は動きますね。

引けにかけては4751サイバーエージェントの節目超えを狙ってのトレードで少しは取りましたが、指し値したままそのまま屋外に出ておれば元の木阿弥でしたね。

見ていた銘柄の中では、9613NTTデータの落ち方が最も激しかったようです。データセンターでも東北地方に持っているのかも知れません。何故かよく分からん。まだ余震が続いております。本当にしつこいね。

以下は11日の海外市況

◆ドル・円:81.97円(-97銭)OSC40%(-8%)3月2日のOSC33%、81.87円から円安へとまだ切り返し中。 RSIは36%(-11%)
◆ユーロ・ドル:1.39ドル(+0.011ドル)OSC57%(+2%)3月4日のOSC65%、1.398ドルからユーロ安に転じたか?RSIは64%(+6%)
◆USドルインデックス:76.69(-0.58)50MA(78.17)に2月14日頃に近づいた後下落傾向続くも、切り返しの動きから下落。
◆米10年債利回り:3.4%(-0.06%)50MA(3.48%)近辺で揉み合いから低下。(11日現在)
◆米3ヶ月国債:0.08%(+-0.00%)対10年債スプレッド:3.32%(11日現在。3%切ると要注意。)
◆NYダウ:12044ドル(+60ドル)OSC50%(+2%)RSIは38%(+-0%)2月18日の81%、終値12213ドルから下落中。
◆Nasdaq:2716(+15)OSC53%(+2%)2月18日のOSC78%から下落中。RSIは36%(+2%)
◆上海総合:2934(-23)OSC60%(-6%)3月9日の72%より下落に転じる。RSIは50%(-9%)
◆VIX指数:20.08(-1.8)50MA(17.9)と200MA(21.85)の間での激しい振幅から200MAにタッチし急落。
◆WTI原油先物:101.37ドル(-1.81ドル)50MA(92.74ドル)を一気に抜き去り高値更新から下落気味。
◆CRB指数:351.86(-2.59)50MA(340.43)を大きく抜けて上昇し、乖離幅のほぼ上限に達して反落中。
◆NY金:1416.7ドル(+5.2ドル)50MA(1378.98ドル)を回復し過去最高値レベルからの反落中。
◆バルチックドライ指数:1562(+24)50MA(1340)から遙か下方へと下落した後、10日続騰から3日反落後の11日連続の反発で、ついに50MAを綺麗に抜く。
◆シカゴCME(円建て):9975円(-195円)

シカゴCMEの先物価格はご覧の通りの下落。一方で1円近い円高に。この円高、損害保険会社の円のリパトリエーション(外貨から円への交換を行う)、或いはその他の国からの復興資金(外貨→円への需要増)の流入を予測してのものらしい。復興させるなら、ソブリン危機に陥ったユーロのように、むしろ円安にして輸出企業の収益を上げるのが正道だと思うのですが、為替市場は日本経済と財政への負のインパクト等というマクロな観点には興味がなく、もっぱら当面の通貨の流れを予測して動くらしいね。

つまり短期的な見方が中長期の見方を押しのけて当面の相場を左右するということ。

これは、実はリーマン・ショック前のマーケットの反応と全く同じです。

1.2006年の12月に逆イールドカーブ(注)となっていた。
2.過去の事例研究は、逆イールドの出現から1年後の2007年末には景気後退に陥ると示唆していた。
3.アメリカの鉱工業生産が対前年比でマイナスになったのが2007年末。
4.NYダウは2007年11月に13924ドルの高値をマーク。
5.にもかかわらず、2008年5月にはまだ13136ドルをマークしていた。

以上が中長期的に経済・金融をみた時の正当な見方でした。つまり、2007年末にはマクロ的にはアメリカ経済は下落へと転換しております。そして、2008年9月14日のリーマン・ブラザーズの破綻です。

問題はこの2008年5月から9月までの間をきちんとマクロ的に見ることが出来たかどうかです。実は、この間にこういう事実がありました。

1.4-6月のアメリカの実質GDPが年率で+3.3%になり、2007年7-9月以来の大きさだった。
2.ISM製造業景況指数は50となり景気中立を示す数字を回復していた。
3.シカゴ地区購買部協会の景況指数は8月には57.9となり2ヶ月連続で回復していた。
4.米消費者信頼感指数は8月に前月比+1.8の63となり2ヶ月連続で回復していた。
5.ミシガン大学消費者信頼感指数も8月には前月比+1.8の63となり2ヶ月連続で回復していた。
6.米中古住宅販売戸数は、9月に6月比+3.7%の年率506万戸まで回復していた。
7.米新築住宅着工件数は、6月に前月比+7.5%の年率104.6万戸まで回復していた。

以上がリーマン・ショック直前までのアメリカの経済指標の動向だったのです。鉱工業生産以外は短期的には反転を示すことがありますが、2ヶ月程度の数字の回復では信用できないことも分かります。

反省を込めて言うと実は、筆者もこの動きに騙されておりました。もうサブプライム云々の傷跡は癒えつつあるのだろうと。ところがどっこい、本当の病が牙をむいたのはこの直後でした。

注:長期金利の方が短期金利より低い状態(イールドスプレッドに注目しているのはこのためです。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

3月11日(金)のつぶやき

2011-03-12 02:39:09 | 株に出会う
08:48 from web
フィスコの想定レンジは上限 10400円-下限 10300円だそうです。今の気配値は10290円ですが、今日はMSQですので現物との差70円ほどはプラスして考える必要がようですね。結構高く寄りつく気配。今日は、寄りつきからの押し目買い&戻り売りが基本か。
11:44 from web
前場終了段階の10DHMA超の銘柄数%は6%(-5%)、10DLMA未満の銘柄数%は79%(+14%)です。10時頃は前者は4%にまで落ちておりました。これは2月24日の記録上の最低値。後者の79%も82%という最高値からすると、そろそろ反転の兆し。
15:46 from goo
市場概況(3.11.11) #goo_mariomari http://blog.goo.ne.jp/mariomari/e/e76c62ed323f80f21ae630af6dccb39e
18:19 from goo
関東大震災を超える規模の地震 #goo_mariomari http://bit.ly/e5tZy9
by mariomariot on Twitter
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする