ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ライブ後記&久しぶりの日記

2010-04-08 15:42:35 | 音楽

3月25日、3月27日、3月28日、4月3日と、怒涛のライブ週間でした!

3月25日、4月3日のIzumi さん主催のライブは満員御礼!毎回、Izumi さんは凄いです!

3月27日の楽屋もほぼ満員!万里亜さん、落合ゆみさん、そてい名古屋からお越しいただいたAmani さん、ありがとうございました!

3月28日も、ルカさん、ダリアさん、Ncoleさん、ありがとうございました!大盛況でした!

そして、お越しいただいた皆様、本当にありがとうございました!

全ては共演させていただいているダンサーの皆様とそのファンの皆様のお力によるところが大きいですね。

我々も全力で、それに見合う演奏を提供し、「この曲を演奏して欲しい。」という事であれば、それを演奏しています。

ところで、今でこそCDが出回っている時代ですので、CDを適度な音量でかけることが出来る場所さえあれば、ベリーダンスはショーを行えるわけで すが、

CDとかレコードが無い時代はどうしていたのでしょうか?

以前、その事についてトルコ人のダンサーに質問した時、

「(CDやテープが無かった)昔は、ダンサーが自分のレパートリーの楽譜をもっていて、楽団に演奏を依頼する時に、その楽譜を渡して演奏しても らっていたそうだよ。で、ショーが終わったらをそれを回収するの。」

と言っていました。

日本では楽譜が、お金を出せば簡単に手に入りますが、基本的に出版業界が盛んでない国では、楽譜は本のような形では、ほとんど手に入りません。

エジプトやトルコに行った際、相当数の楽譜を手に入れてきましたが、そのほとんどは古典曲のものだったりして、ベリーダンスで使われるような曲で はありません。

つまり、我々が今まで演奏してきた曲のほとんどは、音源を元に手書きで楽譜を書いているわけですが、この労力とか大変さが意外と理解されていない のには驚きます。

実際、楽譜は著作物ですので、勝手に譲渡したりした場合には違法になります。

わたしがエジプトで学んだアラディーン先生は、実際に採譜の仕事をしていましたし、その楽譜から学んで今のアラディーンのオリエンタルの楽譜があ るわけです。

今回、Izumi さんのレパートリーである、情熱的なジプシー・ヴァイオリンの曲をウチの瑞穂ちゃんが見事に演奏しましたが、

これだって彼女に頼んでレパートリーにしたもので、その背景には彼女の卓越したヴァイオリンの技術力による力が大きいわけです。

ともあれ、瑞穂ちゃんのヴァイオリンは更に磨きがかかってきて素晴らかった!

また、ダリアさんのリクエストで「アブドゥル・ハリム・ハーフェズ」の曲を歌いましたが、

これも、日頃私が地道に学んでいるアラビア語の能力のおかげで曲名が「エブタダル・ミシュワール」と分かり、アラビア語で検索して、歌詞をイン ターネット上で無料公開している所からDL して練習した事で出来たわけであって、

そういった陰の努力があって、それぞれのショーは行われているわけであって、アラディーンは、いわば「表に出る裏方」な訳です。

決して、我々はダンサーに甘えているわけではないし、逆に我々が持つ音楽のさまざまな知識から、ダンサーが学ぶ事も多いわけです。

最近「ミュージシャンはダンサーの寄生虫」だのという真にムカつく悪口を聞いた事があり、実際にそれを公言した馬鹿者がいて、非常に迷惑していま すが、

アラディーンに関して言えば、私が主催者である以上、そんな甘えた事でショーを作っているつもりはないし、CDで行うショー以上の素晴らしい ショーを作っている自信もあります。

要は私が以前から主張している「ダンサーとミュージシャンは弓と矢」の関係であり、

お互いにリスペクトし合う関係によってのみ、双方の力が十二分に発揮できるわけで、どちからかが偉い訳でもなく、お互いに学びあい、高め合う関係 でいるべきです。

ともあれ、今後も、そういった「つよる心」でショーを作っていきますので、是非、皆様、アラディーンの参加するショーにご期待ください!

今後、ヴァイオリンの瑞穂の超絶ヴァイオリン・ソロ曲は勿論の事、私とペタシ君のウードとダラブッカのデュオや、他のミュージシャンのフューチャ リング曲、更に、アラビア語の歌曲や、新曲をどんどん演奏していきます。

現メンバーになって、ますます進化するアラディーンに、乞うご期待!


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