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ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

逃げられないのなら、せめて止めよう原発を!

2014年07月16日 | 日本とわたし
原発事故!そのときあなたは逃げられる?川内原発編
2014-06-12

こんにちは。核/エネルギー担当の鈴木かずえです。

避難集合場所は津波危険区域



再稼働審査が進む川内原発(鹿児島県)の、避難計画の実地検証を行いました。

そうしたら、住民のみなさんが、バスで避難するときの集合場所が、津波ハザードマップの中(上記の地図で赤く表示されている部分)でした。

他の多くの自治体と同じく、薩摩川内市でも、原発事故時には、基本的に、自家用車を使って避難することになっています。
自家用車が使えない人は、バスで避難することになっており、自治会の細かな単位で、バスに乗る集合場所が決められています。



薩摩川内市の滄浪地区の、倉浦自治会の集合場所は、「倉浦バス停前」。
ここは、原発から5キロ
野ざらしのバス停を、集合場所にするべきではありません。
しかも、河口沿いで、水面からが4メートルほどしかなかったのです。

これでは、津波や川の水があふれたときには、集合できません。
薩摩川内市が作成した津波ハザードマップの上に、集合場所をマッピングしてみると、
いくつかの集合場所が、危険区域と一致していました

10キロ圏の可愛地区でもそうでした



集合場所に指定されている亀山小学校は、海抜4.2メートル。
「津波注意! 高台はこちら」のサインが。



津波のときには「高台へ」。
原発事故では「川沿いへ」。

これでは、複合災害のときに、どっちへ行ったらいいかわかりません

東電福島原発事故は津波・地震との複合災害。
ここでも教訓が生かされていません


いちばんの心配は、家族がバラバラになること

薩摩川内市在住のHさんをお尋ねしたのは、午後3時。
もし平日であれば、Hさんはおうちに、上のお子さんは鹿児島市の、下のお子さんは薩摩川内市内の学校に、そして子どもたちのお父さんは会社に、とバラバラです。

子どもを引き取りに行けない場合は、学校から避難所に連れて行ってくれるというけれど、ちゃんと合流できるかどうかが心配」と、Hさんは言います。

自宅→学校→鹿児島市の避難所と、合計75キロを車で走ってみました。



途中、山の中には、がけ崩れが心配される斜面もありました。




避難計画は住民参加が必須

また、5キロ~20キロ圏の、計10名の方にお話しをお伺いすると…。

• 「車で逃げると聞いたが、どこへ逃げるか知らない」

• 「子供を迎えに行き、県外へ避難する」

• 「小学生の子供と親の、避難場所が異なる」

• 「高齢のため、避難せずに自宅にとどまる」

• 「消防団員なので避難誘導に当たると思うが、自身の被ばくを防ぐ方法や誘導手順について、行政からの指示・支援はない」



避難計画には、実際に避難することになる住民のニーズや、予想される行動形態が反映されていないことがわかりました。
避難計画は、原発の再稼働する・しないにかかわらず、そこに核燃料がある限り、必要です。
住民参加のもと、大幅に改善する必要があります


自治体に聞いてみよう



あなたの街の避難計画をぜひ、読んでみてください。

そして、疑問に思った点は、どんどん自治体に聞いてみてください。

アメリカでは、原子力規制委員会が避難計画に責任を持ち、検討し、不十分な場合には、原子炉を停止させる権限を持ちます

日本では、各原発の避難計画を審査する国の機関はありません

グリーンピース・ジャパンは、原子力規制委員会に、避難計画を審査するよう求めていますが、
誰も審査しないなら、住民みずから審査するしかありません。

今、原発立地各地で、避難計画が、市民によって検証されています。
これから、原発地元での「避難計画説明会」が開かれていきます。
でも、いきなりその場で質問をしたり、意見を言ったりするのは、ちょっと大変ですよね。
日頃から、自治体の「原子力防災計画」を、読んでみることをお勧めします。
そして、わからない点はどんどん、自治体の担当の方に聞いてみるといいと思います。
もし、市民の側で学習会をされるなら、講師をご紹介することもできますので、お気軽に、グリーンピースの鈴木までご相談ください。

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関連資料
プレスリリース「グリーンピース、川内原発の避難計画に関する実地調査を独自に実施―原発避難計画は津波ハザードマップと整合性なし、複合災害考慮せず」

鹿児島県知事あて要請書「住民を守れる避難計画なしで川内原発の再稼働を許可しないことを求める要請書」

報道用資料:川内原発の住民避難について、住民と共に行った独自の実地調査

川内原発30キロ圏および鹿児島市の住民500人に対する原発再稼働と避難に関する意識調査


* 今回の避難計画実地調査は、行政による避難訓練の住民監視行動に、長年参加し、
川内原発の、防災計画の課題点を指摘している、末田一秀氏(原子力災害市民研究会 会員)の協力のもと、実施しました。
末田さん、そして、参加してくださった地元のHさん、Mさん、聞き取りに協力してくださった薩摩川内のみなさま、ありがとうございました。



↑以上、転載おわり

そして、この記事が出た1ヵ月後の16日、九州電力川内原発の1号機と2号機が、再稼働の前提となる審査に事実上合格したことについて質問された、原子力規制委員長の田中氏は、こんなふうに答えたそうです。

「基準の適合性を審査した。安全だということは申し上げない」
「一定程度安全性は高まったことは評価するが、これはゴールではない。九電はますます努力する必要がある」

審査は、必ずしも原発の安全性を担保したものではない、と言いたいらしいのです。

いやもう、審査っていう言葉の意味が、あの人たちにはわかっているのでしょうか。
というか、なんで上記のような、避難もろくにできないままでいるのに、合格してるんでしょうか。
ここまでいい加減だと、なにがなんでも不合格にして、即廃炉にさせないと、地面が揺れるたびに寿命が縮まる思いをしなければなりません。

ということで、以下は、原発を止めるための、どなたにもできる運動のご紹介です。

↓以下、転載はじめ

パブコメ出そう、川内原発とまるほど
2014-07-17

こんにちは。核/エネルギー担当の鈴木かずえです。



今、日本全国の原発はすべて止まっています。
このまま止め続けておくために、この夏、あなたにできることがあります。

川内原発の再稼働適合審査書案へのパブリックコメントを出すことです。

締切は8月15日。国の原子力規制委員会が募集しています

募集するのは「科学的・技術的なご意見」とありますが、ひるむことなく、ふつうに意見を出しましょう

*******************************************************************************

パブコメの出し方 3通り


政府のウェブのフォームから こちらから、下の方にある「意見提出フォーム へ」ボタンをクリックして、フォームにご記入ください。2000文字まで、となっていますが何通でも出せますので、2000文字を超える場合は、何回かに分けて提出してください。


FAXで 「意見提出用紙」に記入、または、この用紙の要領でワープロ書きなどしたものを 03-5114-2179 (原子力規制庁)へFAXしてください


郵送で 「意見提出用紙」に記入、または、この用紙の要領でワープロ書きなどしたものを、下記へ送ってください。〒106-8450 東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル 原子力規制庁 原子力規制部 安全規制管理官(PWR担当)付 パブリックコメント担当者宛て

【締切】 2014年8月15日(金)(郵送は15日必着、FAX、ウェブフォームは日付が変わる夜中の12時より前に出してください)

「審査書案」は「意見提出用紙」"target="_blank">こちらのサイトの「関連情報」からダウンロードできます。

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さて、なんて書こう?



審査書案は423ページ
地震や津波の想定や、事故対策についての審査結果が書かれています。
ご一読をお勧めしますが、

「火山の専門家の意見を聞くべきじゃないの?」

「大飯原発差し止め判決は参考にしたのかしら」

「避難計画は審査しないなんておかしい」

.....など、
テレビのニュースや新聞/インターネット記事などを読んで、ふだん考えていたことなどを書けばいいと思います。

グリーンピースは以下の4つを書こうと思っています。

1)パブコメは公開し、検討し、考慮して
パブコメの目的は、国民の権利利益の保護です(総務省運営WEBサイトより)。
そのためには、公開し、検討し、考慮すべきです。

2)「科学的・技術的なご意見」募集に異議あり
こんなことで、市民が委縮したら困ります。
広く、一般市民が参加しやすい呼びかけにすべきです。

3)地震、火山の問題は未解決
地元住民が要望した断層調査は行われておらず、火山については専門家の意見を聞いていません。

4)避難計画に責任を
地方自治体に丸投げされた避難計画は、住民の命を守れるものではありませんでした。
お年寄り、寝たきりなどの方の避難計画は、完成していません。


パブコメ出そう、川内原発止まるほど

再稼働には反対だ、と思ったら、この夏はパブコメです。
ぜひ、自分の言葉で書いてくださいね。

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参考資料

パブコメのあり方


「九州電力株式会社、川内原子力発電所1号炉、及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する、審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について、結果を公開し、検討し、考慮することを求める要請書」(グリーンピース・ジャパン)(本ブログ末尾参照)

活断層について

立石雅昭教授ブログ


火山問題について

「原発安全審査への疑問 火山リスク過小評価」小山真人静岡大学防災総合センター教授 

避難計画について

「川内原発の避難計画の問題点について」 FoE Japan 満田夏花さん
「原発事故!そのときあなたは逃げられる?」 グリーンピース・ジャパン

その他、参考になるサイト

原子力市民委員会
原子力規制を監視する会
美浜の会 
反原発かごしまネット
コメント (2)
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自分をほんとうに大切にできない人は、他人をほんとうに大切にできませんから

2014年07月16日 | ひとりごと
今年の冬は、誰もが思い出すのもイヤだという顔をするぐらいに、とんでもなく寒かった。
雪がたくさん降り積もり、溶けるチャンスもなくどんどん固くなり、それらに埋もれたままの木や地面が、二度と生き返られないのではないかと心配した。



ところがどっこいほいさっさ。イチゴもトマトもニラもネギも、去年の種から芽を出して、当たり前のように実や葉を見せてくれた。



一日に数回、ショーティの名前を呼びたくなる。
声に出して呼ぶ。
めんどくさそうな、ナーという声が返ってこなくて、ああもう、どっこいしょっと抱き上げられないのだと思い知る。



思い出すのはやっぱり、ぶっとい頃のショーティ。



糖尿病と腎不全が悪化してからは、みるみる痩せて、背中が博物館の恐竜の模型みたいになってしまった。
亡くなる前の1週間はいよいよ痩せて、ヘチマのスポンジに猫の着ぐるみを着せているような風で、わたしはその軽さが悲しくてならなかった。



今年の夏は、大雨と雷の毎日。ナメクジだって嫌気が差すほどのベトベトな日が続いている。







数日前、まるでドミノの板みたいに、ほぼ真っ直ぐのまま後ろに倒れた。
倒れた所は山の中の地面で、けれども幸運なことに、打ちつけた後頭部の所に、石も木の枝も落ちていなかったので、強度のむち打ちだけで済んだ。



打った直後は、ただただ混乱していて、そこに強烈な痛みもあって、まともに考えることができなかったのだけど、



かまどがまさんから、
『おどろきました。
太極拳も当然武道なので、体験として攻撃する時も、受ける側は、それなりの受け身なり、力をかわせる体制を取れる者がするべきなのです。
初心者のまうみさんは、多少腰を低め足を引いて踏ん張ったとしても、とても危険な立場になっていた訳です。
指導していた方の技量に、大きな疑問を感じます。
まうみさんは何も悪くない、相手が真剣なら、ふっとんで当たり前の状況です。
次は、これにはどうか参加しないで下さい』

という言葉をいただいて、それからずっと考え込んでいる。



わたしが突き倒されたのは日曜日の朝の最後の講座だったのだけども、同じ指導者の、同じ項目の講座を土曜日にも受けていた。
その講座のタイトルは『関節と関節の間をリラックスさせる』というもので、それはわたしの左手小指、それから右肩の問題に良いのではないかと思った。
はじめの15分間ぐらいはそのことについての話があり、実際にペアを組んだ人と、肩の付け根から指先までを、徐々にストレッチさせていく方法を習った。
ところが、そのあとはなぜか、いきなり太極拳の話になり、どんどん盛り上がっていって、太極拳仲間のような人たちに胸の前で腕を組ませて、彼がそれを突き飛ばしていた。
わたしはその講座が始まる前から、胃の辺りに重くて固い塊が入ったような不快感を感じていて、立っているのもしんどくて、テントの外の椅子に座っていた。
あれれ?いったいこれはなんの講座やったんかいな……などと思いながら、だんだんとシラケてしまった。



だから多分、翌日の、同じ指導者による同じ講座を、受けない方が良かったのだと思う。
けれども、もしかしたらあれは、ちょっと横道にそれただけで、今日はもっと詳しく教えてくれるのかもしれない、などと期待してしまった。



かまどがまさんから指摘してもらい、改めて、彼が参加者を突いている写真を眺めた。
そして思い出した。
そういやあの時も、大きな男の人がみな、後ろに大きくよろけていたこと、けれども、そういう受け身に慣れていた様子だったこと。



あの日曜日の講座で、あの場でいた人たちがそれぞれにペアを組み、そして「はい、始め」と指導者が言うまでの間、
受けをする人への注意も、手を突き出す方の人への注意も、まるで一言も無かった。



わたしはだから、足を揃えて立っていて、相手の男性との距離もとても近かった。
そしてその男性は、力任せに押したので、わたしは言葉通り吹っ飛んで、体勢を変える間もなく地面に倒れてしまった。
気がついた瞬間から、講座を中断させてしまったこと、相手の男性を驚かせてしまったことが申し訳なくて、謝ってばかりいたのだけども、
わたしは周りのことばかりを気にしてクヨクヨするより先に、自分のために自分のことを、しっかりと考えるべきだったのだ。



どうしてこんなことになってしまったのか。
自分の体のどこが一番痛んでいるのか。
どんな事情にせよ、実際にわたしを傷つけた人が、どうしてその場から姿を消してしまっているのか。



こんないい年になっているというのに、いまだに、まず自分を大切に考えられない。
周りの目や事情が気になって、自分の心や体の調子を、ていねいに見つめられない。
このナイーヴさが、だいぶ少なくなってきたと思っていたけれど、まだまだなのだと気がついた。

歩美ちゃんが植えた種や苗が、少しずつ芽を出してきた。



雨が降り続いて、だから水撒きの手間が省けるのだけれど、根腐れはしませんように……などと身勝手なお願いを、お天道様にしている。
コメント (6)
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