**2021/5/30東京11R 東京優駿(日本ダービー/G1/芝2400m)15:40発走**
◎ バスラットレオン
○ シャフリヤール
▲ グレートマジシャン
△ エフフォーリア
△ レッドジェネシス
△ ディープモンスター
△ ヨーホーレイク
△ サトノレイナス
△ ワンダフルタウン
まずは展開についてですが、大外枠でも「やることは決まっている」と逃げ宣言をしているバスラットレオンに対し、6番枠のバジオウ陣営からは早々に逃げない宣言が出ています。14番枠のタイトルホルダーも「バスラットレオンが何が何でも行くなら、ハナにはこだわらない」との姿勢なので、バスラットレオンが普通にスタートを切れば、自然とハナに立つ流れになるのではないでしょうか。
順当ならバスラットレオンとタイトルホルダーが先頭2番手、その後ろにバジオウ、エフフォーリア、タイムトゥヘヴンといった内枠先行勢が続く隊列になるのでしょうが、もちろん、イザとなると主張をしてくる三味線馬がいないとは言い切れません。ただ、コチラも番手から競馬ができないわけではないですし、どうしても譲らない馬がいれば意地を張る必要は全くなく、結果、1000m通過60秒程度の平均ペースに落ち着くのではと思います。
そうですねぇ、枠順の関係からエフフォーリアより後ろになるであろうシャフリヤール、グレートマジシャン、国枝先生が「バスラットレオンにガンガン行って欲しい」とコメントしているサトノレイナス等にとってはあまり嬉しくないでしょうが、結局、ある程度落ち着いた流れからの末脚勝負になる可能性が高い気がしています。
そういう展開の中でバスラットレオンにチャンスがあるとしたら、やはり3~4角で息が入るタイミングが欲しいです。道中は2番手が予想されるタイトルホルダーにできるだけ可愛がってもらい、エフフォーリア以下に『何時でも交わせる』的な油断があれば、思った以上の余力を持って直線に入ることができるかも…。
確かに2400mは未知数ながら、逃げて上り最速という卓越したパフォーマンスを2度も見せた馬ですから、2分23秒程度の決着に収まるなら、その高い能力で粘り切る場面があっておかしくないでしょう。『混戦を制するのは逃げ馬』と昔から言われていますし(言われてるかな?)、とにかくバスラットレオンには気分良く走ってもらい、世間様をアッと驚かせるパフォーマンスを見せて欲しいと思います!
前日昼の段階で単勝1倍台のエフフォーリアについては、無敗の皐月賞馬にして東京コース2戦2勝の実績から、ある意味当然の人気だろうと思います。ただ、この断然人気の皐月賞馬に逆らわないと勝ちがない立場としては、何とかしてアラ探しをするしかないわけで、微力ながら私も頑張ってみました。。(^^ゞ
その結果、『エフフォーリアの東京コース2戦2勝はたまたまで、本当はバリバリの中山コース向きレース巧者なのでは!?』という、世間様に全く受け入れられそうもない結論に達し、△までの印としたのは少しやり過ぎだったかもしれません。(いや、そうでもしないとなかなか死角がなかったもので(^^;))
結論だけだとさすがに気が引けるので、簡単に理由を説明します。まず、1000m通過63.4秒のスロー過ぎる流れと相手関係微妙な百日草特別は、これはさすがに参考外でも良いかなと。。問題はヴィクティファルス、シャフリヤールなどに2馬身半差をつけて勝った共同通信杯の方で、おそらくこのレースが『スローからの瞬発力勝負に強い』、『東京コースに向いている』との評価のベースになっていると思うんですよね。
でも、1000m通過61.9秒の楽なペースを好位で進み、3番手で直線に入ってバテた2頭を難なく交わした共同通信杯を何度も見直してみると、強さやすごみではなく、むしろレースセンスの良さが目立つ内容だったと思うんです。実際、後ろに控えて外を回った馬たちと上りタイムはどっこいですし、直線に入った隊列のままゴールになだれ込んだレースで、正直、これを理由に東京コースならパフォーマンスが上がる…とは考えにくい気がします。
ただし、皐月賞で後続を3馬身離した時は本当に強かったと思います。この時も、好位からソツなくレースができるセンスの良さが勝敗を分けましたが、あのカタチから上り3F36.7秒の脚で抜け出せるのは、これは中山コース巧者ならではの強みでしょう。もちろん、『やっぱりすごく強かったのね…』との結果に終わる可能性もありますが、私としては、中山から東京へのコース替わりは決してプラスではない、と考えたいですm(_ _)m
ええと、全ての馬についてコメントしていると終わらなくなりそうなので、2番人気のサトノレイナスについて少しだけ。。まあ、確かに強いと思いますし、果敢な挑戦には敬意を表しますが、ルメールさんのコメントだけで(16番枠なのに)こんなに人気になるのは如何なものかですし、あくまでダービーを種牡馬登竜門と考えている私としては、やはり牡馬に頑張って欲しい…。でも、ちょっとありそうなディープ牝馬なので△はつけておきました(^^ゞ
そんなこんなで全体の印としては、気持ち良く応援するためのバスラットレオン本命を固定して、どう考えても末脚驚異のディープインパクト産駒をズラッと並べ、普通に考えれば強いよね!のエフフォーリアと青葉賞勝ちのワンダフルタウンを適当にちりばめた予想にしています。当然ながら、全部がこの印通りに決まらないはずですが、できるだけバスラットレオンに粘ってもらい、夢見心地の時間を長く、長~く楽しみたいと思います(^^)
SponichiAnnex『【ダービー】(17)バスラットレオン 大外で逃げ宣言、矢作師「やることは決まっている」』
バスラットレオンは金曜朝、角馬場から坂路(4F59秒4)へ。矢作師は「十分、仕上がっている。輸送で少し減ると思うけど、2400メートルなのでプラスよりはいいと思う」と報告。大外17番にも「中途半端な外よりは大外がいいと思っていた。やることは決まっているからね」と逃げを宣言した。
バスラットレオン Photo by スポニチ
ZBAT!競馬『【日本ダービー】金曜日の陣営』
〈美浦トレセン〉
エフフォーリアは坂路でラスト1ハロン14秒7(4ハロン62秒9)。「坂路でサッとやって予定通り」と鹿戸調教師。
サトノレイナスは坂路でラスト1ハロン15秒6(4ハロン68秒9)。「しまいの脚は切れるのでどんどん(前が)行って流れてくれた方がいい」と国枝調教師。
グレートマジシャンは坂路で4ハロン63秒6-14秒7。「今までで一番攻めてきて、体重が増えているのは成長分」と宮田調教師。
<栗東トレセン>
シャフリヤールは角馬場で体をほぐしてから、CWコースをキャンターで流した。「体を大きく見せている。このままいい状態で送り出したい」と藤原英調教師。
ワンダフルタウンは角馬場からEコースに入り、ゲートを確認。「青葉賞のときと同じような雰囲気で、変わらずにきています」と高橋忠調教師。
ディープモンスターは4ハロン65秒0で登坂。「輸送して減るだろうけど、(調教後の馬体重が)前走より体が増えていたのは良かった」と兼武助手。
レッドジェネシスは角馬場で調整。「順調にきています。前走ぐらい(馬体重488キロ)で出せそう」と友道調教師。僚馬ヨーホーレイクは角馬場で汗を流し、「在厩調整でしっかりやれています。速い時計は出していませんが、しまいの反応がいい」と納得の仕上がりだ。
バスラットレオンは角馬場で体を慣らしてから4ハロン59秒4-14秒2で登坂。「十分、仕上がっています」と矢作調教師。 (私の印の馬のみ抜粋して掲載)
netkeiba.com『バスラットレオン“NHKマイルC落馬”の悪夢を吹き飛ばす満点馬体/トレセン発秘話』
NHKマイルC直後、バスラットレオンはSNS上で「トレンド入り」してしまった。3番人気の支持を集めながら、スタート直後につまずいて、まさかの落馬。仮に大観衆の前で行われていたなら悲鳴が聞こえてきそうなシーンだった。付け加えると、空馬状態でも無邪気に走る姿もまた、いろいろな意味でうけていたような…。
このバスラットレオンの知名度を飛躍的に引き上げたのは3走前(1勝クラス平場)。3月デビューの新人女性騎手・古川奈穂が初勝利を挙げた時の“相棒”として地上波のスポーツニュースでも取り上げられたほどで、2馬身半差快勝の鮮やかなゴールシーンが記憶に残っている方も多いのでは。
続くニュージーランドTでは藤岡佑介に乗り替わったものの、そのレース内容はこれまた圧巻。2ハロン目からすべて11秒台のラップを刻んだ上で5馬身差の独走劇を決めてしまった。
ここで改めて問いたい。バスラットレオンの快進撃の始まりは「奈穂マジック」によるものだったのか? 担当の武村助手には「そうだとファンは盛り上がるんやけどな(笑)」と、やんわり否定されてしまったが、変身ぶりの要因については丁寧に教えてもらえた。
「札幌2歳S(3着)が終わって栗東に戻ってきてから担当になったんだけど、当時の状態は最悪。初めてまたがった時はトモがクタクタで、ハミに乗っかってキャンターをしていたくらい。本当に新馬を勝った馬なのかっていう感じだった」
振り返れば、札幌2歳Sはラスト1ハロン13.0秒を要する、2歳戦にしては相当にタフな競馬。その疲れが肉体面、そして内臓面にも出てしまっていたようだ。つまり、昨秋からは明らかに本調子には程遠い状態。にもかかわらず、暮れの朝日杯FSでは4着と格好をつけられたのは地力の高さ以外の何ものでもない。
「(年明けの)シンザン記念(3着)の後に放牧に出たんだけど、そこからようやく本来の姿に戻ってきた感じだった。いい状態の時に(古川)奈穂が乗って結果も出してくれたって感じかな」
もちろん、落馬による競走中止になった後も、上り調子だった状態に陰りはない。
「1週前追いに乗ってくれた(藤岡)佑介も“前回よりも良くなっている”と言ってくれたくらい。馬体がムキムキになって張りからして違うからね。力みもうまく取れている感じだから、今の雰囲気なら距離もこなしてくれるんじゃないかな」
左肩の手術を行い、現在は秋の復帰に向けてリハビリ中の古川奈穂は、NHKマイルC時に東京競馬場に駆けつけて手伝いをしていた。このダービー(30日=東京芝2400メートル)も裏方として携わることになるようだが、自身に初勝利をプレゼントしてくれたバスラットレオンの走りを見て何を思うのか。
復帰後もしっかりと結果を残せていければ、近いうちにすべてのジョッキーの憧れでもある「夢の大舞台」に立てる日が訪れるのではなかろうか。(栗東の遠吠え野郎・難波田忠雄)
日本ダービーに出走予定のバスラットレオン(c)netkeiba.com、撮影:下野雄規氏
SponichiAnnex『【ダービー】(17)バスラットレオン 大外枠から魅せる迷いなき逃げ』
【G1ドキュメント・栗東=27日】誰もが嫌がるダービーの大外枠を引いたのは、何と逃げ馬のバスラットレオン。直近では18年にワグネリアンがこの枠から頂点を極めているが、逃げと差し。脚質が全く違う。
朝からの雨も上がった木曜午後2時すぎ。投票所で枠順を確認した宮内助手は試練と思える極端な枠にも冷静だった。「大外枠でも、この馬の戦法は変わらない。スタートは速い。腹をくくって行くだけ」
迷いなき逃げ。それも後続を引き離した逃げになるはずだ。前走・NHKマイルCは落馬で競走中止。だが、不幸中の幸いでダメージはなかった。追い切りの動きもはつらつとしていた。「つまずいた前走は仕方ない。元々、ゲートに問題のある馬ではない。ケガもなかったし順調に来ている」(同助手)
枠は悪いが展開の利はあるかもしれない。好位につけるタイトルホルダー、バジオウ、ラーゴムあたりは深追いしない。エフフォーリアを警戒するのに忙しいはずだ。
距離に関しては未知。やってみないと分からないが父は距離万能型のキズナ。母の父はステイヤー色の濃いニューアプローチ。配合的には東京2400メートルを克服しても何ら不思議はない。
何かを起こすのは逃げ馬だ。悩んだ末、印は入れられなかったオサムだが後ろ髪を引かれる思いで当日を迎えそうだ。
洗い場で大きくあくびするバスラットレオン(Photo by 提供写真、スポニチ)
お馴染みスポーツ報知さんのPOGブログ『もうすぐやって来ます(栗東)』によれば、キングエルメスは6/5函館競馬場に入厩予定とのこと。クラブの近況では「6月上旬の検疫で函館競馬場へ入厩」となっていましたが、POGブログには具体的に日付まで書いてありましたので、これはもうほとんど間違いのない情報なのだと思います。
例えば目論見通りに6/5に函館入厩するとして、半兄カイザーノヴァ同様、最初の目標が函館2歳Sだとしたら、デビュー戦は7/3か4、函館開幕週の芝1200m戦が有力でしょう。函館2歳Sは7/17なので中一週のローテーションにはなりますが、それはカイザーノヴァも同じでしたし、デビュー戦向けには最初からオツリを残して調整しておけばよいですからね。(まあ、ローテなんて新馬戦を勝ってから心配しろよって話ですが(^^ゞ)
いずれにしても、キングエルメスにはこのあとも順調にトレーニングを積んでもらい、函館への無事入厩、そして入厩直後のゲート試験と、次々にイベントをこなしてもらわなければいけません。個人的には『もっとゆっくりやっても…』という気がしないでもないですが、何しろこの世代の矢作厩舎は過去最高レベルとも言われる良血馬揃いで、募集総額3,200万円のキングエルメスは、実力でのしあがっていかなければいけない立場ですからね。
一年後にはコントレイルやラヴズオンリーユーの下をはじめ、セール4億円馬や募集価格6,000万超えのクラブ馬たちにヒケをとらない期待馬になるためにも、出だしから能力のあるところを見せつけておきたい… いや、これで結果が全然だと格好悪いのでやめておきますが、(バスラットレオンのように)矢作厩舎の世代トップクラスになるってのは、口で言うほど簡単なことじゃないよなぁと、つくづくそう感じる今日この頃です(^^;)
【シュウジデイファーム在厩のキングエルメス:公式HP(2021/5/7更新分)より】