今年のマイルカップは3歳春のマイル王決定戦として見どころがたくさんあり、専門誌チェックにも気合が入ります。。いや、もちろんバスラットレオンが出るからこそなのですが、本当に面白いレースになりそうですし、マイルカップ史上に残る好レースになることを期待します!
ZBAT!競馬【俺のチェックポイント】バスラットレオン番手から決め手発揮
3歳春のマイル王決定戦・NHKマイルCの初日は、大阪サンスポの長田良三記者が栗東トレセンでニュージーランドT勝ち馬バスラットレオンに注目した。逃げたときは3戦3勝だが、2番手以降で進めた場合は【0・0・2・2】と成績に明暗。前走で逃げた馬が他に2頭いるメンバーで勝ち負けに持ち込めるのかどうか、展開面を含めて可能性を探った。
ぜひ、取材しておきたい馬がいた。1勝クラスで2馬身半差、ニュージーランドTで5馬身差と、逃げて連勝しているバスラットレオンだ。着実にステップアップが感じられる一方、7戦の内容を吟味すると、3勝はいずれも逃げ切り。2番手以降に控えると3着2回、4、6着が1回ずつと大崩れこそないものの、もどかしい結果に甘んじているからだ。
今回は直線が広くて長い府中のマイル戦。しかもピクシーナイト、ルークズネストと前走で逃げた馬が他に2頭おり、先手争いが激しくなる可能性もある。それでも先手にこだわるのか、番手で進めても勝ち負けに持ち込めるのか…。疑問を解消するべく、矢作厩舎に向かった。まずは、状態面の確認から。
「今までやってきた中でも一番いい状態で来ています。(カイバも)バリバリ食べているし、全く心配はしていません」
笑顔の武村助手から好感触が伝わってくる。前走はハナを奪うと、2ハロン目以降は淡々と11秒台を刻んだ。前半1000メートル通過58秒5のよどみない流れに持ち込み、4コーナーで追い出されると後続との差は広がる一方。上がり3ハロンをメンバー最速の34秒6でまとめ、最後は流す余裕まで見せた。「強かった。展開に恵まれた面はあるけど、直線は突き放してくれたから」と同助手。さて、ここから本題だ。先手争いはどう対応するの?
「ムキになって行く馬ではないですからね。乗っている方としては折り合い面に苦労はしないし、好位からでも折り合えると思う」
ハナを切れれば文句なし。先手を主張する馬がいれば、行かせて番手で脚をためる構えか。これまで2番手以降で進めた場合は決め手を欠いているが「(2戦目まで走った)札幌から帰ってきたときに、疲れがピークにきていた。脚のむくみが全然引かなかった」と振り返る。唯一、掲示板を外した昨秋の京都2歳S6着は調子が戻っていなかった様子。以降、G1・朝日杯FS4着、G3・シンザン記念3着と、2~3番手から掲示板を確保した。今回は、1週前追い切りで自己ベストの栗東坂路4ハロン50秒5をマークし、絶好調。今なら、番手からでもスカッとした決め手を発揮できるかもしれない。
「(体は)ムキムキになっています。中山向きではあるけど、東京のスピード決着にも対応できると思う。長くいい脚を使えるタイプだからね」
武村助手の言葉に、自信が満ちあふれていた。2、3番手追走から、前走で見せた上がり最速の末脚を発揮すれば…。3連勝での頂点奪取も、十分にありそうな気がした。(長田良三)
スポーツ報知『【NHKマイルC】戦法変更ピクシーナイト 音無師は巻き返しムード』
3歳世代のマイラーの頂点をかけて争われる第26回NHKマイルC(5月9日、東京・芝1600メートル)で、シンザン記念覇者ピクシーナイト(牡3歳、栗東・音無秀孝厩舎・父モーリス)は「逃げ封印」で巻き返しを狙う。音無調教師は4日、滋賀・栗東トレーニングセンターで取材に応じ、「この馬の2戦目をイメージしている。どうなるか」と、逃げて4着だった前走アーリントンCを受けての戦法変更を宣言した。
その2戦目は昨年11月、阪神・芝1400メートルで行われた1勝クラスの特別戦。当時はゲートの不安を残しており、実戦で出てしまったのがこのレースだ。出遅れて道中はいったん11頭立ての最後方まで下がった。それでも直線では末脚発揮。1番人気で3着に終わったものの、体力温存のレースができたという意味では陣営にとってプラス材料もあった。
課題も当然ある。その2戦目を振り返って「折り合いはついていない」とトレーナー。控えるレースも、出遅れという偶発による側面もあった。「中2週だからね。追い切ってみないと前走からの上昇度は測れない」。5日朝に予定される最終追い切りには注目する必要があるが、状態のよさをアピールするようなら、バスラットレオンやルークズネストの逃げ馬がいる今回は待機策がはまる可能性は十分。ぶっつけ本番の待機策はリスクとも言えるが、鞍上が天皇賞・春をワールドプレミアで制したばかりの福永だけに、手綱さばきも見ものだ。
スポーツ報知『【NHKマイルC】ルークズネストが好視界 浜田調教師「いい感じ」』
3歳世代の短距離自慢が集結する第26回NHKマイルC・G1(5月9日、東京・芝1600メートル)で人気の盲点になっているのが、ルークズネスト(牡3歳、栗東・浜田多実雄厩舎)だ。
シンザン記念は4コーナー7番手からシャープに伸びて2着。ここで賞金を加算できたことでローテーションに余裕が生まれ、逃げ切って重賞初制覇を成し遂げた前走のファルコンSは2か月ぶりの実戦だった。
「シンザン記念で賞金を加えられた時点でこのローテーションと思っていた」と浜田調教師。ファルコンSを一息入れた後の初戦に定め、たたき2走目で本番のNHKマイルCを迎える。しかも、勝って大一番を迎えられるのだから、これ以上、理想的な臨戦過程はない。
前走は1400メートル戦だったが、シンザン記念はマイル戦。マイル戦の重賞で2着以上の実績は、3歳馬同士では誇れるはずだが、マイル重賞の実績がないシュネルマイスターやシンザン記念3着のバスラットレオンの人気の陰に隠れている。トレーナーは「ファルコンSはハナのつもりではなかったけど、いい所にはつけるということだったので、たまたま押し出されただけ。馬体重もプラス10キロ(前走510キロ)だから、余裕がありましたね」と、2走目の上積みが大きいことを強調した。
逃げにこだわらないなら、バスラットレオンの後ろで折り合い、直線で粘り腰を発揮か。長距離輸送は初めてながら「普段入れ込むことはない馬。大丈夫じゃないかな」と、トレーナーはまるで気にしていなかった。シンザン記念もファルコンSも今年はいずれも東京と同じ左回りの中京。新馬戦の2着を含め、実績的には注目のサウスポーが波乱の使者になるか。
まず、ZBAT!競馬(長田良三さん)の記事を読むと、バスラットレオンの戦績について、「3勝はいずれも逃げ切り。2番手以降に控えると3着2回、4、6着が1回ずつと大崩れこそないものの、もどかしい結果に甘んじている」という点を改めて指摘してくれています。その上で、(ピクシーナイト、ルークズネストがいるので)マイルカップは先手争いが激しくなる可能性があり、「それでも先手にこだわるのか、番手で進めても勝ち負けに持ち込めるのか」が問題とのことなのですが…。
記事の結論としては、朝日杯FSの4着、シンザン記念の3着は「逃げなかったから」ではなく、むしろ状態面の問題であり、絶好調の今なら「(ピクシーナイト、ルークズネストにハナを譲り)2、3番手追走から、前走で見せた上がり最速の末脚を発揮すれば、3連勝での頂点奪取も十分にありそう」となっていて、これはこれですごく嬉しい内容です。
ただ、バスラットレオンと逃げ争いをしそうだった有力馬、ピクシーナイト、ルークズネストの2頭はすでに『ハナには拘らない宣言』をしているようなので、そもそも番手からの競馬を想定する必要はなくなっているのかもしれません。
そのあたりをスポーツ報知さんの記事から読み取ると、まず、ピクシーナイトは「逃げて4着だった前走アーリントンCを受けて戦法変更を宣言」とハッキリ書かれています。まあ、これが三味線という可能性もなくはないですが、音無先生が「この馬の2戦目をイメージしている」と仰っているので、後方待機策ではないにしても、先行態勢からの末脚勝負をイメージしていると考えるのが自然ではないでしょうか。(正直、この馬に逃げられて、ホウオウやグレナディアとのサンドイッチになるのが一番イヤだったので、これはありがたい情報。三味線でないことを祈ります(^^ゞ)
もう一頭の逃げ争い候補、ルークズネストについては、そもそも逃げて勝った前走ファルコンSでさえ、「ハナのつもりではなかった、たまたま押し出されただけ」とのこと。確かにシンザン記念では、バスラットレオンは後ろから差されており、『イイ位置につけて直線勝負』のカタチの方が怖い気もしますし、浜田先生としても、ルークズネストが一番強さを発揮する『先行抜け出しからの粘り込み』をイメージしているような気がします。
とにかく、ピクシーナイトとルークズネストが「逃げない」というのであれば、バスラットレオンが遠慮をする必要はないわけです。あえてハイペースにすることもなく、かと言って溜め逃げの必要もなし…。おそらく番手はピクシーナイト、ルークズネスト、ホウオウアマゾン、グレナディアガーズといった有力どころの争いになるでしょうから、互いに牽制する有力馬を尻目に平均からやや速めぐらいのマイペースが作れたら…。
そこから先の想像はあえて書きませんが、(先行からでも競馬ができるとは思うものの)これまで3勝を挙げてきた、『マイペースの逃げから瞬発力を活かして速い上がりを繰り出す』という得意戦法をやらせてくれるのであれば、それで勝負をする方がわかりやすいですし、もう迷わなくて良いのでは…と思います!(^^)
【2021/4/10中山 ニュージーランドトロフィー(G2)でのバスラットレオン:公式HPより】
伝統の一戦、古馬最高峰の天皇賞(春)がワールドプレミアの勝利で終わり、いよいよ世間様の注目は6週連続G1の2戦目、5月9日東京のマイルカップに向いてきました。
ZBAT!競馬『【NHKマイルC】レース展望』
東京競馬場での5週連続G1の最初を飾るNHKマイルC(芝1600メートル)が9日に行われる。3歳マイル王決定戦として定着しているが、過去にはエルコンドルパサー(ジャパンC、凱旋門賞2着)、クロフネ(ジャパンCダート)、キングカメハメハ(日本ダービー)がマイルの枠を飛び越える活躍を見せた。近年では、一昨年の勝ち馬アドマイヤマーズが同年の香港マイルを制しており、注目の戦いだ。
中心となるのが、朝日杯フューチュリティSを勝ったメンバーただ一頭のG1馬グレナディアガーズ(栗東・中内田充正厩舎、牡)だ。その朝日杯FSでは1分32秒3の2歳コースレコードをマークした。高速決着は大歓迎で、この時期の速い時計が出やすい東京の芝はぴったりだろう。始動戦の前走ファルコンSで2着に負けてしまったが、昨年のラウダシオンもこのレース2着から本番を制しただけに心配はいらない。能力とスピードは文句なしだけに、あとは3戦して2、4、2着と未勝利の左回りを克服できるかどうかがポイントだ。
バスラットレオン(栗東・矢作芳人厩舎、牡)は新馬を勝って以降、朝日杯FS4着などもう一歩のレースが続いていたが、自己条件に戻って古川奈穂騎手と臨んだ2走前を楽勝して勢いがついた。デビュー戦1着以来となる藤岡佑介騎手とのコンビで挑んだ前走のニュージーランドTは5馬身差の圧勝。逃げて上がり最速をマークする完全勝利だった。逃げたときは3戦3勝の強さ。それだけに控える形になったらどうなのか。展開が重要になる。
同厩舎のホウオウアマゾン(牡)も今年初戦となったトライアルのアーリントンCで重賞初制覇を飾り、ムードはすこぶるいい。中2週のタイトなローテーションにもかかわらず、4月29日には栗東CWコースで7ハロン95秒0-12秒4の猛時計を併せ馬でたたき出しており、疲れの心配はなさそうだ。スピード決着にも道悪にも対応できるオールマイティーぶりも頼もしいかぎり。右足甲の骨折から復帰した1日にいきなり2勝の活躍を見せた武豊騎手との初コンビで、ビッグタイトルを狙う。
ルークズネスト(栗東・浜田多実雄厩舎、牡)は前走のファルコンSを1分20秒1のレースレコードで逃げ切り、スピードを証明。グレナディアガーズも破ったことで、一躍G1の主役候補に浮上した。東京コースは未経験だが、同じ左回りの中京で【1・2・0・0】の実績ならチャンスは十分ある。
東の大将格はシュネルマイスター(美浦・手塚貴久厩舎、牡)だ。デビュー2連勝で臨んだ前走の弥生賞では、のちの皐月賞2着馬タイトルホルダーに迫る2着。2000メートルの距離が微妙に影響した可能性もあるが、手塚調教師は「休み明けで馬体が太かった」と敗因を分析。この中間は活発な動きを見せており、「数字こそ前走とあまり変わらないけど、馬体がグッと引き締まり、シルエットが変わっている」と持てる能力を存分に発揮できる状態にあるようだ。父キングマンはセントジェームズパレスSやサセックスSなど3歳時に欧州でマイルG1を4連勝して引退した名馬で、血統背景も魅力十分。2001年のクロフネ以来20年ぶりの外国産馬のVなるか。
前週の天皇賞・春を制した福永祐一騎手が手綱を取るシンザン記念優勝馬ピクシーナイト(栗東・音無秀孝厩舎、牡)、復活を狙ってマイル路線に矛先を向けてきたランドオブリバティ(美浦・鹿戸雄一厩舎、牡)も有力。牝馬では桜花賞で不利を受けて消化不良の15着だったソングライン、アネモネSを快勝したアナザーリリックの美浦・林徹厩舎が送り込む2頭も実力は確かで侮れない。
スポーツ報知『【NHKマイルC】バスラットレオン馬体ムキムキ 武村助手「今までで一番」』
ニュージーランドTを5馬身差で圧勝したバスラットレオン(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎、父キズナ)がNHKマイルC(9日、東京、芝1600メートル)で3連勝でのG1制覇を目指す。
朝日杯FS4着、シンザン記念3着など歯がゆい競馬が続いていたが、担当の武村助手は「今思えば、あの頃は完調にはひと息だったかな。今は硬さがなく、背中も柔らかい。(ジャスティンでドバイに行っていたので)前走時との比較はつかないけど、今までで一番の出来で臨める。中山向きではあるけど、スピード決着にも対応できると思う」と大一番へ向けて胸を張った。
Sponichi Annex『【NHKマイルC】出走予定馬ひと言』
▼アナザーリリック(林師)しっかり負荷をかけたかったので追走して外を回した。予定通り。弱かった体や精神面が一戦ごとに良化している。
▼ヴェイルネビュラ(戸崎)少し体に余裕があったが(当該週には)変わってくるはず。
▼ゴールドチャリス(武幸師)動きは良かった。前走は初距離でも牡馬相手に頑張ってくれた。展開が向けば。
▼シティレインボー(池添)1週前追いは力のいる馬場でも時計が出た。動きや息遣いも良かった。
▼ショックアクション(大久保師)新潟に実績があるように直線が長い東京は合いそう。
▼ソングライン(林師)中間は短期放牧で立て直していい状態で臨めそう。桜花賞で一線級と対戦した経験が生きるはず。舞台替わりは間違いなくプラス。
▼タイムトゥヘヴン(斎藤助手)1週前追いではいい負荷をかけられた。前走後もテンションが上がることなく落ち着いている。いい状態をキープしている。
▼バスラットレオン(矢作師)元々動く馬だが凄い動き。いい状態で臨めそう。立ち回りはジョッキー(藤岡佑)と相談して決めたい。
▼ホウオウアマゾン(坂井)イメージ通りの調整ができた。動きは良かったし体調は良さそう。
▼ルークズネスト(幸)以前と比べて乗りやすくなった。今ならマイルでも楽しみはある。
▼レイモンドバローズ(上村師)前走よりも(1週前追いの)反応がいい。センスがいい馬で使いつつ成長している。
▼ロードマックス(藤原英師)東京は実績があるし1F延長もいい。
藤岡佑騎手を背に坂路を駆け上がるバスラットレオン(撮影・亀井直樹氏)Photo by スポニチ
ZBAT!競馬『【NHKマイルC】バスラットレオンが初G1獲りへ』
逃げて連勝中のバスラットレオンに、G1制覇のチャンス到来だ。前走のニュージーランドTはマイペースに持ち込んで5馬身差の圧勝。過去3勝は全て逃げ切りだが、2番手以下に控えてもシンザン記念3着、朝日杯FS4着などがあり、心配ない。今回は東京のマイル戦。スピードが持続するタイプで、決め手勝負にならないように自分でレースをつくれる強みを生かせるはずだ。
アーリントンCの勝ち馬ホウオウアマゾンは、道悪を苦にしないことがこの時期の大きな武器となりそう。弥生賞2着から皐月賞ではなく、距離適性のあるこちらを選んだシュネルマイスターも要注意の一頭。朝日杯FS優勝馬グレナディアガーズはファルコンS2着から中6週での参戦。きっちり仕上がっているか、最終追い切りの動きをチェックしたい。
デイリー『【NHKマイルC展望】混戦ムードも前哨戦Vのバスラットレオンが中心』
「NHKマイルC・G1」(9日、東京)
混戦ムードが漂う3歳マイル王決定戦。レースを使うごとに強さが増しているバスラットレオンが中心を担う。シンザン記念こそ3着に敗れたが、続く1勝クラスを完勝。そして、前走のニュージーランドTは逃げて後続に5馬身差をつけ、重賞初制覇を飾った。1週前追い切りでは栗東坂路で4F50秒5の自己最速をマーク。「すごかったな。1回使って気が入ってきた」と矢作師も絶賛の動きだった。頂点獲りへ向けて、態勢は万全だ。
朝日杯FSの覇者グレナディアガーズが2つ目のビッグタイトルを目指す。休み明けの前走ファルコンSは頭差2着。逃げた勝ち馬をわずかにとらえ切れなかったが、3着には2馬身半差をつけ、2歳マイル王の力は示した。一度使われて上昇気配で臨む今回は、巻き返しがあっていい。
弥生賞ディープ記念2着のシュネルマイスターも侮れない。距離適性を重視して皐月賞はパス。ここへ照準を合わせてきた。手塚師は「頭の高い走法なので、現状はマイルの方がいいでしょう」と距離短縮で戴冠を狙う。
アーリントンCを制し、鞍上に武豊を迎えるホウオウアマゾンや、ファルコンSで逃げ切り勝ちを収めたルークズネスト、シンザン記念覇者ピクシーナイトなども虎視たんたんと上位をうかがう。
サンスポ(ZBAT!競馬)さんの『レース展望』によれば、メンバー中唯一のG1馬グレナディアガーズが中心で、それをバスラットレオン、ホウオウアマゾンの矢作厩舎勢、ファルコンSでグレナディアガーズを破ったルークズネストが追い、差なくシュネルマイスター、ピクシーナイトあたりが続く構図となっています。
一方で、同じサンスポ(ZBAT!競馬)さんの『バスラットレオンがG1獲りへ』の中では、バスラットレオンのG1制覇を『チャンス大』ながらも、ホウオウアマゾン、シュネルマイスターが強敵、2歳チャンピオンのグレナディアガーズはファルコンSからのローテーションとなるため、仕上り具合要チェックという内容になっています。また、デイリーさんは『バスラットレオンが中心』としたうえで、グレナディアガーズ、シュネルマイスターが強敵とのこと。ホウオウアマゾン、ルークズネスト、ピクシーナイトといったところは『上位を窺う存在』との評価です。
レースの予想、各馬の評価については今後も本番までに様々な見解が出てくると思います。ただ、朝日杯FS、シンザン記念終了時点よりバスラットレオンの立場は確実に上昇しており、朝日杯4着後に坂井騎手が「春までにこの差を逆転したい」とコメントしたことが、目の前で現実になりつつある手応えを感じます。坂井騎手の思いは藤岡佑騎手に託されるわけですが、あの時を思い起こすと、グレナディアガーズを倒してのG1制覇=大願成就を祈らずにはいられません。
それはさて置き、ここにきてバスラットレオンの評価が高まっている具体的理由として、28日の一週前追い切りでマークした栗東坂路50.5-12.2秒という時計と豪快な動きにより、『状態面は前走からさらに上昇』とされたことも大きいと思います。実際、このところ最も勢いがあり、結果を出している矢作先生ご自身がそう仰っているとなれば、専門各詩も簡単に評価を下げるわけにはいかないでしょう。(別に『忖度』とかではないと思います(^^;))
あとはそうですねぇ、展開面において、マイルカップでも『バスラットレオンがマイペースの逃げを打てる』と想定している記者さんが多いのかもしれません。矢作先生は、現時点では「立ち回りはジョッキー(藤岡佑)と相談して決めたい」ということなので、必ず逃げると決まったわけではないですが…。
そのあたりは枠順や他馬との兼ね合なので難しいですが、確かに今年のマイルカップは強い先行馬が多いメンバー構成ながら、バスラットレオンも含めて『逃げないと競馬にならない』というタイプは見当たらず、コチラがうまくスタートを決めて行く気を見せてしまえば、意外に(バスラットレオンが得意とする)平均やや速めのペースが作れてしまう可能性もありそうです。(かえって逃げ争いより番手争いがシビアだったりして…)
確かにバスラットレオンの3勝は、いずれもあまり競り込まれずに逃げて上りで速い脚を使うというパターン。個人的にはバスラットレオンは『逃げには拘らない馬』だと思っているのですが、そうは言っても逃げて連勝したここ2戦のインパクトが強かったようで、結果的に、『自分でペースを作った時に強い馬』と評価されるのは当然かもしれません。
最終的に陣営がどういう作戦を立てるかは分かりませんが、藤岡佑騎手としても、『逃げられる状況なのに控える』ことはしないでしょう。もちろん、ハナにこだわり過ぎてマイラーズCのようなレースにするのは論外ですが、今のところは、1000m通過58秒台程度のマイペースで逃げられる、と想定しておきたいと思います…。でも、そうすると勝っちゃう気がしますし、そんなにオイシイ話は転がっていないのかもなぁ(^^;)
【2021/4/10中山 ニュージーランドトロフィー(G2)でのバスラットレオン:公式HPより】