暫く(しばらく)の間、陶芸の実技と違う事を、色々述べて参りましたが、今回より実技的な事を、
述べて行きたいと、思います。
電動ロクロの「コツ」について、述べたいと思います。
(今まで何回か、説明した事と、重複するかも知れませんが、ご了承ください。)
前回、電動ロクロの技術を、習得するには、「およそ500時間必要です」、と述べました。
少しでも、この時間を短く出来ればと、私なりの考え(方法)を説明したいと思います。
1) 電動ロクロで、土が上に薄く伸びる理由
少し理屈っぽくなるかも知れませんが、お話したいと思います。
① ロクロで出来る作業は、直径を拡げる、直径を細くする、土を上に引き上げる、
の3点のみです。
② ロクロの回転は、常に遠心力(中心から外への力)が、働いています。
それ故、径を拡げる事は、最も容易です。
③ 外側から、遠心力より、強い力で中心方向に、力を加える事により、径を細く出来ます。
④ 土を上に引き上げる原理(理屈)は、以下の事情によります。
a) 遠心力は、回転速度(角速度)の二乗に比例します。
即ち、速度が2倍に成れば、遠心力は、4倍に成ります。
逆に、速度が半分に成れば、遠心力は、1/4倍に成ります。
b) 作品の外側の手(時計回転ならば、左手)で、遠心力を受け止める事により、
その力の方向を、上方に変更します。
c) 作品の内側の手(右手)は、外に押し出す力、即ち遠心力にプラスの力を、与えます。
以上の事をまとめると、
) 遠心力に負けない様に、左手をしっかり固定する。
) 回転を早くし、上に向かう力を強くする。
) 内側の手(右手)に力を入れ、土を薄くすると同時に、遠心力を増し、上方への力を
一層強くする。
事に成ります。 具体的には、
) 左手の肘を、体の一部(太ももなど)に固定し、更に、左右の手を、連結し、位置を固定する。
) 回転速度を早くする。
初心者や、ロクロに熟れていない方、又女性の方などは、回転を早くする事に、
恐怖心が有ります。 作品がふらつき易い、一寸とした事で、形が歪む(壊れる)、
等の理由で、中々「スピードアップ」が出来ません。
遠心力は、速度の二乗に比例しますので、少しの「アップ」で、効果が出ます。
) 内側の手(右手)は、外側の手(指)と、向かい合わせる事により、安定した力を
出す事が出来ます。(右手の肘は、自由にして下さい)
・ 左手と右手+遠心力が、釣り合えば、径を変えずに、土が上に伸びます。
・ 右手+遠心力が強ければ、径は拡がります。 (高さは低くなる)
逆に左手が強ければ、径は細く成ります。 (高さが、若干高くなる)
以上が、土が上に伸びる、理屈に成ります。
以下 次回に続来ます。
電動轆轤で作る
述べて行きたいと、思います。
電動ロクロの「コツ」について、述べたいと思います。
(今まで何回か、説明した事と、重複するかも知れませんが、ご了承ください。)
前回、電動ロクロの技術を、習得するには、「およそ500時間必要です」、と述べました。
少しでも、この時間を短く出来ればと、私なりの考え(方法)を説明したいと思います。
1) 電動ロクロで、土が上に薄く伸びる理由
少し理屈っぽくなるかも知れませんが、お話したいと思います。
① ロクロで出来る作業は、直径を拡げる、直径を細くする、土を上に引き上げる、
の3点のみです。
② ロクロの回転は、常に遠心力(中心から外への力)が、働いています。
それ故、径を拡げる事は、最も容易です。
③ 外側から、遠心力より、強い力で中心方向に、力を加える事により、径を細く出来ます。
④ 土を上に引き上げる原理(理屈)は、以下の事情によります。
a) 遠心力は、回転速度(角速度)の二乗に比例します。
即ち、速度が2倍に成れば、遠心力は、4倍に成ります。
逆に、速度が半分に成れば、遠心力は、1/4倍に成ります。
b) 作品の外側の手(時計回転ならば、左手)で、遠心力を受け止める事により、
その力の方向を、上方に変更します。
c) 作品の内側の手(右手)は、外に押し出す力、即ち遠心力にプラスの力を、与えます。
以上の事をまとめると、
) 遠心力に負けない様に、左手をしっかり固定する。
) 回転を早くし、上に向かう力を強くする。
) 内側の手(右手)に力を入れ、土を薄くすると同時に、遠心力を増し、上方への力を
一層強くする。
事に成ります。 具体的には、
) 左手の肘を、体の一部(太ももなど)に固定し、更に、左右の手を、連結し、位置を固定する。
) 回転速度を早くする。
初心者や、ロクロに熟れていない方、又女性の方などは、回転を早くする事に、
恐怖心が有ります。 作品がふらつき易い、一寸とした事で、形が歪む(壊れる)、
等の理由で、中々「スピードアップ」が出来ません。
遠心力は、速度の二乗に比例しますので、少しの「アップ」で、効果が出ます。
) 内側の手(右手)は、外側の手(指)と、向かい合わせる事により、安定した力を
出す事が出来ます。(右手の肘は、自由にして下さい)
・ 左手と右手+遠心力が、釣り合えば、径を変えずに、土が上に伸びます。
・ 右手+遠心力が強ければ、径は拡がります。 (高さは低くなる)
逆に左手が強ければ、径は細く成ります。 (高さが、若干高くなる)
以上が、土が上に伸びる、理屈に成ります。
以下 次回に続来ます。
電動轆轤で作る