前回に引き続き、土殺しの方法を述べます。
3) ここで電動ロクロの、スイッチを、入れます。
・ 土殺しをする範囲は、その土全部で、1作品を作る場合には、ロクロ上の土全部を、
土殺しを、行う必要が有ります。
・ 又、多量の土から、順次作品を作る場合には、その作品に必要な土の量の、1.5倍の土を、
土殺しをします。
① 回転は、やや早くし、水を付けた両手で、下から上に、3回程撫ぜ上げ、泥(どべ)を出します。
1回ずつ、両手に水を付けます。
「どべ」は、手が滑る様にする為に、必要な物です。十分「どべ」を作って下さい。
a) 土殺しは、素手で行う事が多いですが、土が荒目の場合、土にハゼ石が入っている場合、
又、土の荒さに関係なく、手に濡れた布を巻き、土殺しをする場合(地方)も有ります。
b) 布も、両手に巻く場合と、片手で巻く方法が有ります。
(手に巻きつけるのでは無く、片手に布や皮をもって、土殺しを行う方法も有ります)
c) 何れも、肌を守ると同時に、水切れを防ぐ目的で使用します。
② 延べ上げ、延べ下げ、をする。(土殺し)
a) 土殺しの目的は、土をロクロの中心に置く事です。(芯出し)
その他、土の練り癖を直す。空気を抜く(実際は難しい)などの、効果が有ります。
b) 延べ上げ。(土を上にあげる。)
両手の肘は、体(太ももなど)に固定します。
(手が振ら付いていては、土殺しは、不可能です。)
) 濡らした、両手で土を抱え込み、小指の付け根に力を入れ、両手で土を上にあげます。
掌(手のひら)で、必ず抱え込んで、下さい。
) 高さは、なるべく高くします。
(上に行くほど、細く成ります。途中の傾斜は、なだらかにします。)
) 手は途中で止まらずに、スムーズに上まであげる。
(途中で止まったり、水切れを起すと、その部分で、土が切れる恐れが、有ります。)
) 最上段では、力を抜き、一息入れ、土から、ゆっくり手を離します。
急いで手を離すと、土が振らつきますから、注意。
最後は、両手で拝む様な、手付きに成ります。
c) 延べ下げ。(土を下に下ろす。)
) 細く上に引き上げた土を、土の頭を抱え込み、向こう側、即ちロクロが右回転の場合、
時計の針で、10時又は11時の方向に倒します。(右回転では、右手を使います。)
尚 両手を重ね、手前側に土を倒す方法を、取る人もいます。
) すると力を入れなくとも、土が自然に回転しながら、下に降りていきます。
) 下に降りたら、両手で土の外周をしっかり、押さえ込みます。
③ 延べ上げ、延べ下げを、数度繰り返す。
a) 土殺し完了の確認は、左手で、土殺しの部分を、抱え込みます。
その手が、振ら付かければ、土殺しが完了と成ります。
(手が静止した状態で、止まっていれば、O Kです。)
b) 回数は3回程度が望ましいが、慣れない方は、回数が多く成ります。
回数が多くなると、土が水を吸い、土が弱くなり、腰が無くなります。
出来るだけ早く、作業を終える様にします。
c) 慣れない人は、力で土を、押さえ込もうとします。
その為、摩擦熱で、土が熱を持って、暖かくなっている場合が有ります。
これは、力の入れ過ぎと、水切れにより、手が十分滑らない為に、起こります。
泥を出し、手が滑れば、少しの力で、土殺しが、可能です。
・ 何度も述べますが、ロクロ作業には、標準的な方法(一般的方法)は有りません。
上記以外の方法で、土殺しをしている方も、多いと思います。
・ 各方法は、それなりの理由や、歴史が有ります。自分なりの方法(最初に習った方法)で、
土殺しをして下さい。
尚 土殺しのやり方が、色々有るからと言って、あれこれ手を出す事は、良くありません。
一つのやり方を、マスターして下さい。
どうしても、他の方法が気になるならば、自分の方法を完成してから、試してください。
以上で、「土殺しの話」を終わります。
電動轆轤で造る
土殺し
3) ここで電動ロクロの、スイッチを、入れます。
・ 土殺しをする範囲は、その土全部で、1作品を作る場合には、ロクロ上の土全部を、
土殺しを、行う必要が有ります。
・ 又、多量の土から、順次作品を作る場合には、その作品に必要な土の量の、1.5倍の土を、
土殺しをします。
① 回転は、やや早くし、水を付けた両手で、下から上に、3回程撫ぜ上げ、泥(どべ)を出します。
1回ずつ、両手に水を付けます。
「どべ」は、手が滑る様にする為に、必要な物です。十分「どべ」を作って下さい。
a) 土殺しは、素手で行う事が多いですが、土が荒目の場合、土にハゼ石が入っている場合、
又、土の荒さに関係なく、手に濡れた布を巻き、土殺しをする場合(地方)も有ります。
b) 布も、両手に巻く場合と、片手で巻く方法が有ります。
(手に巻きつけるのでは無く、片手に布や皮をもって、土殺しを行う方法も有ります)
c) 何れも、肌を守ると同時に、水切れを防ぐ目的で使用します。
② 延べ上げ、延べ下げ、をする。(土殺し)
a) 土殺しの目的は、土をロクロの中心に置く事です。(芯出し)
その他、土の練り癖を直す。空気を抜く(実際は難しい)などの、効果が有ります。
b) 延べ上げ。(土を上にあげる。)
両手の肘は、体(太ももなど)に固定します。
(手が振ら付いていては、土殺しは、不可能です。)
) 濡らした、両手で土を抱え込み、小指の付け根に力を入れ、両手で土を上にあげます。
掌(手のひら)で、必ず抱え込んで、下さい。
) 高さは、なるべく高くします。
(上に行くほど、細く成ります。途中の傾斜は、なだらかにします。)
) 手は途中で止まらずに、スムーズに上まであげる。
(途中で止まったり、水切れを起すと、その部分で、土が切れる恐れが、有ります。)
) 最上段では、力を抜き、一息入れ、土から、ゆっくり手を離します。
急いで手を離すと、土が振らつきますから、注意。
最後は、両手で拝む様な、手付きに成ります。
c) 延べ下げ。(土を下に下ろす。)
) 細く上に引き上げた土を、土の頭を抱え込み、向こう側、即ちロクロが右回転の場合、
時計の針で、10時又は11時の方向に倒します。(右回転では、右手を使います。)
尚 両手を重ね、手前側に土を倒す方法を、取る人もいます。
) すると力を入れなくとも、土が自然に回転しながら、下に降りていきます。
) 下に降りたら、両手で土の外周をしっかり、押さえ込みます。
③ 延べ上げ、延べ下げを、数度繰り返す。
a) 土殺し完了の確認は、左手で、土殺しの部分を、抱え込みます。
その手が、振ら付かければ、土殺しが完了と成ります。
(手が静止した状態で、止まっていれば、O Kです。)
b) 回数は3回程度が望ましいが、慣れない方は、回数が多く成ります。
回数が多くなると、土が水を吸い、土が弱くなり、腰が無くなります。
出来るだけ早く、作業を終える様にします。
c) 慣れない人は、力で土を、押さえ込もうとします。
その為、摩擦熱で、土が熱を持って、暖かくなっている場合が有ります。
これは、力の入れ過ぎと、水切れにより、手が十分滑らない為に、起こります。
泥を出し、手が滑れば、少しの力で、土殺しが、可能です。
・ 何度も述べますが、ロクロ作業には、標準的な方法(一般的方法)は有りません。
上記以外の方法で、土殺しをしている方も、多いと思います。
・ 各方法は、それなりの理由や、歴史が有ります。自分なりの方法(最初に習った方法)で、
土殺しをして下さい。
尚 土殺しのやり方が、色々有るからと言って、あれこれ手を出す事は、良くありません。
一つのやり方を、マスターして下さい。
どうしても、他の方法が気になるならば、自分の方法を完成してから、試してください。
以上で、「土殺しの話」を終わります。
電動轆轤で造る
土殺し