わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

教程10-3 (急須)

2008-11-11 22:43:39 | 教程 (陶芸全般を学ぶ)
[急須を作る] の続きを述べます。

 前回まで、1kgの土で、上から急須本体、注ぎ口、取っ手と作り、最後の残った土で、蓋を作ります。

 急須本体に、蓋受けを付ける、付けないの方法が有ります。それによって蓋の形は変わります。

 イ) 蓋受けが有る場合

  ① 急須本体の口縁に、「L字型」の蓋受が有る場合は、「L型」の内側の径と、

    蓋の直径を合わせます。

    「ぴったり」作る事は難しいですので、やや蓋を大きく作り、乾燥後、蓋を削り、現物合わせで、

    大きさ合わせます。

  ② 作り方は、摘みを上にした状態で作る方法と、摘みを下にして作る方法が有ります。

  ③ 摘みをロクロ挽きで作る。削り出しで作る。更に好みの形を作り、接着する方法が有ります。

  ④ 更に 蓋の形は次の様な物が有ります。

   a) 蓋が山形に中央が盛り上がった形

    ・ 逆さに作る。

      小皿を作る様に作ります。摘みは削り出し、又は後付けに成ります。

      削り出す場合には、底を厚くし摘み部分の土を残します。

      後付けの場合には、底の厚みは5mm程度で十分です。

      山の高さも好みの形にします。「なだらかな山」「こんもりした山」等です。

    ・ 上向きに作る。

      やや丸型の形にし、摘み部分も、好みの形にロクロ挽きします。

      又乾燥後、蓋の内側を削り、肉を薄くします。

   b) 蓋の中央が平ら、又は凹む形、その他表面に、ロクロで模様を付ける。

     この場合、上向きに作ります。摘みもロクロ挽きが出来ます。

     ・ 上を平らにしながら、中央に土を集め、摘みを作ります。

       (又は、中心に土を残し、周りを下に押し、薄く作ります。)

        摘みは、確実に摘める形や、大きさにします。

       素焼までは問題なく、摘めても、釉薬を掛け、本焼きすると、手が滑り、摘めない場合が、

       割合多い物です。それ故、摘みの根元はやや細くし、指が引掛かる様に作ります。

     ・ 中央が凹んだ形にするには、以下の方法が有ります。

      1) 中央の肉厚を薄くする方法

      2) 蓋の縁をロクロを回転させながら、竹へらで持ち上げる方法

         好みの範囲を、持ち上げます。
         
 ロ) 蓋受けが無い場合

    ① 蓋の直径は、急須本体の口の径と同じ、又はそれよりも、少し大きく作ります。

    ② 蓋の下部(底)に、凸又は高台風の、滑り止めが必要に成ります。

      その外径は、本体の口の内径に合わせます。

      (この場合も、やや大きく作り、現物合わせで調整した方が良いでしょう)


 これで各パーツが出来ましたので、次回は組み立てに入ります。

 
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