1) 手に持つ作品は軽くし、手に持たない作品は少々重量があっても良い。
① 手に持つ作品も、一時的に持つ場合と、ある程度の長時間持つ場合があります。
② 皿や丼(どんぶり)類は手に持つ場合があります。(以上が前回までの話です)
③ 酒気類は、重たい物を好む人と、軽い物を好む人に分かれます。
陶磁器で作る酒器類には、ビールジョッキ(コップ)や徳利、ぐい飲み(猪口)などがあります。
ビールの器と言えば、ガラス製が定番ですが、熱が伝わり難い利点を生かして、近頃は陶磁器製も
多くなってきています。
) ビールジョッキ(コップ)は、ジョッキと呼ばれるガラスの大量に入る器とは別に、陶器の
小型の容器が多く成ってきました。陶器製には、取っ手(把手)を付ける場合は少ない傾向に
あります。
a) 陶器製ではガラス製より軽く作れます。
分厚いガラス製のジョッキは重たく、胴体も太い為、取っ手が付いた物が多いです。
陶器の器は肉厚に作っても、ガラス製より軽くなります。
b) ガラス製では中の液体(ビール)やビールの泡が、透けて見え、ビールの色や冷たさを見る
事も出来、ジョッキを持つ事で直に冷たさを感じられます。更に、泡の量も見えますので、
飲む人に美味しさを演出してくれます。一方、陶器の器は中の液体は口から覗き込むしか見る
事は出来ません。又、ビールの色や冷え具合、泡の量も不明です。それ故、ガラス質よりも
欠点が多くなります。しかし、冷えたビールが中々温まらないと言う利点があります。
c) 取っ手の付いた器は、重く感じます。
特に片手で持つジョッキは、ビールを注いだ際の重心が、持ち手より遠くなりますので、
重さを感じる事に成ります。それに対して、コップ状の陶器製の器では、直接器全体を鷲掴み
にしますので、重心の位置が、手に近くなり、軽く感じる事に成ります。
) 徳利は軽い物が好まれ、「ぐい呑み」は重たい物が好まれる傾向にあります。
a) 徳利は首が細い為、日本酒の残量が判り難い事があります。
一般には、徳利の重さで量を判断します。但し、軽めの徳利ならば、判断可能ですが、そもそも
空の状態の重みが判らなければ、重さでは判断できず、どの位入っているかを確かめる為
徳利を振り、音で判断する場合もあります。余り見好い光景ではありません。又空になった
徳利を横倒しにして置く事もあります。人にお酌をする際、空の徳利や残り少ない徳利で行う
事は失礼に当たりますので、常に量の確認は必要に成ります。特に酒宴が盛り上がった状態では
酒の量の確認は難しくなります。軽めの徳利が重く感じる時には、かなりの量が有ると感じ
られますが、重い徳利の場合、何時までも酒が入っていると勘違いする恐れがあります。
それ故、余り重たい徳利は実用面からも敬遠され易いです。
b) 肉厚の「ぐい呑み」は、器に豪華が現れます。
特に口縁の厚い「ぐい呑み」は、手にズッシリとした感覚を与え、安心感も与える事になります
更に、燗(かん)酒や冷酒はそのままの温度を長く保ってくれますので、好都合です。
「ぐい呑み」は親指と人差し指で持ったり、さらに中指を添える事もあります。基本的には
小型の器ですので、少々重たく作ってもさほど問題には成りません。
④ 手に持たない陶磁器と言えば、花瓶(花入れ)、壷、飾り皿などがあります。
単体で鑑賞する物と、花などの器として使用されます。この場合は、重い軽いと言うよりも、
置いた場合での安定性が問題に成ります。不安定な物はそれ自身では「おもしろ味」があるの
ですが、実用面では失格です。特に花瓶などは、草花を生ける事で全体の重心が移動します。
草花の施や茎の長さ、草花の量などで、重心が上に行く程不安定になります、その為、底近
くを肉厚にして重したり、底に石などの錘を入れる場合もあります。それ故、逆に軽すぎる
器は不便とも言えます。
2) 同じ大きさの器でも重たいと感じる物と、軽いと感じるのはなぜか?
以下次回に続きます。
① 手に持つ作品も、一時的に持つ場合と、ある程度の長時間持つ場合があります。
② 皿や丼(どんぶり)類は手に持つ場合があります。(以上が前回までの話です)
③ 酒気類は、重たい物を好む人と、軽い物を好む人に分かれます。
陶磁器で作る酒器類には、ビールジョッキ(コップ)や徳利、ぐい飲み(猪口)などがあります。
ビールの器と言えば、ガラス製が定番ですが、熱が伝わり難い利点を生かして、近頃は陶磁器製も
多くなってきています。
) ビールジョッキ(コップ)は、ジョッキと呼ばれるガラスの大量に入る器とは別に、陶器の
小型の容器が多く成ってきました。陶器製には、取っ手(把手)を付ける場合は少ない傾向に
あります。
a) 陶器製ではガラス製より軽く作れます。
分厚いガラス製のジョッキは重たく、胴体も太い為、取っ手が付いた物が多いです。
陶器の器は肉厚に作っても、ガラス製より軽くなります。
b) ガラス製では中の液体(ビール)やビールの泡が、透けて見え、ビールの色や冷たさを見る
事も出来、ジョッキを持つ事で直に冷たさを感じられます。更に、泡の量も見えますので、
飲む人に美味しさを演出してくれます。一方、陶器の器は中の液体は口から覗き込むしか見る
事は出来ません。又、ビールの色や冷え具合、泡の量も不明です。それ故、ガラス質よりも
欠点が多くなります。しかし、冷えたビールが中々温まらないと言う利点があります。
c) 取っ手の付いた器は、重く感じます。
特に片手で持つジョッキは、ビールを注いだ際の重心が、持ち手より遠くなりますので、
重さを感じる事に成ります。それに対して、コップ状の陶器製の器では、直接器全体を鷲掴み
にしますので、重心の位置が、手に近くなり、軽く感じる事に成ります。
) 徳利は軽い物が好まれ、「ぐい呑み」は重たい物が好まれる傾向にあります。
a) 徳利は首が細い為、日本酒の残量が判り難い事があります。
一般には、徳利の重さで量を判断します。但し、軽めの徳利ならば、判断可能ですが、そもそも
空の状態の重みが判らなければ、重さでは判断できず、どの位入っているかを確かめる為
徳利を振り、音で判断する場合もあります。余り見好い光景ではありません。又空になった
徳利を横倒しにして置く事もあります。人にお酌をする際、空の徳利や残り少ない徳利で行う
事は失礼に当たりますので、常に量の確認は必要に成ります。特に酒宴が盛り上がった状態では
酒の量の確認は難しくなります。軽めの徳利が重く感じる時には、かなりの量が有ると感じ
られますが、重い徳利の場合、何時までも酒が入っていると勘違いする恐れがあります。
それ故、余り重たい徳利は実用面からも敬遠され易いです。
b) 肉厚の「ぐい呑み」は、器に豪華が現れます。
特に口縁の厚い「ぐい呑み」は、手にズッシリとした感覚を与え、安心感も与える事になります
更に、燗(かん)酒や冷酒はそのままの温度を長く保ってくれますので、好都合です。
「ぐい呑み」は親指と人差し指で持ったり、さらに中指を添える事もあります。基本的には
小型の器ですので、少々重たく作ってもさほど問題には成りません。
④ 手に持たない陶磁器と言えば、花瓶(花入れ)、壷、飾り皿などがあります。
単体で鑑賞する物と、花などの器として使用されます。この場合は、重い軽いと言うよりも、
置いた場合での安定性が問題に成ります。不安定な物はそれ自身では「おもしろ味」があるの
ですが、実用面では失格です。特に花瓶などは、草花を生ける事で全体の重心が移動します。
草花の施や茎の長さ、草花の量などで、重心が上に行く程不安定になります、その為、底近
くを肉厚にして重したり、底に石などの錘を入れる場合もあります。それ故、逆に軽すぎる
器は不便とも言えます。
2) 同じ大きさの器でも重たいと感じる物と、軽いと感じるのはなぜか?
以下次回に続きます。
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