わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

ロクロ挽きの要点 (2)

2008-11-27 22:33:43 | 電動ロクロの技法
「ロクロ作業のまとめ」 

 前回の続きを述べます。

4)  ロクロ作業の留意点。

 ① 回転スピードについて。

   回転速度は、人によって好みが有ります。ご自分に合った速度を見つけて下さい。

   又、手の方に関心が集まり、足の方が、おろそかに、なり勝ちです。

   状況に応じて、速度を変える事が出来れば、ロクロの上達も速くなります。

  ここでは一般的な事を述べます。

  a)  ロクロ作業で、速度が速い方が良い場合。

    土殺しの時。直径が小さい場合の形作り、及び削り作業の時。土を上に上げる荒延ばしの時。

  b) 速度が遅い方が良い場合。

    直径が大きい場合の形作り、及び削り作業の時。 土が振れている時の修正時。

    皿などで、腰が落ちて来た(座る)場合。 土延ばしの最上段付近、などです。

 ② 手を固定する。

  a) ロクロ挽きが上手になるには、器の外側の手が、「しっかり」 固定される(位置を保持出来る)

    事が何よりも重要です。

  b) 特に肘が体の一部(太もも)に固着させます。

    背の高い作品でも、肘を固定し、上下に回転する様に使います。

  c) 左右の手が繋がる土の高さならば、必ず繋げて下さい。(指を組む事)

    (高く成り、手が繋がらない場合でも、口縁周辺では、繋がるはずです)

 ③ 手は原則、下から上に移動させます。

   土を延ばす時や、形を作る際は、原則、下から上に手を上げて行き、口縁で手を離します。

   最上段まで行かずに、手を離した場合、振ら付きの原因になります。

   尚、これは原則です、慣れた方は、上から下に手を移動させ、肉厚を調整する事もします。

 ④ 土から手を離すときは、「ゆっくり」と離す。

   土から急に手を離すと、作品が振れ ます。一息入れてから、手を離すように、習慣付けます。

5) 作品を作る。

  簡単な(容易な)作品から、順番に難しい作品を作っていきます。

  希望するからと言って、最初から難しい作品に、挑戦せず、一歩一歩積み上げる事が

  ロクロ上達の早道です。

 ① 一番最初に作る作品は、普通「湯呑み」です。

   「湯呑み」は、小さな物ですが、ロクロ作品の基本形で、色々な技法が含まれています。

   「湯呑み」にも、色々な形が有りますので、何度も試す事をお勧めします。

 ② ロクロは回転している為、常に遠心力が働いています。

   それ故、少しの力で、作品は外に開く(径が大きくなる)事が出来ます。

   小(中)鉢物などは、割合容易に作れる作品です。

 ③ 次に遠心力に逆らう作品を作ります。

   即ち 径が細くなった部分を持つ作品(一輪差や徳利など)です。

 ④ 最後に、背の高い作品を作ります。


 次回に、土を高くする方法や、薄くする方法を述べたいと思います。
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