11) 分離して焼成してから組み立てる方法。
陶壁の様に巨大な焼き物は、分離して焼成します。その為、焼成後に組み立てる必要があります
焼き物は焼成する事で収縮し、場合によっては、変形が起こる事も多いです。その為組み合わ
せが「ピッタリ」するとは限りません。多くの陶壁は平面よりやや盛り上がった立体構造の
物が多いですので、「ピッタリ」合わなくても、それほど目立つ訳ではありません。
尚、陶壁以外の一般的な作品は、焼成後に組み立てる例は少ないです。
① 裏打ちのある作品。
組み立てる際、隣同士の端面のみでの接着は、糊代が少ない為強度的に弱くなります。
出来れば、裏面より他の物質で裏打ちすれば、より強固に接着できます。
その裏打ちした状態で壁面に取り付ければ、完成になります。
) 陶壁の場合、壁面に取り付ける事に成りますので、壁自体が裏打ちの役目を果たす事にも
成ります。その壁の材料が何であるかによって、作品を支える強度も変化します。
) 一般には、コンクリートの壁が多い様です。
鉄筋コンクリート製の壁であれば、かなりの重量のある作品を吊るす事も可能です。
陶壁の作品の接着面は、糊代を多くする為に、適度の凹凸が付けられています。陶壁とコン
クリートの接着剤としてモルタル(セメントと砂と水)類を使う事が多いです。
) 漆喰(しっくい)による接着。
注: 漆喰とは、消石灰を主成分とする塗り壁材の事で、空気中の炭酸ガスを取り込み硬化
します。古代エジプト、ギリシャ、ローマ、万里の長城、我が国の寺院、城郭、蔵などで
多く使われています。近代(現在)でも多用されています。特別な接着剤は不要です。
漆喰は壁と作品を接着するだけでなく、作品同士も強固に接着する事が出来ます。
) 現在では新素材による接着方法があるかも知れません。
但し、上記素材が数世紀に渡り、堅固に持続する事が証明されているのに対し、新素材が
数十年~数百年も効果が持続するかは、不明な部分が多いです。即ち実績に乏しいのです。
② 陶壁などは、多くの人が集まる公共的な建物に設置される事が多いです。
又人の頭より高く掲げられます。それ故、地震などの自然災害に対しても、亀裂や一部落下、
崩壊することなく保持されていなければ成りません。
12) まとめ。
① 大きな作品は、力仕事になります。更に、多大な時間も必要になります。
② スペースの問題もあります。
大きい作品故、通常より広いスペースが必要です。例えば制作場所、乾燥場所、一時保管場所
などが必要になります。狭い場所では制作に、不自由をきたします。
③ 作品の種類によって、制作方法の選択(手ひねり、轆轤又はその両方、鋳込など)をする
必要があります。制作方法の違いは、出来上がる作品に異なる印象を与えます。
④ 大きい作品は、制作時、乾燥時、移動時など色々な場面で、作品が割れたり、壊れたりする
失敗が多いです。それ故、一発勝負には危険性が伴いますので、失敗した時の予備対策を
しておく必要があるかも知れません。
⑤ 作品を焼ける十分容積の大きい窯が必要です。特に窯詰めにはくれぐれも慎重さが必要です。
⑥ 無事に焼き上がったても、作品の運搬、展示、据付などで多くの問題が発生する事も稀では
有りません。
最後に、大きな作品は出来上がってしまえば、必ずしも、一般にはそれほど役に立つ物でもあり
ません。 一度は挑戦する価値は有りますが、特別な以外は多く作る必要も無いと思われます。
取りとめも無い話に成ってしまいましたが、以上で「大きな作品はなぜ難しいか」の話を終わります。
陶壁の様に巨大な焼き物は、分離して焼成します。その為、焼成後に組み立てる必要があります
焼き物は焼成する事で収縮し、場合によっては、変形が起こる事も多いです。その為組み合わ
せが「ピッタリ」するとは限りません。多くの陶壁は平面よりやや盛り上がった立体構造の
物が多いですので、「ピッタリ」合わなくても、それほど目立つ訳ではありません。
尚、陶壁以外の一般的な作品は、焼成後に組み立てる例は少ないです。
① 裏打ちのある作品。
組み立てる際、隣同士の端面のみでの接着は、糊代が少ない為強度的に弱くなります。
出来れば、裏面より他の物質で裏打ちすれば、より強固に接着できます。
その裏打ちした状態で壁面に取り付ければ、完成になります。
) 陶壁の場合、壁面に取り付ける事に成りますので、壁自体が裏打ちの役目を果たす事にも
成ります。その壁の材料が何であるかによって、作品を支える強度も変化します。
) 一般には、コンクリートの壁が多い様です。
鉄筋コンクリート製の壁であれば、かなりの重量のある作品を吊るす事も可能です。
陶壁の作品の接着面は、糊代を多くする為に、適度の凹凸が付けられています。陶壁とコン
クリートの接着剤としてモルタル(セメントと砂と水)類を使う事が多いです。
) 漆喰(しっくい)による接着。
注: 漆喰とは、消石灰を主成分とする塗り壁材の事で、空気中の炭酸ガスを取り込み硬化
します。古代エジプト、ギリシャ、ローマ、万里の長城、我が国の寺院、城郭、蔵などで
多く使われています。近代(現在)でも多用されています。特別な接着剤は不要です。
漆喰は壁と作品を接着するだけでなく、作品同士も強固に接着する事が出来ます。
) 現在では新素材による接着方法があるかも知れません。
但し、上記素材が数世紀に渡り、堅固に持続する事が証明されているのに対し、新素材が
数十年~数百年も効果が持続するかは、不明な部分が多いです。即ち実績に乏しいのです。
② 陶壁などは、多くの人が集まる公共的な建物に設置される事が多いです。
又人の頭より高く掲げられます。それ故、地震などの自然災害に対しても、亀裂や一部落下、
崩壊することなく保持されていなければ成りません。
12) まとめ。
① 大きな作品は、力仕事になります。更に、多大な時間も必要になります。
② スペースの問題もあります。
大きい作品故、通常より広いスペースが必要です。例えば制作場所、乾燥場所、一時保管場所
などが必要になります。狭い場所では制作に、不自由をきたします。
③ 作品の種類によって、制作方法の選択(手ひねり、轆轤又はその両方、鋳込など)をする
必要があります。制作方法の違いは、出来上がる作品に異なる印象を与えます。
④ 大きい作品は、制作時、乾燥時、移動時など色々な場面で、作品が割れたり、壊れたりする
失敗が多いです。それ故、一発勝負には危険性が伴いますので、失敗した時の予備対策を
しておく必要があるかも知れません。
⑤ 作品を焼ける十分容積の大きい窯が必要です。特に窯詰めにはくれぐれも慎重さが必要です。
⑥ 無事に焼き上がったても、作品の運搬、展示、据付などで多くの問題が発生する事も稀では
有りません。
最後に、大きな作品は出来上がってしまえば、必ずしも、一般にはそれほど役に立つ物でもあり
ません。 一度は挑戦する価値は有りますが、特別な以外は多く作る必要も無いと思われます。
取りとめも無い話に成ってしまいましたが、以上で「大きな作品はなぜ難しいか」の話を終わります。
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