陶芸に限らず、何事にも手順があります。手順を忘れたり、手順前後の誤りにより、思いも拠らない
結果を招く事は多いです。
7) 窯出しに付いて。
窯出しは緊張と不安もありますが、どの様に焼き上がっているかの期待もある作業です。
何度経験してもこの感覚は変わりません。
窯が十分に冷えたら(出来れば約100℃以下)、最後の段階である窯出しに移ります。
最後の数十度が中々温度が下がりませんんので、扉や色見穴を開けて窯の中に空気を入り込ませ
空気を循環させて温度を下げる必要も生じます。勿論急がないならば、30℃程度まで自然に冷や
してから窯出しをすればより安心です。窯出しで行う事は以下の事柄です。
① 窯出しの準備。
ⅰ) 窯が屋外にある場合と屋内にある場合では、条件が若干異なります。即ち屋外の場合には
雨天や強風のある時はなるべく日延べした方が安全です。勿論屋外であっても屋根付きの通路
が有れば風雨を避ける事もできますので、少々の悪天候でも決行が可能です。
ⅱ) 窯の容量にもよりますが、窯から出した作品を並べるスペースが必要になります。
風雨がなければ出来るだけ窯の近辺の場所が都合が良いです。勿論小さな窯であれば直接作業
場に持ち込み、並べる事も可能です。ある程度まとまった量の作品であれば、それなりの
スペースが必要になります。尚、この場所は窯出しの完了と作品の大まかなチェックが終わる
までの一時的なスペースです。平坦な場所が理想ですが、やや傾斜のある時には、作品が転倒
しない様に何らかの方法を取る必要があります。
ⅲ) 場所が決れば作品を置く敷物が必要です。
例えば窯の温度が100℃であっても、作品を窯の外に持ち出せば温度は急激に低下します。
勿論、外気温にも影響します。それ故、敷物も化学繊維の物(塩ビ等)でも良いのですが、
出来れば、ダンボールや新聞紙を敷物の上に敷いた方がより安全です。ちなみに塩ビは最高
使用温度は約80℃と言われていますので、それ以上の熱が加わると孔が開きます。
注意する事は、窯出し直後の作品をコンクリートの上に直に置かない事です。熱がコンクリ-ト
に吸収され、接した部分が急激に冷え、割れを起こす事があるからです。
理想的には木の板の上に並べる事です。
ⅳ) 作品を重ねる為にスペーサーの紙(新聞紙、広告のチラシ等)を用意します。
窯出しした作品の量が多くなると、直ぐに置き場所が無くなります。皿類などは場所を取り
ますので、重ねる事でスペースを獲得します。作品同士を重ねる場合、直に重ねても良いので
すが、より安全の為にも、スペーサーを入れる方が良いでしょう。
ⅴ) 窯出しに要する人手数。
小さな窯であれば、一人で十分ですが、作品の量が多くなったり、作品を置く位置が遠い場合
数人の人がいた方が効率良く作業ができます。窯から出す人が一人と、出した作品を運ぶ人、
作品を種類別に並べる人、場合によっては良く焼けた作品と不出来な作品を選別する人など
の役割分担です。
② 扉を開けて内部を観察します。
例え温度計が100℃を示していても、まだ熱気がありますので、作品は基より窯道具である棚板
や支柱なども火傷(やけど)する位の温度がありますので、それらを直に触ら無い事で、手袋は
必需品になります。作品を窯出しする前に確認しておく事項は以下のものがあります。
ⅰ) 作品ほ周囲に飛び散った破片がないかを外から確認する。
本焼きではめったに起こらない事ですが(素焼きでは起こり易い)、焼成中に作品が爆発する
事があります。
窯の中で爆発事故が起これば、破片が飛び散っていますので、直ぐに気が付くはずです。
飛び散った破片はその周囲に悪い影響を与えますので、どの範囲まで飛び散っているかを確認
する必要があります。尚、奥行きのある窯では、頭を入れなければ見えないかも知れませんが
十分冷えていない窯の中に頭を入れる事には注意が必要です。
更に、窯詰めの際、不安定な作品がある場合、窯の中で転倒し、隣の作品に接触していない
かを確認します。
ⅱ) 焼き上がりの状態を見る。
以下次回に続きます。
結果を招く事は多いです。
7) 窯出しに付いて。
窯出しは緊張と不安もありますが、どの様に焼き上がっているかの期待もある作業です。
何度経験してもこの感覚は変わりません。
窯が十分に冷えたら(出来れば約100℃以下)、最後の段階である窯出しに移ります。
最後の数十度が中々温度が下がりませんんので、扉や色見穴を開けて窯の中に空気を入り込ませ
空気を循環させて温度を下げる必要も生じます。勿論急がないならば、30℃程度まで自然に冷や
してから窯出しをすればより安心です。窯出しで行う事は以下の事柄です。
① 窯出しの準備。
ⅰ) 窯が屋外にある場合と屋内にある場合では、条件が若干異なります。即ち屋外の場合には
雨天や強風のある時はなるべく日延べした方が安全です。勿論屋外であっても屋根付きの通路
が有れば風雨を避ける事もできますので、少々の悪天候でも決行が可能です。
ⅱ) 窯の容量にもよりますが、窯から出した作品を並べるスペースが必要になります。
風雨がなければ出来るだけ窯の近辺の場所が都合が良いです。勿論小さな窯であれば直接作業
場に持ち込み、並べる事も可能です。ある程度まとまった量の作品であれば、それなりの
スペースが必要になります。尚、この場所は窯出しの完了と作品の大まかなチェックが終わる
までの一時的なスペースです。平坦な場所が理想ですが、やや傾斜のある時には、作品が転倒
しない様に何らかの方法を取る必要があります。
ⅲ) 場所が決れば作品を置く敷物が必要です。
例えば窯の温度が100℃であっても、作品を窯の外に持ち出せば温度は急激に低下します。
勿論、外気温にも影響します。それ故、敷物も化学繊維の物(塩ビ等)でも良いのですが、
出来れば、ダンボールや新聞紙を敷物の上に敷いた方がより安全です。ちなみに塩ビは最高
使用温度は約80℃と言われていますので、それ以上の熱が加わると孔が開きます。
注意する事は、窯出し直後の作品をコンクリートの上に直に置かない事です。熱がコンクリ-ト
に吸収され、接した部分が急激に冷え、割れを起こす事があるからです。
理想的には木の板の上に並べる事です。
ⅳ) 作品を重ねる為にスペーサーの紙(新聞紙、広告のチラシ等)を用意します。
窯出しした作品の量が多くなると、直ぐに置き場所が無くなります。皿類などは場所を取り
ますので、重ねる事でスペースを獲得します。作品同士を重ねる場合、直に重ねても良いので
すが、より安全の為にも、スペーサーを入れる方が良いでしょう。
ⅴ) 窯出しに要する人手数。
小さな窯であれば、一人で十分ですが、作品の量が多くなったり、作品を置く位置が遠い場合
数人の人がいた方が効率良く作業ができます。窯から出す人が一人と、出した作品を運ぶ人、
作品を種類別に並べる人、場合によっては良く焼けた作品と不出来な作品を選別する人など
の役割分担です。
② 扉を開けて内部を観察します。
例え温度計が100℃を示していても、まだ熱気がありますので、作品は基より窯道具である棚板
や支柱なども火傷(やけど)する位の温度がありますので、それらを直に触ら無い事で、手袋は
必需品になります。作品を窯出しする前に確認しておく事項は以下のものがあります。
ⅰ) 作品ほ周囲に飛び散った破片がないかを外から確認する。
本焼きではめったに起こらない事ですが(素焼きでは起こり易い)、焼成中に作品が爆発する
事があります。
窯の中で爆発事故が起これば、破片が飛び散っていますので、直ぐに気が付くはずです。
飛び散った破片はその周囲に悪い影響を与えますので、どの範囲まで飛び散っているかを確認
する必要があります。尚、奥行きのある窯では、頭を入れなければ見えないかも知れませんが
十分冷えていない窯の中に頭を入れる事には注意が必要です。
更に、窯詰めの際、不安定な作品がある場合、窯の中で転倒し、隣の作品に接触していない
かを確認します。
ⅱ) 焼き上がりの状態を見る。
以下次回に続きます。
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