誰かがデザインをしている
唐突に書き出してしまったが、
世の中にあるものは、誰かがデザインをしたものだ
それが、ピンクチラシであれ、
超高層ビルであれ、だ
小生も仕事柄、デザインで悩むことがある
出来上がったデザインは単純であっても、
そこへ至る過程には、様々な手順や発想があって、
一直線にそこへ向かったわけではないが、
満足いくモノを作るためには、
どんな過程も疎かに出来ない
生みの苦しみとまでは言わないが、
単純な、誰にでも思いつきそうなデザインほど、
時間を使っているように思える
そのシンプルなデザインの最たるものが
自然界にある
蜘蛛の巣ほど、心惹かれるものはない
シンプルであって、実に機能的
緻密に計算された形を持ち、
その中心に鎮座する主人たる蜘蛛が
猛々しく見える
このデザインに行き着くまでは、
進化の過程もあるだろうが、試行錯誤があったはずだ
いかに効率的に、しかも短時間で仕上げる必要がある
蜘蛛だって外敵がいるはずだし、
気を緩めることなく、この自然が織り成す世界の中で、
自分の仕事を遣り抜く
しかし、見事だ
いつも感心する
これは、直径50センチはあっただろうと思う巣
これを足場もなしに、どうやって組み立てていくのだろう?
最初の外輪を作るときには、
風任せで飛ばなければ、とても出来ないような
大きな仕掛けだ
もう少し小さな蜘蛛の巣であれば、
小さくちぎった葉っぱを巣に投げつけ、
蜘蛛が動くのを観察するところだが、
これほど立派なモノを見せ付けられると、
下手に出だしができない神々しさがある
世の中のモノは、誰かがデザインしているのだが、
蜘蛛の巣はどうやって生まれたのか、
興味がある