一週間に、一度か、二度・・・。
相方と夕食を共にする。
・・・共にする・・・というよりも、食事をさせていただいているのである(・・・情けなや・・・)。
失業中の身であるので、相方が、ご馳走してくださるのだった・・・。
(失業しているけれど、自分の食事代くらい、自分で出すよ・・・と見栄を張ってみたのだけれど・・・失業しているひとを連れ出しているのだから・・・と言って、いつも支払って下さるのだ)
差し向かいで、テーブルを挟んで、食事をしていると、相方は、時々、じっと私を見ている。
そんなに見つめられると、食べづらいし、第一、ハズかしいから、見つめるのをやめてよ・・・とお願いしてみた。
相方曰く。
『・・・だって。食べ方がさ、もぐもぐってしていて、ビーバーみたいで可愛いんだもん。』
・・・私は、口腔外科にて、治療中なため、咀嚼が、あまりよく出来ずにいる。
だから、少しづつ、口の中に、食物を入れて、もぐもぐ・・・と、なってしまっているのだった。
『・・・それにさ・・・。』
相方は、続ける。
『お箸の持ち方がさ・・・。』
実のところ・・・私は、小学校に上がるまで、お箸が使えずにいた、超不器用な子供だったのだ。
(因みに、小学生になる前までは、食事の時には、スプーンを使っていた)
普通は、お箸の上1/3くらいを持つと、角度が拡がり、使いやすいそうだ。
私は、真ん中あたりを持つので、食物を挟む角度が、小さい・・・という指摘だった。
それが、たどたどしい・・・というか、小さな手で、無理して持っているようで、なんだか、可愛くて、つい見とれてしまうんだよね・・・相方は、可笑しそうに言う。
箸使いとしては、あまり綺麗とは言えないが、子供みたいで、まあ、許してあげよう・・・そんな感じなのだろうか・・・。
いやはや・・・この年齢になって、そんなことを言われるとは、思ってもみなかった。
・・・と言うわけで、相方もヘンだが、私も、やっぱり、ヘンなのである。
もぐもぐもぐ・・・齧歯類の食事は、続く・・・。