どんよりと重たい曇り空で、時々、小雨のパラつく寒い初冬の土曜日(11月9日)。
目黒雅叙園へ行ってまいりました。
映画『利休にたずねよ』に関係あるらしい・・・ということで、この映画の鑑賞を予定している映画大好きな相方と目黒へ。
目黒は、坂の街。
以前、同じ、目黒雅叙園で行なわれた “face to ace”のライヴで、ace清水さんが、雅叙園から、目黒方面へ向かう行人坂の上りが、大変、キツイとおっしゃっていたので、その時は、少し遠回りな権之助坂を通ったのですが、今回は、チャレンジ。
目黒駅から雅叙園へ向かう下りの坂道の時には、気付かなかったのですが、この坂道の傾斜を利用して、料亭だった雅叙園の3号館である百段階段が作られたということで、二往復?したということになるのでしょうか・・・。
この百段階段は、6つの部屋が残っており、十畝の間/漁樵の間/草丘の間/静水の間/星光の間/清方の間・・・そして、未完成の頂上の間の7つの部屋が、天井、壁、欄間、床の間・・・いたるところに、日本画・彫刻・螺鈿細工などを施した絢爛豪華な造りとなっておりました。
各部屋それぞれ趣が異なり、昭和初期、ここで、毎晩、酒宴が行われた・・・のでしょう。
私は特に、清方の間、星光の間の装飾が好きです。
百段階段そのものもさることながら、昭和初期の建築・・・ガラス戸や照明器具、障子、襖といったモダニズムと桃山風の装飾の融合が、不思議な空間美を構成しているし、空気感もあり、時間の堆積と懐かしさ・・・実際に、料亭として使われていたこの空間のレトロな雰囲気もまた格別なものでもあるようです。
百段階段見学のあとは、日本料理 渡風亭で、少し遅めの昼食。
器を楽しみながら、水の流れるお部屋のテーブル席で、秋の季節感を味わいました。
『こういう贅沢な空間もいいね・・・。』
見学&お食事で、約3時間。
秋のひと時を、美術と食で楽しんだ一日。