鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

厳冬の幻影

2014-01-07 22:51:25 | Weblog

目が覚めて、あたりが少しだけ明るくなっていて、ふと・・・今は、何時頃だろうか・・・と思った。

朝なのか、夕刻なのか・・・自分でもよくわからなかった。
先程、いつのまにか、眠ってしまったことを、オボロゲながら思い出す。

もしかすると・・・。
私には、もう時間の感覚すらなくて、少し前のことも思い出せずにいる。
このまま・・・自分自身が、わからなくなるのではないか・・・そして、これは、夢なのではないだろうか・・・そう、去年の春から・・・そして夏・・・、秋・・・そして・・・今、厳冬・・・氷点下、氷の世界が、一瞬にして過ぎ去って、今、この空間は、たぶん、今までとは、全く違う場所・・・。

現実が、現実ではなく・・・。

覚醒始めると、明け方の6時過ぎ。
そろそろ、明るくなる時刻・・・。

明け方と夕刻に、一度だけ、時が交差する。
朝は、夕に、夕は朝に・・・。

そんな錯覚をおこさせるような・・・夕刻のような朝。


去年の年末の夕刻(・・・といっても、あれからまだ2週間くらいしかたっていないけれど)。
隣市の高架橋の上から、遙か、北西を望むと、既に、薄暮の中に、蜃気楼のように、浮かぶように、藍色に映し出される山の嶺とその稜線、そして、山懐に抱かれるようにして、北関東の街が、幻影のように、紗を帯びて、これも浮かんでいるように見えた。
一瞬の夢幻のような風景。
たぶん・・・人の目にしか捉えられないだろう・・・ほんの一瞬の異界の出現に、我が目を疑った。
それは、私にしか、感じられない光景だったのかもしれない。
もしかすると、私自身のいびつな脳が生み出した・・・一瞬の幻の風景。

雨上がりの霧と靄に閉ざされた異界・・・。
青味を帯びた灰色の世界。
灯りはなく、ただ、そこに浮かぶだけの街・・・。

一瞬、垣間見た、朝と夕の交錯。

そして、厳冬の幻。



アジアン・テイスト

2014-01-06 22:46:05 | Weblog

午後から、強風。


・・・去年の冬至のこの日(12月22日)。

私は、開演前の食事に悩んでいた。

特に、食べたいものがなかったし、大して空腹でもなかったのだけれど、この日は、起床が、昼の0時。
いつものとおり、数時間たたないと食欲がわかぬ。
珈琲1杯だけ飲んで、さて・・・出かけるか・・・ということになって、さて、開演前は、何を食べようか・・・と思ったのである。
観劇前の食事は、大抵、決まっているのだけれど、今日は、都内の東側(山手線の東)の地域で、このところ、あまり馴染がない・・・以前だと、銀座松屋のレストラン・フロアで、十二野菜の豆乳温麺などの定番を食すところだけれど、松屋は、閉店してしまっているらしい・・・。
日比谷方面なれば、マクロビオテックのレストランが、あったよな・・・と思いだした。

まだ、17時前だというのに、ほぼ満席であった。

・・・それに何故か、食指がそそらないのである。
玄米ご飯と、野菜にいかに手をかけ、違う味に変ずるか?・・・そして、更に健康で、地球に優しく・・・そういうコンセプトのお店だった(私流にいえば、スカした・・・お店ということになるのか)。

・・・やっぱりなぁ・・・なんか、今日の気分じゃないんだよな・・・レストラン・フロアを徘徊する。

そこで、見つけてしまったのだ・・・今一番食べたいもの・・・多分・・・マクロビとは、対極であろうと思える・・・それは、ベトナムのフォーであった。

早速、お店に入り、ベトナム+タイ料理のミックスしたようなセットメニューをオーダー。
ガツンと脳天と全身の毛孔が開くような辛さのグリーンカレー、日本のさつま揚げを甘くしたような練り物。生春巻き、そして、蒸し鶏のフォー。
極めけ・・・のあの緩さ・・・ココナッツ・クリーム・プリン・・・コレ最高。

アジアン・テイスト・・・それは、衝撃的な辛さと曖昧な甘さ、味は、ぼんやりしているようで、ぬるく、澱んだ・・・亜熱帯の不思議な味覚・・・以前なら、きっぱりお断りしたであろうこの味が、なんとも懐かしい気がするのは、何故だろう・・・?

もともと、暑い国のお料理だし、どちらかといえば、熱に対する食だと思う。

熱を下げる食材・・・。

しかし、私が、かの地(タイ・ベトナムなどの所謂インドシナ半島)へ訪れてたら、果たして、食する気になるだろうか?

湿度と熱さと辛さと甘さ・・・全ての矛盾を閉じ込めたような・・・アジアン・テイスト。



初詣

2014-01-05 23:00:19 | Weblog

今年のお正月は、穏やかな日に恵まれました。

本日の朝は、氷点下。


昨日は、相方と初詣。

相方は、正月3日から、もう(個人的に)仕事始め。
来年度の事業計画の起案が、全く手つかずで、年明け早々には、形にしないと・・・などとぼやいていたのが去年の年末。まだ、お正月なのに、出社する社員もいたそうで、そちらの指導をしていたら、自分の仕事が、全く完了せず。
正月休みも早々と終わらせ、平常モードで、仕事を続けていたようでした。

そんなこんなで、年明けも、多忙で、しばらく会えないから、それじゃあ、4日の夕方、いっしょにご飯でも食べましょうね・・・ということで、夕方、待ち合わせ。

『そいじゃあ、初詣にいきましょうかね。』
と会うなり、相方一言

『えーっ?初詣ぇ~~~?寒いからヤダよ。それに、神社の神様のお仕事は午後4時までって決まってるんだから、もう帰っちゃったよ。』
私、無知な反論。

『いやいや。お正月は、神様だって、残業するから、一人くらい、お社の中で、当直してるよ。コート持ってきてるでしょ。』
相方、いい加減な説得。

『(私、しぶしぶ)・・・うん。』

もう20年以上ご無沙汰の地元では、一番大きな神社へ。

午後5時30分。

誰もいないかと思っていたら、駐車場は、ほぼ満車。空きスペースへ、駐車。
夜店もたくさん出ているし、社務所では、お札などを販売する巫女さんたちも数名待機。

『元旦に、この神社の前を通ったら、大渋滞でした。みんな市役所の駐車場に止めてたみたいですよ。』
相方は、そう言いながら、本殿へ。

『正式には、もう一つ先の国道から、この神社の参道になるので、そちらから、行くべきなのでしょうが、寒いから、端折りましょう。』

長い長い参道の両脇には、冬の闇を照らす灯篭が幻想的に美しく燈っていて、私はちょっと歩いてみたかったような気がしました。


年が明けたとたん、夕暮れが、少しづつ遅くなってきているのを感じた昨日でした。



雪の結晶

2014-01-03 22:51:36 | Weblog

終日くもり。お天気下り坂のよう・・・。


クリスマスの翌日という超さえない日に生まれた私ですが、その日は、雪だったそうです。

私は、雪の日は、好きですが、雪の日の外出は、大嫌いです。
関東の平地に居住しておりますが、この地域は、雪の日より、翌日の晴れた朝の方が、外出が大変なのです。
氷点下まで、気温が下がると、路面がガチガチに凍結して、非常に危険なのです。
だから、お勤めしていた時は、
『スノータイヤの車以外で、出勤されている方は、路面が凍結している場合には、出社しないでください。』
という御触れが、所属長からありました。

・・・だけどぉ~~~会計期日なんですけどね・・・。

まあ、今年は、そんな心配は、無用です。


本日の画像

好きで、嫌いな雪の日ですが、雪の結晶モチーフのネックレス&ブローチ。

箱の上、左から、銀と真珠とジルコニアのブローチ兼ペンダントヘッド。
お隣は、1週間前のお誕生日に、友人のY子さんから贈られた繊細なダイヤモンドとホワイトゴールドのペンダント。
その下は、ホワイトゴールドと総計0.7カラットのペンダントヘッド(こちらは、このブログ内に幾度となく登場しています。
箱の下は、アルフォンス・ミュシャのイラスト・トランプと、皆川博子氏の小説『双頭のバビロン』。
雪雲をイメージして、くすんだ色と配置で、撮影してみましたが・・・。


小学生の頃、雪の結晶を顕微鏡で見せていただいたとき、その造形の美しさに感動した記憶がありますが、前記のとおり、大人になると、雪は、交通の妨げになるし、通勤が心配だし・・・いいことは、ありませんでした。
今年の冬は、何処へ行くあてもないので、自宅にいて、さながら、王侯貴族のように、降り積もる雪など眺めて暮らしたいと思っております。


雪の結晶は、即、宝飾品に仕えるデザインだと思います。
特に、銀色の地金にダイヤモンドを、六角形以上の幾何学模様に配するだけで、美しいデザインになるようです。

自然の優れた造形は、修正の必要がまるでないようです。



初夢~夢談義・明晰夢への憧れ

2014-01-02 22:54:16 | Weblog
 
午後から少し強風が吹くものの、穏やかな正月2日目。


本日の明け方に観る夢を初夢というようです。

今後1年を占う意味でも・・・重要な夢・・・。

今のところ、全く不規則な生活で、眠くなったら眠り、起きたくなったら起きて・・・非常に、怠惰で、懶惰な生活を送っているせいか・・・明け方の夢は、みたような・・・みないような・・・うすぼんやりとして、はっきりしません。

まあ今年も、こんなふうに、曖昧な1年になるのでしょうか・・・。
周易でいうなら、『山水蒙』だとか・・・。

さて、初夢は、見ませんでしたが、去年の秋頃までは、不眠が酷かったのですが、寒さが強まってきた頃から、今までの不眠を取り戻すかのように、眠る事、眠る事・・・・こんなに眠っては、ボケてしまう・・・ってくらい眠り続け、夢も膨大な量をみました。

心理的に絶望や失意、自分で、どう努力しても、何も変化しない・・・そんな諸事情を反映してか、爆発、竜巻に巻かれそうになる・・・震災以後は、頻発する地震の影響か、高層ビルが崩壊するなどの恐怖を覚えるような破壊的な夢を多く見るようになりました。

よく吉夢は、ひとに話してはいけない、凶夢は、ひとに買ってもらう・・・というようなことを、昔は行われていたようです。
かの北条政子も、妹の吉夢を、自分の大切にしている物と交換して、源頼朝の妻となり、鎌倉幕府開闢した・・・夢を買っているというお話も伝わっています。

夢占は、非常に少ないけれど、未来を的確に予知している夢、大部分の心理的影響で見る夢に分かれるようですが、是非一度、体験したいとおもっているのが、『明晰夢』と呼ばれるもので、自分が、夢と自覚している夢を見ることです。
潜在意識の領域なので、相当難しいようですが、瞑想などにより、可能になるとか・・・?
夢をコントロールできるようになると、現実でも、自分では、打開することが難しい事象も、思いのままに展開できる・・・ということなのですが・・・。

因みに思い出したように、夢日記などつけておりますが、文章にするには、夢は、あまりにも複雑怪奇で、私は、文章にすることができないので、そのときの気分とか、はっきり覚えていることなどをメモしておくことにしています。
いかんせん・・・ストーリーが、ストーリーとして展開していかないので、掴みどころがないのです。

そんな夢たちと遊ぶのも、正月2日目の初夢談義のひとつでしょうか。




読書正月

2014-01-01 22:56:10 | Weblog

穏やかで、静かな元日。

昨夜、日付が変わる頃から、読書をしています。
年をまたいでの読書となりました。

新年に向けての抱負やテーマや、かくありたい・・・と希望に満ちた年越しという気分でもなくて・・・例年ですと、来年は、よい年にしよう・・・などと、意味不明な決心などしておりましたが、そんなことを思うことなく、昨日の続き・・・の元日・・・という感じです。

年があけても・・・。
私の休暇は、まだまだ・・・・・・・続きます(・・・というより、続けざるを得ないでしょう)。

元日・・・。
自室の北側の窓から見える雑木林は、先週の強風で、枯葉がすっかり落ちて、冬の佇まいです。
晴れた・・・南側より少し白っぽく、くすみを帯びた雪雲を望みながら、新年を寿ぐ小鳥たちの声・・・ドビュッシーのピアノ曲、積み上げられた本、お気に入りのドラマのDVD、大好きなカエデ糖のお菓子、チョコレート、珈琲、いただいた可愛い26本の薔薇達・・・。
・・・そんなお気に入りに囲まれた自分の部屋で、昨日の続き・・・読みかけの本を読む・・・穏やかすぎる元日・・・。

緩やかな眠り、緩やかな時の流れ、冷たい・・・でも、少しだけ、春の予感を感じる空気。


あけましておめでとうございます。

今年も、どうぞよろしくお願い致します。