浅田真央さんが引退を表明し、記者会見を行った。昨夜、NHKテレビ午後7時のニュースはトップで取り上げていたし、テレビ各社は記者会見を踏まえて特集を組んでいる。彼女の引退はそれくらい大きな事件ということなのだろう。歌手の藤あや子さん(昭和36年生まれ)が今年の3月に、35歳の娘さんより年下の男性と再婚したが、テレビ局が取り上げることはなかった。
ハリウッド俳優の渡辺謙さん(57歳)が『週刊文春』で不倫報道されていたが、この種のスキャンダルは昼番組でしか取り上げられない。人はウワサが好きだが、一生懸命に頑張った人の話はもっと好きだ。浅田真央さんが最後に「これからも前を向いて、笑顔で進みたい。ありがとうございました」とあいさつした時、彼女もこれまでのスケート人生を思い出しただろうが、私もまたテレビで見たいくつかの場面を思い出して熱くなった。
人は誰でも、今以上を目指す向上心を持っている。「オリンピックで金メダルを獲ります」と子どもの頃、笑顔で応えていた真央さん。中学生の頃の活躍を見て、金メダルは間違いないと思った。けれど、金メダルには届かなかったから、どうしても「次こそ」と頑張った。女の子から女性の身体に変わり、艶やかさは出たけれどこれまでのような演技が見られなくなった。誰にでも限界が来る。彼女はそれでも前向きに必死に努力した。そしてやっと、引退を決意した。
何かをしたいと思う人には必ずどこかに頂点がある。男はプライドだけで、限界も考えずに頑張る人がいる。「オレがいなかったら、会社はダメになる」と信じている男は多い。しかし現実はいくらでも代わりがいるものだ。むしろ害になっている場合だってあるが、見極めるのは本人で、他の者が口をだせばこじれるばかりだ。頂点を目指す人にとって厄介なのは、その見極めをどうするかだろう。
アメリカのトランプ大統領は逃げ場があるが、北朝鮮の金正恩には逃げ場はない。私自身はどこで見切りをつけてきたのだろう。昨夜、吐きそうになり、胃の痛みで寝られなかった。今日は友だちに教えてもらった「フラワーパーク江南」に行って来た。孫を遊ばせるにはいいところだった。