友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

谷村新司コンサート

2017年07月14日 18時22分48秒 | Weblog

 クラシックの音楽会とか、合唱団の発表会とかに出かけたことはあったが、有名な歌手やグループのコンサートに出かけたことがなかったのだと思い知らされた。市民会館の前には行列が出来ていた。全席指定席でも早くから行って並ぶのが習慣なのだろう。「谷村新司コンサート」(正式名称は何というのかも最後まで分からなかった)は当然と言えば当然だが、圧倒的に谷村さんと同世代でいっぱいだった。

 夫婦で来ている人たちもいたが、私の前も後ろも7・8人から10人ほどの女性の団体で熱狂的なファンだった。もちろん花束を抱えた中年の男性もいたし、その男性は仲間と一緒に来ているようだった。いつも名演で芝居を観るホールよりも2倍はありそうな大ホールは様々な照明器具がセットされていた。時々、NHKテレビの『うたコン』を観るが、NHKホールよりも大きいのではとさえ思った。

 そしていよいよ谷村新司さんの登場だ。客席からは割れんばかりの拍手が沸き起こり、舞台中央の谷村さんにスポットが当たると一斉に金切り声が飛ぶ。谷村さんは歌いながら、舞台から客席に降りて来て、ひとり一人と握手をしていく。プロの歌手は政治家と同じように、来てくれた人と握手をするのだ。それも丁寧により多くの人と。こういうファンサービスが出来なければ、政治家も歌手も長く続けていくことは出来ないと改めて教えられた。

 私が谷村さんを知ったのはアリスの時代、『今はもう誰も』『冬の稲妻』『チャンピオン』などを出勤する車の中で聞いていたように思う。谷村さんは私よりも4つ年下だから、学生時代は学園紛争の真っただ中だっただろうが、そんな時代が彼らのような歌を作り出したともいえる。フォークソングは反戦歌から始まったが、新しい価値観や美意識を作り出し、それが若者たちに受け入れられた。

 『いい日旅立ち』で始まり、最後は『昴』だったが、初めて聞く歌も多かった。最後のお別れでは私の前後の「オバチャン」たちは総立ちで、手を振り、声をあげていた。きっと満足出来たことだろう。ジイさんの世話も忘れることが出来た至福のひと時だっただろう。

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