負けた。自民党は東京都議選挙で惨敗だった。藤井聡太君は30連勝にならなかった。敗因が何だったのかと評論家の人たちが分析している。勝ち負けがあるなら、「絶対勝利」はあり得ない。気を取り直して前に向かうしかない。藤井君はある意味ではホッとし、ますます闘志を燃やすことだろうが、自民党が闘志を燃やさないようにと願うばかりだ。
それにしても、確かに自民党は惨敗だったが、投票率が51.27%と低いのはどうしてなのだろう。自民党に「NO」を突き付け、「都民ファースト」を支持したが、私には自民に代わる新しい保守が誕生したとしか思えない。地域政党の「生活者ネット」が議席を増やすのかと期待したが、逆に減らして1議席しかない。社民党の凋落は目に余る。
民進党も「都民ファースト」へ鞍替えする議員が続出し、存在感を失った。「その分、共産党が議席を増やした」と評価する人もいるが、今後どういう活動をするのかを見ていきたい。小池知事がいち早く、「知事の仕事に専念するため代表を野田に譲る」と発言していた。代表を知事が務めることには違和感があったので退くのは当然と思うが、「野田に譲る」とはなんと無礼な発言だろう。
「都民ファースト」には代表を選挙で選ぶルールはないのか。この地域政党の民主主義はどうなっているのか。安倍首相を「政治を私物化している」と批判するが、これでは小池知事も「都民ファースト」を私物化しているのと同じだ。名古屋市の「減税日本」も実態はひどいものだった。政党はどこも意外に路線論議がないし、人事の公明性もない。本当にそんな政党で政治ができるのだろうか。
有権者の良識がどれほど発揮されたのか。投票へ行かなかった半分近い人々は何を考え、何を求めたのだろう。それでも東京都議会はもうすぐ始まる。国会は閉会したが、この選挙結果を受けて、閉会中審査をするのか、ダンマリなのか、あれ?私はますます客観視してしまっている。