よかったこれで一件落着だ

　朝早くから作業にかかる準備をしていると、「今日は何かあるの？」とカミさんが聞いてくる。素っ気なく「外で作業」と答えた。私のやることには関心が薄いのか、観察力が足りないのか、見ればわかるでしょうと言いたいのを堪える。

　４鉢分の土を広げて、残っている根を取り出し、堆肥を加えて混ぜ合わせ、鉢に戻す。全く単純な作業だが、根気が要るし同じ姿勢でいるから身体が痛くなる。本当にこの作業が必要なのかと思うけれど、いつも役に立っているはずだと言い聞かせて続けている。

　午後も続けるつもりで残りの４鉢をブルーシートの上にひっくり返した。慌てたミミズが６匹、飛び出してきたので捕まえて、処理済の鉢に３匹ずつ入れた。まだ、何匹か残っているかも知れないが、「お昼ですよ」の声で作業を中断する。

　昼食が始まる頃から、外は嵐のような強い風が吹き荒れてきた。残念だが、これでは作業が出来ない。風と太陽の光を浴びて、ミミズが１匹干からびていた。ミミズは土中を耕す貴重な生き物、もっと早く見つけていればこんな目に遭うこともなかったのに、申し訳なかったと謝る。

　昼からはパソコンの前。カミさんの友だちが「ノートパソコンで印刷すればいいじゃない」と教えてくれたのがヒントになった。ＰＣ本体を新しいものに取り換えたから、動きはスムーズになったのに印刷が出来ない。プリンターとＰＣとの整合がよくないようだ。

　ＰＣを買った会社から人が来てくれたけれど、ＰＣをもとに戻すかプリンターを新しく買うかしかないようだったので、プリンターは使わない方を選択してしまった。必要ならメモリーに移して、どこかで印刷すればいいと思ったからだ。カミさんが「パソコンを新しくしたら印刷が出来なくなったのよ」と友だちに愚痴った。

　友だちは不思議そうな顔で、「私はノートパソコンで印刷しているわよ」と言ったとカミさんが不満そうに言う。そうか、ノートパソコンなら古いWindowsだからプリンターは反応するのではないか、そう思った。繋げてみると印刷できた。よかったこれで一件落着だ。