まだまだ猛暑が続いている。部屋の温度計は、気温33度湿度55%を指している。湿度は少し下がったけれど、ムッとする暑さは変わらない。昨日も暑かったが、それ以上にテンテコ舞いだった。
暑さで下着1枚でいると、90歳になる先輩から電話が入った。「誰にも頼めんで、あんたにお願いする」と言うから、「ああ、いいよ」と話しを合わせていたら、「すぐ来てくれんか」と言う。
「車が無いから明日ではダメなの?」と答えると、「タクシーで来てくれたらいい」と言う。余程焦っているのだろう。「お腹の具合が悪くて、何にも食べていない。カステラ、ヨーグルト、プリンが食べたい」とさらに言う。
急いで着替えてタクシーを頼む。「少々お時間がかかりますが、よろしいでしょうか」とセンターの女性が言う。「待っていますから」と答えて1階へ降りる。するとまた先輩から、「施設の玄関で待っているから」と、催促の電話である。
迎えに来てくれたタクシーの運転手に事情を話し、施設に着いたらそこで少し待ってもらうこと、スパーに買い物に行くのでそこでも待機し、施設に帰ったらまた話をしてくるので、また待ってもらうことになると告げる。
先輩は私と一緒にタクシーに乗って買い物に行きたかったようだが、車イスの乗り降りには介助がいる。施設の職員が出てきて「ダメ」と言われてやっと納得する。施設でも、家でも、先輩の言うことを聞き入れてくれる人がいないのだ。
誰に話しても全て否定され、寂しいんだなと痛感する。稼業を盛り立て、子どもたちを育ててきたのに、自分の話を誰も聞こうとしない。「お父さんはワガママ」と叱られてしまう。本当は少し、話し相手になって欲しいだけなのに。
先輩が欲しそうな物を買い、届けると嬉しそうに袋の中を見て、「カステラが2袋ではすぐに無くなってしまう」と言うので、「その時はまた連絡して。すぐ買って来るから」と話す。日曜日は特定非営利活動法人「おたすけ」の社員総会で時間が取れない。
火曜日か水曜日に、カミさんに頼んで車を貸してもらい、会いに行ってみよう。
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