特定非営利活動法人「おたすけ」の社員総会は、全員一致で解散することを決議した。しばらく皆さんに会わなかったが、元気な姿に出会うことが出来てよかった。ただ一人、メールしても返事が来ない友だちがいるから、何とかして会いに行こうと思っている。
久しぶりだったためか、昔話などに花が咲いた。その中で日頃は無口な先輩が、「ちょっと、いいですか?」と話し始めた。井戸掘りに参加していた頃は面白かったこと、途中から参加しなくなったが、その原因が難聴だったことを明らかにした。
話していてもチンプンカンプンなことが多かったが、それは難聴のためだったのかと理解できた。道ですれ違っても、「アア」とか、「ウンウン」とかだけなので、変人と見ていた。きっと先輩もそれが気になっていたのだろう、みんなに感謝とともに、「申し訳なかった」と話す。
そして更に、下血があり、病院にいくと、医師から「ストレスだ」と診断された。「これを食べてはいけないとか、酒は飲んではいけないとか、具体的な指示はなく、ストレスを与えないように」と言われ、「蛍の養殖など、みんなで行う作業は全て止めた」と話す。
今日の総会も一足先に来て、会場づくりを頼んであったのに、集会所の前まで来ているのに一向に入って来てくれなかった。いくら大きな声で呼んでも、いつものように拗ねていて見向きもしないのは、聞こえていなかったのだ。耳が聞こえないから、やり取りが出来ないので、自分から引き籠っていたのだった。
先輩は80歳だが、その隣に座っていた先輩は85歳で、いつもながらほとんど他人の言うことは聞いていない。喋り出すと自分が会社でいかに働いてきたかが延々と続く。戦後の貧しい時代を生き抜き、好景気の中で必死になって働いてきた私たちの世代の典型である。
NPOは解散するけれど、また時々はこうして会いましょうと約束して会議を終わった。
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