朝から雪が降っている。寒い。けれども積もる雪ではないようだ。道を歩く人は疎らだが、行き交う車はそんなに少ない感じはしない。カミさんはゴルフの練習に行く日だが、「怖いから今日は止めておこう」と、テレビを見ている。
闇バイトによる強盗事件が報じられている。百万円のバイトなどあるはずがないのに、どうしてノッてしまうのだろう。近頃、みんなお金に困っているのか、「儲かる」ことに敏感で、テレビでもよく「半額もお得」とか「ポイント還元」とかやっている。
私はカードは持たないので、何を聞いても馬耳東風でしかない。友だちの家では、彼が電灯を点けたまま部屋を出ると、カミさんがすぐに消しにくるという。彼も「しまった」とは思うけれど、「もったいないでしょう。年金生活なんだから、節約する以外にお金は出てこないのよ」と頭から叱られ、ムカッとくると言う。
おいおい、ここは我慢のしどころである。クソッ!と思って、闇バイトなどに走らないで欲しい。どうせ私たちのような年寄りは、オタオタしていて役に立たないと思うが、逆に年寄りだから使い道があると思われたら、それこそ闇に葬られるのがオチだ。
何か世知辛い世の中になってきた。国会での野党の質問、岸田総理の答弁がニュースで流れるが、全く的を射ていない。昔からこんなものだったのだろうか。それくらい、私は真剣に見たり聞いたりしたことが無い。こんな国民ばかりなら、政治家は迫力も真剣さも無くしていくだろう。
国民が主役で無かった昔から、形の上では主権者となった今日まで、国民はあまり変わっていない気がする。今はどれだけでも勉強できるのに、何でも発信できるのに、どうして私たちは勉強もせず、無力感に浸ってしまっているのだろう。
でも、何時の時代でも声をあげる人はいた。明日の天候予想よりも、私はその歴史を信じている。
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