熊本県の秀岳館高校はサッカーの名門校らしい。私が卒業した高校もサッカー部は強くて、私が生徒会長の時、県大会で優勝し全国大会に出場した。「質実剛健」の校風の下、進学校としての成績もよかった。
秀岳館高校がどんな高校なのか知らないが、テレビで報じられた騒動を見て落胆した。ことの起こりはサッカー部の生徒が、コーチに殴られている映像が流れたことだった。多分、日常的に暴力行為があったから、生徒が撮影し流したのだろう。
これがテレビに取り上げられ、学校は右往左往していたが、校長が謝罪する報道は無かった。ところが今度は、サッカー部の生徒が顔を出して、盗撮して流したことを詫びる映像が流された。そして監督が出て来て、報道陣の前で説明した。
はじめは生徒の自主性に同調したと言っていたが、監督自身が謝罪をするように主導したことが明らかになった。さらに監督は生徒に、「この件の被害者が誰だか分かるか」と詰め寄り、「一番の被害者は私だ」と言った。監督は何をすべきか、全く分かっていない。
監督は暴力を振るったコーチを叱責する立場である。生徒が行った行為を、「俺が被害者」と恫喝する人は教育者ではない。監督は責任を取って、学校を去るべきだろう。日常的に暴力が行われていたサッカー部にしてしまった責任は監督にある。
組織の上に立つと、下の者に責任を転嫁し、保身に走る。政治家に多いが、高校のサッカー部も変わりないのか。人はなかなか自分の責任には気が付かないのか、気が回らないのか。ロシアの「戦勝記念日」を見ていても同じ思いがした。
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