下校前、校庭の一角で担任と思われる女性教師が子どもたちを座らせて何か話している。日曜日は母の日なので、「お母さんにありがとうと言いなさい」とでも話しているのだろうか。グランドからはサッカーを指導する若い男性教師の大きな声が聞こえる。先生たちの労働時間が問題になっているが、運動部やバトン部の顧問になると小学校でもかなりの長時間労働になってしまう。
部活が学校の授業の一環のようにとらえられているからで、学校とは関係ない社会教育と考えればいいのにと私は思う。小・中学校の部活は先生以外の人に指導してもらう。サッカーなどやったことがない先生が指導するのは無理がある。自分が得意でないのに担当しなければならないのは先生にとって苦痛だろうし、子どもたちにとってもよいことではない。
私は高校の教員だった時、ブラスバンドの顧問を引き受けたが、それは生徒から「先生は見守っていてくれればいいです」と頼まれたからだ。日頃の指導は上級生が行い、合宿になれば卒業生が指導に来る。何から何まですべて生徒自身が計画し実行したので、私はむしる教えられることが多かった。私が指導できたのは美術部のアニメ制作くらいだった。
私が教員だった頃に行事としての宴会があったが、今もまだあることに驚いた。兵庫県の小野市で特別支援学校の宴席で、教頭が校長に「仕事の後に飲みに行けるような出張の機会を増やして欲しい」と言ったのを聞いた教諭が「公私混同はいけませんよ」とたしなめた。逆上した教頭が「2度と言うな」と教諭の口をふさぎ、前歯を2本折る事件があった。
酔っていたとはいえ教頭の行為は許されることではない。滋賀県の彦根市でも飲食店で、教頭が知り合いの男性の顔を持っていたビールジョッキで殴り怪我をさせた事件があった。それも「児童に体罰は必要か」で口論となり、思わず殴ってしまったという。殴った教頭は「暴力は絶対ダメ」が持論の人だったというから情けない。
私はルーフバルコニーで作業をしながら、昨年の春、長女の家での新築祝いの席のことを思い出した。長女の言うことが本当なら、この教頭と同じかと思った。小野市の教頭は現職にとどまっているが、彦根市の教頭は50歳であったが依願退職した。潔く身を引くべきだろう。大小合わせて70鉢あったチューリップの土の入れ替え準備が終った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます