暑い日が続いている。テレビ各局はこの異常気象を取り上げているので、暑さの原因が気圧配置にあることまではよく分かった。でも、なぜそうなるのかは分からない。「たまたま」という答えがベストなのかも知れない。何もかも、数学を解くように整然とした答えになる訳ではないだろうし、文系の私としては分からない部分があった方がホッとする。
大相撲の千秋楽を観たいと思っていたが、友だちがやって来たので見なかった。相撲の取り組みよりも、トランプ大統領と安倍首相の扱いがどうだったのか、興味があった。相撲の方は前日に平幕の朝乃山が優勝と決まってしまったから、後は大統領の前で誰が勝つのかだったが、朝乃山は負けてしまい、トランプ大統領はこの仕組みが理解できたのだろうかと余計なことを思ってしまった。
大相撲は見損なったが、『白い巨塔』は見ることができた。見終わっても、「いったい何だったのか」とすっきりしない。『白い巨塔』が週刊誌に掲載されて話題になったのは、東大紛争が起きる前で、大学の医局制度が引き金になっていたと思う。東大紛争で活躍した助手や医局員は、東大を離れた地方で医療活動に尽力した。諏訪中央病院の鎌田医師はその典型だろう。
野心家の財前医師も温情家の里見医師も、医師としての見識と技量に大きな差はないだろう。財前医師は外科医だから手術の技術が高く、それ故に彼は野心を抱いていくが、それは「たまたま」そういう立場にあったということだろう。組織は、トップに立ちたい人と、初めから無関心を装う人を創り出す。トップに立って何がしたいよりも、トップに立つこと自体が目的なのだ。
財前医師は自らのガンによって死ぬけれど、どんな野心家であっても死を止めることは出来ない。人間の欲との戦いこそが感動のドラマということなのかも知れない。トランプ大統領は今晩、宮中での晩餐会でもてなしを受けるが、酒が飲めないのに楽しいのだろうかと、私はまた余計なことを思ってしまう。
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