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『希望の資本論』その7

2017年02月27日 | O60→70(オーバー70歳)
【46ページ】
佐藤 『資本論』を読むべき最大のポイントは何かというと、目には見えないが確実に存在する資本の力を見きわめるということ。資本はお金ではありません。たとえば「AERA」の編集部で働いている時間においては、一人一人の労働力は商品化されている。だから、AERA編集長の言うことには従わないといけないし、「嫌だな、佐藤なんかの話を聞きたくないな」と思っても、編集長命令だと聞かなければいけない。それはその時間の範囲において、労働力が商品化されているからです。

【48~49ページ】
佐藤 実はマルクスの『資本論』のもう一つのポイントは、どうやって資本主義が出てくるかということで、資本主義とは実は偶然からできている。たとえば地球寒冷化にともなって毛織物市場が拡大し、毛織物の原料である羊毛の需要も増大し、その結果イギリスで囲い込み(エンクロージャー)が起きた。つまりもし地球が寒くならなければ(笑)、羊毛は必要なかったんです。~。
それとの関係で言うと、自分たちにとっての外部があるかどうかということになってくると思います。資本主義が恐いのは、その運動の中に入ってしまうと、外が見えなくなってしまうことです。会社での自分の出世しか見えなくなってしまうとか、あるいは息子や娘の受験しか見えなくなってしまうとか。こういうふうにして資本主義システムの内部で頑張ることしか考えられなくなってしまう。

[ken] 46ページの「労働力が商品化されている」とは、労働用語で言い換えれば「拘束時間」とか、「業務専念義務」になるのでしょう。だから、今もって労働時間が社会問題になっています。ちなみに、私は3年前に1日7時間40分の労働時間から5時間の短時間勤務になりましたが、5時間勤務に慣れるにしたがい、さまざまなことが見え始め、お金の価値とか、働くという意味とか、生きている実感とか、社会の成り立ちとかについて、知らないことがこれほどあったのかを含め、毎日が発見の連続になっています。そして、完全リタイアまでの残り2年間余り、日々の拘束時間を前向きに受け止めていきたいと思っています。また、48~49ページにある資本主義の発生は偶然であり、地球が急に寒くなったからというのは面白いですね。外部的な要因だから、内部だけに閉じこもってしまうと、なおさら抜け道が見えにくくなりますね。(つづく)
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2月21日のお昼休みのお片づけ!

2017年02月27日 | ここで一服・水元正介
▶︎2月21日のお昼休みのお片づけは、昨日の強風で倒れたベンチを、「よっこいしょ」とつぶやきながら元の体制に戻しました。本来なら、開校と同時に大学職員が起こしておくべきなのでしょうが、日頃から学食や喫煙所でお世話になっている身としては、気づいた人がやれば良いわけで、ボケ防止の運動にもなりますし、まったく自分の仕事とは関係ないのですが、やってみたわけです。
▶︎その結果は、「うん、右良し、左良し、天地良し!」と指差し確認して、とってもいい気持ちになりました。
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