物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

【書籍】リフレクティブ・マネジャー

2010年01月05日 | Weblog
 『リフレクティブ・マネジャー』(中原淳・金井壽宏著、光文社新書)を読む。

 経営学者である金井氏と、教育学者である中原氏が、往復書簡のようなかたちで、学びや仕事を語っている。主たる対象はミドルマネジャークラスのビジネスマン。
 一流のマネジャーは「内省(リフレクション)」しながら成長する。そして他者とのかかわりから内省についての支援を得ることができる。金井氏は、仕事を通じて培った「持論」と、先達あるいは研究者が述べてきた抽象度の高い「理論」とを突き合わせ、自分なりの裏づけをとることが大切である、と説く。中原氏は、研究者の理論を「フォーマルセオリー」、実務家が自分の経験や見聞きしたものからつくる理論を「フォークセオリー」と定義づけ、研究者と実務家は、相互のセオリーに開かれてなければならない、と述べる。
 ダイアローグ形式で二人が交互に持論を展開していくので、同じようなことを述べていても細部が異なっていたり、お互いの主張が必ずしも一致していないところがある。読みながら「この辺は整理されていないな」と感じる部分もある。所詮900円の新書、そのあたりの対話プロセスを愉しみながら、というのも一つの読み方であろう。
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