『藝、これ一生』(桂米朝、朝日新聞社)を読む。
朝日放送のラジオ番組「米朝よもやま噺」の内容(収録は2007年~2009年末まで)をもとに、記者が再構成して執筆したもの。「よもやま噺」ということで特定のテーマがあるわけではなく、自分自身のこと、芸のこと、芸人仲間のこと、弟子のことなどを米朝が毎回自由に語っている。米朝より同世代か少し下の芸人については、昔TVで見てたりしてかろうじて分かるが、米朝自身が影響を受けた師匠筋のことや、古い上方の芸論などについては、初めて知る話が多い。この時代についての語り部は残念ながらほとんど生きていない。人間国宝が存命のうちに、その頭の中にあるものをできる限り後世に伝えていくのが関係者の使命であると思う。残された時間は多くはない。
朝日放送のラジオ番組「米朝よもやま噺」の内容(収録は2007年~2009年末まで)をもとに、記者が再構成して執筆したもの。「よもやま噺」ということで特定のテーマがあるわけではなく、自分自身のこと、芸のこと、芸人仲間のこと、弟子のことなどを米朝が毎回自由に語っている。米朝より同世代か少し下の芸人については、昔TVで見てたりしてかろうじて分かるが、米朝自身が影響を受けた師匠筋のことや、古い上方の芸論などについては、初めて知る話が多い。この時代についての語り部は残念ながらほとんど生きていない。人間国宝が存命のうちに、その頭の中にあるものをできる限り後世に伝えていくのが関係者の使命であると思う。残された時間は多くはない。