ほっぷ すてっぷ

精神保健福祉士、元新聞記者。福祉仕事と育児で「兼業」中。名古屋在住の転勤族。

それでも生きる子供たちへ

2007-06-24 22:39:42 | Movie
イタリア・フランス 2005
★★☆

世界の中の7つの場所で、彼らのスタンダードの中で生きる子供たちを写したオムニバス映画。彼らのスタンダードは・・・ルワンダでは、民兵として銃を取るのがそうだ。サラエボでは、家族ぐるみで盗みを働き、刑務所暮らしが板についている。アメリカには、エイズの両親とうまく付き合えない子供が、ブラジルには空き缶を拾っては生活費にする兄弟が生きている。そんなふうにして、子供の生き方を写す。

特に印象深かったのはブラジルの兄弟。知恵と体力とを使って、いくらの現金になるかを考えるシビアさと、小さなことを競い合ったり、遊びに目を移したりする子供らしさが交差していた。

とはいえ、たんたんとしていすぎて映画としてはイマイチだった。
こういうとき、130分の間に少し考えたのは、映画の効用に対する動機の役割である。結果的に面白くなかった映画を、
・ひとりで見たとき
・友人になんとなく連れてこられたとき
・好きな異性に連れてこられたとき
・好きな異性を連れてきたとき

この中だったら、確実に、好きな異性に連れてこられたときに効用が高まる。

・・・何が言いたいかというと、映画館でエキサイティングでない映画を見ているとき、なんとも暇なのである。

週末リフレッシュしたので、今からまた映画を見て、寝ようっと。
衣替えはまたも期を逸してしまったようだ・・・?
映画を見た後考えよう。

群衆(原題:MEET JOHN DOE)

2007-06-17 08:22:25 | Movie
1941 アメリカ
監督:フランク・キャプラ
主演:ゲーリー・クーパー
★★★☆

あらすじ:
解雇させられてたまるものか、と女性記者がでっちあげたのは「JOHN DOE」、社会に憤りを感じて自殺を予告した一市民である。大反響を呼んだこの自分の記事を書き続けるべく、新聞社はジョン・ドーを「雇い」、しゃべらせ、一儲け+政治操作をたくらむようになった。

感想:
フランク・キャプラらしい、テンポが良くてしかもちょっとスパイスの効いた展開がされる。「仕事はつくるもの」とばかりにでっちあげた新聞の中のストーリーが、黒幕にひっぱられるがままにあれよあれよと大きくなっていく。昨日、どこかの新聞記事で「台所に落ちてるような民主主義が、わたしも目指すものなの」と行っていた元NHK女性記者の話が載っていた。もしかすると、このジョン・ドーが口を滑らせて出てきた言葉とかぶっているのかもしれない。

さすらいを愛し、彼を今までどおり旅人生に引き戻そうとするジョン・ドーの友達(彼の口癖は「亡者たちめっ!!」である)が一番気に入った。

バドミントン愛復活?

2007-06-08 00:07:03 | Private・雑感
 急遽、今日は休日にした。ここのところ夜型サイクルへの移行に不備があったようで、疲れがどっと出て体が変だったのだ。具体的には、3時4時に寝るのに、7時半に起きる、起きてしまう、という生活。さすがに続かない。

 めざすは蒲田体育館。千葉から東京の西の端へ・・・賞味1時間半。

 約1年ぶりのバドミントンと、1年弱ぶりに会う後輩たちに、ただただ楽しかった。バドミントンは、やっぱりいいわ。ちょっと復活しようかななんて考えたり・・・。何より、なんでも言い合える後輩が楽しい。人に対して「おまえ」と呼ぶのは、自分の弟と、サークルの(男の)後輩だけである。主にひとつしたの理工学部。

 「お前ら、ほんとに日吉で何してたんだ?本読む時間はあっただろう?」

 とよく教授に言われる。

 すみません、わたしはバドミントンしかしてなかったです。紛れもなく、馬鹿で楽しい2年間でした。以上で、休日の報告と、休日自体を終わりにします。おやすみなさい。

コムスンという営利企業

2007-06-07 01:20:41 | Public
訪問介護事業最大手、コムスンの新規開業・事業更新が認められなくなった。今年2月に発覚した不正申請(決められた人員配置の未徹底、そのごまかしによる不正診療報酬の申請など)が、先月にも発覚。

そのときにも、すばやい「廃業措置」によってコムスンは指定取り消しを免れてきた。今回は、この不正行為が2006年の介護保険法改正移行のものであったので、この改正によって可能となった新規指定・更新の欠格という行政処分を下した。

展開されている2081事業所が、開設順に更新が認められなくなることによって、6年後に五分の一になる。訪問介護だけでなく、グループホームも事業に含まれている。

・・・
追加ニュース、
コムスンの親会社であるグッドウィルは、コムスンのグループ内譲渡を発表。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070606it13.htm
・・・

「介護保険導入に伴う営利企業の顔」として展開してきたコムスンの、事実上の大幅撤退。これが意味するものは何か。

制度的要因:
非常勤、短時間の雇用者が多く、オフィスワークでない訪問介護という事業の、「監査コスト」がこのような不正申請を助長した・・・?

コムスンが手がけている事業は、訪問介護だけでなく、訪問入浴、デイサービス、グループホーム等にも渡る。今回の不正行為発覚は、6件とも訪問介護であることは、訪問介護という事業形態の規制、自律の難しさを表しているかもしれない。

訪問介護という事業のリスク:
訪問介護があまりに儲かりにくいビジネスになっていることが、
不正申請の大きなインセンティブになった・・・?
ここで問題になるのは<2006年の改正が、本当に「施設から在宅へ」の流れを作り出したのか?>ということだ。
http://www.goodwill.com/gwg/pdf/20070606210128.pdf
ここにある、当期の急激な赤字化には、2006年の改正による「要介護度1→要介護度1、要支援1、要支援2」という分割(相対的に介護報酬の点数の少ない利用者を増やした?)が訪問介護事業にもたらしたものは何か。

グッドウィルという企業:
本業の人材派遣業と、介護サービス供給の事業との違いに、敏感ではなかったのではないか?
上記、グループ内の譲渡という「反射的行動」の要因は何か?
読売新聞のインタビューで厚生労働省の老健局は「利用者サービスを守るためなのか処分逃れのためなのか不明」と答えている。利用サービスを守ることでも、処分逃れでもないかもしれない―――今日の日経の夕刊、「コムスンの株価下落」への反射的行動に見える。



・・・

「営利企業の顔」が信用と事業そのものを失いつつある。段階的にとはいえ、介護利用者と、そこで働いていた雇用者に大きな影響が出るだろう。グッドウィルの派遣労働者の請け負うサービスと介護サービスは違う。継続性と、そこから生まれる消費者関与がサービスの質を高めるというのが介護サービスだと思う。量的拡大と質の向上―――というジレンマの中で、厚生労働省も苦渋の判断だったのではないか。長期的には、不可欠であった決断だと言うことが出来るように、今後の介護市場の状況好転を、祈っているに違いない。


BABEL

2007-06-03 19:05:18 | Movie
2004 アメリカ
★★★★

 バベルの塔:人間が神を恐れず建てようとした高い塔。これに立腹した神は人間同士の言葉を通じなくしたという。不可能な計画・人間のおごり・言葉の混乱を象徴。(ジーニアス英和大辞典)

 アメリカ、メキシコ、モロッコ、日本。人間同士が、細い細い、ぎりぎりの線でつながっている。家庭関係、不法就労、銃に麻薬、聾者への差別。個人的な、不安定さは、どこかが崩れると連鎖反応的にいろんなものを壊していく。みながそれを「連鎖反応」と自覚しないままに。

 ストーリーを紹介しても、まるでおもしろくないだろうと思われる映画だが、ジェットコースターなどとは違う、スリルというか、恐怖というか、そういうものを五感に感じさせる映画だった。面白かったといえば面白かったと思う。カンヌやゴールデングローブで「監督賞」を受賞したのは理解できる。

素晴らしき哉、人生―It's wondeful life―

2007-06-01 02:09:39 | Movie
1946 アメリカ
★★★★★
監督:フランク・キャプラ

決して湿っぽく作られた映画じゃない。カジュアルに、テンポよくすすんでいく展開なのに、最後は泣いてしまう。・・・観るのが二回目でも。全ての人にお勧めしたい、アメリカの素晴らしいオールド・ムービーです。
・・・

今日は、はじめて名古屋に降り立ち、思いがけず最終面接を受けてきました。これが受かれば、安心して秋までは就職活動を終えられる。落ち着けるというものです。あぁ、どうか。